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2024年4月の読書メーターまとめ

fukuokakomachi
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2024年4月に読んだ本
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  • たかこ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

fukuokakomachi
これが本屋大賞にノミネートとは。皆さん、読書に娯楽を求めているだけではないのね(感心)。 本作に登場する樹、天音、品川さん、と社会的に生きづらさを抱える人物達達のうち、サイコパスな天音に対する清瀬の対応はすごい。絶対に関わらない方がいい人では?? 特に樹に対する周囲の無理解の描写は辛かった。樹が識字障害であることは当初からの描写で明らかだったが、日本ではいまだに認知されていないのか。スウェーデンの国王と次期女王は識字障害。決して恥ずかしいことじゃない。適切な対応で大学にだっていけたのに、と樹に深く同情。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
23

fukuokakomachi
平凡で冴えない主婦が歓楽街で怪しい連中に追われて逃げているキャバクラ嬢を拾ってしまったことから怪しげな事件に巻き込まれる。 ありきたりなプロットだが、登場人物達が食えない曲者ぞろいで、最後まで読めない展開が面白かった。 沙代子も主人公なのだから何のとりえもないはずはないだろうと思っていたら、当然そんなことはなく、結局は事件最大のキーパーソンとなる。一番わかりやすいのはキャバ嬢の紫苑だったのかも。 本筋とは別に描かれる野草やカビの話も魅力的。宇佐美さんには沙代子の野草本、みたいな感じの本を出してほしい。
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ネタバレダム建設という巨大なプロジェクトに飲み込まれた、山奥の小さな集落のある家族の物語。 賛成派と反対派の対立構図は公共工事があちこちで進められていた当時の日本よく見られた光景なのだろう。 恐らく瑞ノ瀬をダム建設が始まるずっと前の平和な時代からダム建設後を女3代の視点で描くために佳代、雅枝をあえて高齢出産という設定にしたのだろうが、今20代の祖母が戦前生まれというのがぴんと来ない。4世代の設定の方が自然だったかも。 両親をダムに奪われたことになる雅枝、孝光の死に関わったであろう登の心情も描いてほしかった。
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シリーズ2作目。 今度はロールパンをかぶったどろぼうの登場。。。 パンどろぼうがどろぼうを引退してもなお食パンの被りものをしているのかというなぞ(というほとでもないが)が解けたが、本作でパンどろぼうがぶどうパンの被りものを焼いてたということは、食パンもまさか本物のパン? 子供向けの絵本に色々と突っ込んでも仕方ないが、気になる…。 舎弟になった(らしい)りすくん、3作目のねこさん達は今後も登場するのかな? おにぎりぼうや、ほっかほっカーも早く読みたい。
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読み始める前から本作の主人公にかなりイライラするであろうことはわかっていたが、やはりイライラ…。 そもそもM&Aが進んでいる段階でなぜ正社員を募集する必要があったのか。紙屋君レベルの使えない人が採用されたら周りの人は逆に仕事が増えただけなのでは…?と疑問が残る。 榮倉さんもなぜあんなにしつこく紙屋くんに攻撃的に絡んでたんだろう? まあ、たかだかメール1本出すのに午後いっぱい必要な人が職場にいたら気も狂いそうになるだろうが…。 紙屋くんの両親設定など全くストーリーに絡んでもこない等、色々と消化不良で読了。
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地方都市で暮らす同世代の3人を描く物語。 政令市でない県庁所在地のあるある、とでもいうか、端的に言うと、どこにでもあるチェーン店が立ち並ぶ無個性な田舎なのだが、住民の多くは何でもある便利な場所だと思っている。 スクールカースト上位だった莉子と下位だった園田、朱音の3人がそんな街で人生を交差させていく。 カースト上位だった莉子がモラハラを受け続けていても自分を幸せだと思いたいという心情が生々しい。 最終的には各々、人生に区切りをつけ歩き出すが、莉子と朱音の間に芽生える「友達ではない」関係もいい感じ。
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いやこれは青春小説ではない。 文系ポスドクの厳しい現実が描かれた「文系ポスドクあるある物語」。 本作では古事記に魅せられた3人のポスドクが描かれるが、能力とは全く別の理由で皆、ポスドク生活をあきらめることになる。特に終盤に明らかになった小柳先輩の最後の日々、そして結末が切ない。 確かにポストは有限で、皆が望むものを得られないのはどこの世界でも同じだが、好きなものを突き詰めて学位を取ったポスドクに「自己責任」はあまりに無理解。大学には客員(なんちゃって)教授ではなくちゃんとした学位持ちの人を採用してほしい。
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数年ぶり、というレベルでは済まない間隔のあいた「理瀬」シリーズ。過去作を読んではいるが、内容は全く覚えていない。それでも本作を読むのに支障なかったのはよかった。 英国の名士の館で起こる謎の殺人事件が描かれるが、終始重苦しく不穏な雰囲気が漂っており、夜ピクや蜜蜂と同じ著者の作品だとは少し信じがたい。 ミステリとはいえ、読者が犯人や理瀬やヨハンがどう関わったのかまで推測することは不可能。設定もちょっと無理やりっぽい感じもした。 アーサーと理瀬の今後の展開も気になるが、外伝ではない次作は果たしてあるんだろうか?
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シリーズ2作目。 前作で希望とともに新たな夢を追うことになったカトリ。晴れて博物館に就職し、新しい環境でその夢に向かって邁進しているかと思いきや、19世紀、女性、労働者階級ということでそううまくいくわけでもなく、ラテン語の勉強でもつまづく。児童書なのに現実的。 本作では自身の将来を不安に思う気持ちを衝かれ、不思議な世界に引き込まれてしまうカトリが描かれる。 リズやジェイクの助けで無事元の世界に戻ってくるカトリ。続編も期待されるが、結末のリズの動きが不穏。カトリの明るい青春物語ということにはならないだろう。
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中小企業の会社承継をテーマにした連作短編集。 このテーマは最近よくメディアでも取り上げられるようになったが、大多数の人が認識しているよりも深刻な問題なのかもしれない。 1作目の会社を除き、2,3作目の会社はどちらも後継者がなく、事業をどのように続けていくのかがテーマとなる。2作目ではコロナを絡めているところもうまい。 日本で市場を独占するくらいの技術を持っている企業というのは実は中小が多いのではないかという印象だが、得てしてこういう企業は後継者不足だったりして…。国が対策に乗り出す時期に来ているのかも。
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図書館の人には小さい子の代わりに借りていると思われているかも。 第1弾のパンどろぼうのかわいらしさにすっかりやられてしまい、図書館で検索したところ第3作目の本作が借りられる状態だったので早速予約。 ロールパンくんについては2作目を後で読むこととして、フランスパンに扮したネコ、おびえるパンどろぼう、どちらもかわいらしい。 もりのパン屋さんは相変わらずまずいパンを焼き続けているのか…。クリームパンを食べたネコの顔も秀逸でした。 「失礼こかれた」ブラウン+その他みたい。
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なぜ物語の舞台は1998年なのか。 物語が4名の視点で展開するため、この4名の語りに現代と当時との時差などがあるのではないかと勘繰ってしまったが、4人の関係性は物語の割と早い段階で明らかになったし、終盤で阿久津の事件の動機ともとれる事実が明らかになったところでこの謎が解けた。 恥ずかしいことに旧優生保護法はらい病患者のみが対象で、断種措置の被害者は比較的老齢の人に限られると思い込んでいた。自分が被害者になる可能性に思い至り、ぞっとした。 阿久津と被虐待児の波留を絡めた設定はうまいが、重苦しい気分で読了。
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2作目から読んでしまったので、2作目で語られなかった円さんの家族設定やカフェオープンまでの経緯など本作で知ることになった。 本作で紹介されている世界のスイーツや飲み物はバクラヴァやザッハトルテ以外知らないものばかりだったので、1章読むたびにネットで画像とレシピも併せて検索。空腹時に読む作品ではない。鴛鴦茶はすぐにでも試せるかな。 連作短編集で1話ずつ軽いミステリー調になっているので、謎解きとしても楽しめた。和菓子のアンシリーズにも通じる。2作目がコロナでイヤミス調もあったが、こちらはまだ軽くて読みやすい。
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久々の森見さん。 本当はたぬきの話の続きを読みたいのだが、そのたぬきの話とは随分異なる作風。 英会話スクールのかつてのメンバーが「夜行」シリーズの絵に関連する不思議な話を語っていく、という構成。 どの話も結末が語られることはなく、現実と幻想世界の線引きが曖昧。幻想世界に飲み込まれたように見える彼らがどうして鞍馬に集まっているのか、と疑問に思うが、その回答は最終章で推察できるように思う。もっとも「夜行」、「曙光」のどちらの世界が現実なのかは分からない。自分が認識している現実が歪んだような感覚を味わった。
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久々の本多さん。これまで読んできた本多作品と異なり、重い作風の連作短編集。 加害者家族であるカウンセラーの主人公が時に自分の経験に飲み込まれそうになりながら、犯罪被害者・遺族達と向き合う。本多さん、本作の執筆にあたってカウンセリングのことをかなり学ばれたのではないか。 設定からして重いのは当然だが、やはり主人公自身の頑なさに少しイラつく。加害者家族にだって幸せになる権利はある。そう言いつつ、真っ暗闇の中に浸っていたそうな主人公。弟や元カレの存在が救い。ただ刑事と結婚するには彼女の過去は問題視されるのでは?
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これが本屋大賞にノミネートとは。皆さん、読書に娯楽を求めているだけではないのね(感心)。 本作に登場する樹、天音、品川さん、と社会的に生きづらさを抱える人物達達のうち、サイコパスな天音に対する清瀬の対応はすごい。絶対に関わらない方がいい人では?? 特に樹に対する周囲の無理解の描写は辛かった。樹が識字障害であることは当初からの描写で明らかだったが、日本ではいまだに認知されていないのか。スウェーデンの国王と次期女王は識字障害。決して恥ずかしいことじゃない。適切な対応で大学にだっていけたのに、と樹に深く同情。
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播磨国シリーズ第2弾。 不穏な結末からして第3弾があることは確実。前作の静かで穏やかな梨木風テイストは本作に入って掻き消える。 血みどろだったり、陰陽師と魔物とのバトルがあるわけではないのだが、ガモウダイゴなる怪しげな存在の登場で、全体的に不穏な空気が吹き荒れる。 とはいえ本作はまだ前段階。次作で兄弟と件のダイゴとの対決が描かれるのだろう。 あきつ鬼もそのまま呂秀との絆を保ち続けられるとは考えづらいので、波乱がありそう。 実際にあった嘉吉の乱と絡めてどう描かれるのか、次作に期待。
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ちょっと風変わりな血のつながらない父娘、友人、マンションの住民達が織りなす連作短編集。 実際には色々とありえないが、小説では手あかのついた設定。血のつながらない父娘では瀬尾さんの「そして、…」の方があり得ない度は上か。 ゲイ、未婚のお局、パワハラの挙句の鬱…。 社会を生き抜くには辛いことの連続。世間体という巨大な見えない空気に圧を受け続ける。「普通」ではない百音の目に映る世界もいつしかキラキラを失ってしまうんだろうか。 全体的には優しい話、とはいえ中小の下請けをいびっていたであろう基への好感度は最低。
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名門中学を退学し、絶望する「落ちこぼれ」少年・和真と生活保護家庭のヤングケアラーの少女・樹希。 家庭環境も育ちも全く異なる2人が偶然出会ったことから次第にお互いへの理解と友情を深めていく。 テーマは重いが、樹希が将来の道を見つけ、和真も引きこもりを脱するという明るい未来を予想させる結末から、青春小説と読めないこともないが、児童書扱いはもったいない。 嫌な奴かと思われたケースワーカーやエマなども結局いい人達だったし。 生活保護家庭への露骨な見下しの場面は現実にも「あるある」だと思われ、非常に気分が悪かった。
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ネタバレルビや挿絵があるので児童書だとわかるようになっているが、大人用としても普通に読める。 19世紀の英国エディンバラを舞台に2人の少女が謎の眠り病の解明を目指して駆け巡る。 眠り病の真相は一見怪現象に見えるが、実は人為的に引き起こされたものなのではないか、と思いきや、やはり怪現象だった。ミステリー風味は弱くなってしまうのだが、作中からは当時のエディンバラの様子が伺えて、非常に興味深い。難を言えば、クライマックスシーンがやけにあっさりしていた点だろうか。おかげで読みやすくはあったが。次作も読んでみたい。
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タイトル、上田さんのこれまでの作品の雰囲気からして生臭く暴力的な内容を想像していたが、いたって静かなで穏やかな連作短編集。 強い力を持ちながらも妖を見る眼を持たない兄の律秀、眼を持ちながらも力を持たない弟の呂秀という設定が面白い。また、各話に登場する人外の者達も人に仇なす悪の存在ではなく、どなたかが似た雰囲気の作品として梨木さんの家守綺譚を挙げていたが、それも納得。まだ日本に妖がいた時代の話という感じ。 兄弟が蘆屋道満の子孫だという設定だが、陰陽師のアニメで道満を見たばかりだったのでちょっと笑えた。
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シリーズ4作目。 「仲田&真壁」シリーズだと思っていたが、「仲田」シリーズだったのか。ワトソン君は真壁一人ではないからか? 短編集の今回は仲田に焦点を当て、外から見た彼女の姿、そして最終作では彼女の過去が描かれる。 例によって仲田が冴えまくりなのだけど、いじめはもちろん、家族を愛するが故の父親の「虐待」、ゆがんだ正義感による暴走、とどれもテーマは重い。 特に最終作。仲田の親友の死の真相が明らかになったのはよかったが、いじめは愉しいし、だからなくならないという身もふたもない事実に暗澹たる気持ちになった。
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近藤版コロナ本。 毎回短編としては消化しきれないようなヘビーな内容の連作短編集。それなのに各エピソード唐突に終わってしまう感じで、置いてけぼり感が残る。原田マハさんの「暗幕のゲルニカ」みたい。 カフェで紹介される世界各地の食べ物は本当においしそうなので惜しい。 コロナ禍で飲食店が大きなダメージを負ったのは事実。近藤さんは誰のせいでもないと書いているけど、はっきり言って政府の失策でしかない。陰謀論とか言うことではなく、パンデミックは政府によって始められ、政府によって終了した。感染者数の推移をみても明らか。
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どこかで読んだことのあるようなテンプレ的な構成と展開。 でもSNS大全盛時代のいやらしさ、推薦制度をめぐる生々しさなどが描かれていて面白い。 奥澤先生の過去が描かれた時点でなんとなく自殺の要因がわかった気もしたが、最後の最後までタイトルの意味が分からなかった。奥澤先生が生徒に対して「私」と言っていたのは違和感があったがそういう仕掛けであったのなら納得。 罪深きは指定校推薦制度という名の青田買い制度か?
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/24(4422日経過)
記録初日
2012/01/23(4483日経過)
読んだ本
2171冊(1日平均0.48冊)
読んだページ
690556ページ(1日平均154ページ)
感想・レビュー
1429件(投稿率65.8%)
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