最後に主題が書かれていた。校正を子供の頃の記憶にあるトロッコのように思えるらしい。校正は終着点があるようでないようなものだし、自分の敷いた(校正した)レールの上を進んでいく。子供の頃の家に帰った時の安堵は、薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している人生に一旦手を止め振り返りたくなるのでは

最後に主題が書かれていた。校正を子供の頃の記憶にあるトロッコのように思えるらしい。校正は終着点があるようでないようなものだし、自分の敷いた(校正した)レールの上を進んでいく。子供の頃の家に帰った時の安堵は、薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している人生に一旦手を止め振り返りたくなるのでは

拓の母は再婚しお父さんが住んでいる築100年の家に祖父母と五人で暮らすことになる。家に何かがいるように感じ、それが妖怪オタクの雨宮から付喪神ではないかといわれる。日に日にエスカレートしていく不思議な出来事に小学五年生の拓はどう切り抜けるのか

芥川龍之介は方解石のようにはっきりとした文章を書きたいらしい。アポロ主義がどういうものかはわからなかったが、一つの単語(ここでは神)においても世代によって想像するものが違うためそういった部分もはっきりさせたいのだと感じた

ツバメが営巣しに戻ってくる間に子供の喇叭への興味がなくなっていたという子供の変化を書いた作品。 またツバメには、美しく化粧をととのえていて親の臨終に間に合わなかった不孝の報いで，虫や土を食まなければならなくなったという昔話があるらしく、家の子は亡くなったのかもしれない

嫁いだ主人公は自分の子の子守りをしている。しかしまだ精神的な独り立ちはできておらず、月の光や川の流れで両親を思い出す。手探りの子育ての不安から、せめていい子にねんねしていて欲しいという若い母親の気持ちを書いた作品

日本国語大辞典に風吹烏(かざふきがらす)という当てにならない人などを罵る語があった。 今度の世はみんなからきらわれない王さまになれるといいね

貧乏のため玩具を持たずに死んでしまった隣の長ニ。恐らく自分も玩具を持てなかったため長ニを慰めることができなかったのだろう。そんな辛い思いをしてしまう物があるのがいけないと壊してしまいたい気持ちになるのもわかる。 長ニということは次男で長男も亡くなったか

プレゼントを貰う側が手伝おうとするホッコリする作品

あんずの花が咲くのは3〜4月。つまり数ヶ月後にまた来るらしい盲目の人。玄関先の会話かと思ったら、家の中にいる第三視点だった。青坊主は妖怪らしく無邪気なように感じた。 盲目の人はどのようにして赤い月を見分けるのか。坊ちゃんとは誰なのか。玄関先の二人はどのような関係なのか。

姉のいる都はおそらく当時の最先端であろう電車や汽車。かたやこちらは喇叭を吹くガタ馬車という技術面から二人の距離を表していると感じた。 鳥屋の赤い鳥で姉と何か思い出があったのかもしれない。しかし姉は黒い煙の上がっている都の方にいる。

乳母は若いのに嫁入りをする。そうなると当時は一生会わないこともあるらしい。遠く離れていく乳母が水平線の海の中に沈んでいく太陽のように思えた。