「菜食主義者」は、菜食主義者になった妻の夫の視点で、その後（「蒙古斑」）を義理の兄の視点で、さらにそのあと（「木の花火」）は姉の視点で、と３作品あって、全体が「菜食主義者」という長編と言える内容になっています。 私たちの中にうごめく動物性と静かに揺れる植物性との葛藤と訳者あとがきに書かれているのは素晴らしい視点。私には狂気にしか思えないけど、自分を普通とする物差しだから、純粋なものも狂気に見えるのかもしれないです。

チクワの穴から人を見るとその人の死にざまが見えて死んでしまうってデスノートのチクワ版か、ってその設定と手記の主人公の思い込みに可笑しくなるやらばかばかしくなるやらで、おふざけ作品のようにも思えちゃいますが、想像通り二転三転が用意されています。 おでんの季節、一度、チクワの穴から覗いてみようかな・・・・

「おい桐島、お前部活やめるのか」 私もこんなイメージでいます「桐島、部活やめるのか」くらいですけど笑 図書館の検索システムはgoogleのように寛容ではなく厳格で笑、ちょっと違っていても検索に引っかからないです。「桐島、部活やめるのか」では何も出てきません（アマゾンは出てきますけど笑） 覚え違いで見つからないって私もよく経験します。googleで検索しなおして、正しいタイトルを入力して検索しなおすのですが、図書館の司書さんに相談されるのが一番。検索システムよりも司書さんは優しいのかもしれませんね。

「菜食主義者」は、菜食主義者になった妻の夫の視点で、その後（「蒙古斑」）を義理の兄の視点で、さらにそのあと（「木の花火」）は姉の視点で、と３作品あって、全体が「菜食主義者」という長編と言える内容になっています。 私たちの中にうごめく動物性と静かに揺れる植物性との葛藤と訳者あとがきに書かれているのは素晴らしい視点。私には狂気にしか思えないけど、自分を普通とする物差しだから、純粋なものも狂気に見えるのかもしれないです。

受賞理由が「歴史的なトラウマと対峙し、人間の生命の儚さを露呈させた、迫力ある詩的な散文に対して」って事で苦手ってわかっていたけど、読んでみたらやっぱり苦手でした。 切断された指の治療や大雪の景色などその場にいるように迫ってくるし、大雪を乗り越えていったたどり着いた一軒家では鳥は息絶えているなんて。しかも、本当に死んでいたのだろうか？超常現象なのか、生死の狭間にある平均台の上を歩いているような一歩間違えばあっち側に落ちてしまう危うさや、それを感じさせる繊細さがにじみ出ています。私には苦手なんだけど💦