
ベルクソンやバシュラールに迫り、ある――つまり実在に近づくこと(科学者のように空間的にノエマ的に分析しないこと)が芸術になる、という主張をする。 一方でデカルト〜ビランを辿り、コギトによる能動的な想像力が芸術に大きく寄与することにも言及される。 本書の中では繰り返しこそされないものの、最後に冒頭のオスカー・ベッカーの言に立ち返ることで、説明困難な芸術の神秘が――その魔法を解くことなく――「実在」によって鮮やかに示される。 美を実在と結びつけるのは、小林秀雄が詩人について語ったのとは似て非なるものだろうか。
人間万事はらほろひれはれ
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