ゾンビを学問！？って思うかもしれませんが、学問できるんです。 最初はそもそも研究するとは？ってところから始まる。 その研究方法を用いてゾンビの歴史や表象を多角的な面から論じる新書。 ゾンビだけでなく、エンタメで論文を書いたり、批評をしてみたいって人は読んで損のない一冊。 著者のより専門的なゾンビ書『ゾンビ学』も読んでみたくなった！

本編は11月頭には読み終わっていたけれど、解説部を本編と並行してゆっくり読み進めていたので年末までかかってしまった。大学に教授資格を得るために書かれた論文とはいえ、構成が丁寧に組み立てられているので、そこまで読みにくいというわけではない。それでも似たような言葉が次々と出てくるのできちんと整理しながらでないと忽ち混乱していまう。その混乱を避けるという意味でも解説部は重要な意味を持っている。

麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』。色々な時代の色々な場所に出現する沼田。 彼の生き方ってニヒリズムに満ち満ちているけれど、そんなに否定できるような生き方なのだろうか。 それこそ生きるためには成長一辺倒しかないと誤解してしまうような世界の方が気味が悪いよ。 でも沼田、今でも成長を諦めてなさそうなんだよな、、、それが彼を幸福にできるかどうかは正直わからない。

出版は2022年。そこを起点として、朝鮮戦争まで遡る形式で韓国の小説に流れているものを探る一冊。最近も大きな事件が起きたばかりだけれど、本書で言及されている事件にも繋がるもので、かつ、自分が殆どそれに対して無知だったことを恥じた。読んだことがあるのもほぼ現代作家ということもあり、いつかとはまだ言えないけれど、激動の時代を生きた韓国作家の本を読みたい。

ゾンビを学問！？って思うかもしれませんが、学問できるんです。 最初はそもそも研究するとは？ってところから始まる。 その研究方法を用いてゾンビの歴史や表象を多角的な面から論じる新書。 ゾンビだけでなく、エンタメで論文を書いたり、批評をしてみたいって人は読んで損のない一冊。 著者のより専門的なゾンビ書『ゾンビ学』も読んでみたくなった！

哲学史の入門書は数あれど、デザイン性と読みやすさに優れた本シリーズに哲学が加えられたってことが大きな意義があるのかなと思う。 哲学者の取上げ方も割と攻めてて、カントやプラトンと比べると必ずしも知名度が高いわけではなかったり、そもそも哲学の枠で取り上げられにくい人物もあり、読み味としても独自の位置を確保した入門書。

久しぶりのジャケ買い、なんだけど、ジャケは勿論、中身がとても良かった。 SFと一口に言っても様々だけれど、本作は一編一編を読み終えるたびに切ない感情が押し寄せてくる。 登場人物の儚さは映画を見ているよう。 今年もあと1ヶ月ほどだけれど、ベスト級の作品をここに来て読めたことに感謝。大事な一冊になった。