ネタバレシリーズ最終巻。京大生になっても変わらずどんな場所でも真っ直ぐで変わらない成瀬の在り方が、周囲の人生へ静かな波紋を広げていくワクワクと心地良さは宝物のような読書体験でした。達磨研究会や島崎さんとの関係も嬉しい。誰かを強制的に導くのではなく、ただ在り方だけで空気を動かしてしまう…その影響力の愛しさよ！見送るのは嬉しくもあり、やはり寂しくもあります。成瀬の足音がまだ少し先の道を走り続けている気がします。

ネタバレシリーズ最終巻。京大生になっても変わらずどんな場所でも真っ直ぐで変わらない成瀬の在り方が、周囲の人生へ静かな波紋を広げていくワクワクと心地良さは宝物のような読書体験でした。達磨研究会や島崎さんとの関係も嬉しい。誰かを強制的に導くのではなく、ただ在り方だけで空気を動かしてしまう…その影響力の愛しさよ！見送るのは嬉しくもあり、やはり寂しくもあります。成瀬の足音がまだ少し先の道を走り続けている気がします。

ネタバレ絵は綺麗で読みやすいです。珍しい切り口の戦争漫画。戦後80年、当時を知る人も少なくなり“戦争モノ”がただヒロイックに悲劇や凄惨さを魅せる「戦争ポルノ」になってしまっていないかと危惧する気持ちを打破してくれました。描くことが抑圧される時代に、画家たちが何を選ぶのかが静かな緊張として積み重なりラストのカタルシスへと繋がります。それぞれの画風で描かれた多様な絵画と辰巳の戦争画の対比も鮮烈で、表現の自由とは何かを突きつけられました。子供も興味深く読んでおり、未来は明るいと思える一冊。