タイトルがイイ、表紙がイイ、書き出しがイイ。期待値大で、どんなスーパー展開かと思ったが、思ったより普通。そこがまたイイ。確立した自己を持ち、多くの目標を立て、とんでもない行動力で実行する。そのうえ素直で、正直で、他者のすべてを受け入れる。サイボーグのように完璧で感情にブレの無い主役が、最終章で自分の思いを吐露し読者に人間性をアピるやり方は、恩田陸『spring』と同様、効果的。私も、成瀬あかり史の一部に立ち会えた事をうれしく思う。　イメージキャスト　成瀬あかり：橋本環奈　島崎みゆき：原菜乃華

「いかにも私が成瀬あかりだ」泰然自若と構える主役。マイペースで裏表が無く、素直で正直。こんな人は周りから”変な人”って思われやすい。でもチョットと関わってみると魅力に惹かれる。まるで横道世之介や伊良部先生（空中ブランコ他）の様に。今回も偉大なる大津市民として、成瀬は活躍する。次から次にやりたいことを思いつき、大きなことを百個言ってそこそこ実現する。作者はこのシリーズは終わりにすると言っていたが、もうちょっと私も成瀬あかり史を見ていたい。　イメージキャスト　成瀬慶彦：岡部たかし　篠原かれん：髙橋ひかる

タイトルがイイ、表紙がイイ、書き出しがイイ。期待値大で、どんなスーパー展開かと思ったが、思ったより普通。そこがまたイイ。確立した自己を持ち、多くの目標を立て、とんでもない行動力で実行する。そのうえ素直で、正直で、他者のすべてを受け入れる。サイボーグのように完璧で感情にブレの無い主役が、最終章で自分の思いを吐露し読者に人間性をアピるやり方は、恩田陸『spring』と同様、効果的。私も、成瀬あかり史の一部に立ち会えた事をうれしく思う。　イメージキャスト　成瀬あかり：橋本環奈　島崎みゆき：原菜乃華

”罪の声”の系統の重厚な社会派小説。衝撃的な二児同時誘拐事件が時効を迎えた。現役・引退した刑事たちの執念と無念を”託され”た、閑職の記者の根気によって浮かび上がってきた複雑な事件の姿。そこには犯罪と対極の「愛情」が有った。不遇だが才能ある写実画家夫婦を襲う不幸。しかし、そこから小さな幸せが生まれ、家族の絆が芽生える。そして不遇な画家も、才能ある次世代に志を”託す”。少年の将来の幸福が分かっているのが嬉しい。　イメージキャスト　門田：滝藤賢一　里穂：戸田恵梨香　亮：松坂桃李　貴彦：岡田将生　優美：波留