「うつぶせ編」もあるようですね。こちらは、大人向けの哲学書をわかりやすく、親しみやすく、簡潔な文章で、表情のある絵を使って表現しているので、言葉も心に刺さりやすく素直に読めました。誰しも、「弱音」は抱えていると思うので、自分なりの考え方や対応の仕方をたくさん持っていると、解消できていきますね。でも、次々新たに出てくると思うので、どんどん消していきましょう。そんな気持になりました。

学生時代（約50年前）にサルトルの「存在と無」を読み、かっこつけて難しい本を読んでるんだの自己満足に浸った覚えがある。「嘔吐」についてあまり考えすぎると、頭が混乱し「吐き気」を催す。何故、自分はここに「存在」しているのかを自分で考えたり、行動したり人との対話から解釈しようとするが、答えなどない。所詮、人は孤独の中で生きていくしかないのである。自分が「存在」する意義は、自分で見つけて、納得していればいいのである。難しいことを難しく考えないで、シンプルにしてみるのもいいのかも。

いきなり岡山、倉敷、笠岡の場面から始まり、生まれ故郷なので、お～～という感じでした。倉敷の美観地区、笠岡のカブトガニは地元では有名。さて本題ですが、読み終わって夫婦の形や仕事というものについて考えさせられました。仕事の出来る妻沙和子が地方に単身赴任。思いついたら衝動的に行動する高之。物理的に距離が離れてしまえば、心も離れてしまうリスクは大いにあるのに、それでも実行した二人は、結局幸せだったのか。私も正社員時代にその場面は、あったがあえてしなかった。会社の都合より自分の生活、自分自身が大切と思ったから。

小川さんの写真付きエッセイは初めてかも。ゆりねちゃんの実写も初めて見ました。表情が何とも言えずかわいい。空気が美味しそうで行ってみたい、住んでみたいですね。山小屋もシンプルで自然を大切にし、自然と共に暮らしていく小川さんの考え方が行き渡っているように感じます。こんな所で静かに一人読書したいなと憧れてしまいますが、実際に暮らすとなると大変かもしれないですね。

コロナ禍からの発想から生まれたストーリーかなと思いました。少し近未来的なハードボイルド小説。物足りなかったけど、一気読みしました。昼に活動できない（ドラキュラか）で家にこもりきり、「ヴァンパイアウィルス」という未知のウィルスに感染、特効薬なし、ワクチン無し、感覚が研ぎ澄まされる、過敏になる。岬田（通称サキ）が、同僚の警察官からも嫌われ、敵からも嫌われ、でも生伸びていくためには、今後も夜刑事（ヨルデカ）を続けるしかない。ひょこっと覗くお茶目な所も引かれたが、女性には裏切られるタイプかな。続編在りそう。

ここ迄踏み込んで真実を追求していく姿に、ジャーナリストの気骨を感じました。お役所は上から言われたことだけをやるという姿勢、都合の悪いことは隠蔽する、責任逃れをする。そう思われても仕方がないでしょうね。また米軍基地や周辺地域から基準値を超えるPFOSやPFOAが検出されても、因果関係が明確でないとか、日米地位協定の為に踏み込んでいけないとか障害がありすぎます。私達の生活に直結する「水」なので、今後も興味を持って見つめていきたいと思います。「毒の水」分厚い本ですが、興味のある方は読んでみたらいかがでしょうか。

「うつぶせ編」もあるようですね。こちらは、大人向けの哲学書をわかりやすく、親しみやすく、簡潔な文章で、表情のある絵を使って表現しているので、言葉も心に刺さりやすく素直に読めました。誰しも、「弱音」は抱えていると思うので、自分なりの考え方や対応の仕方をたくさん持っていると、解消できていきますね。でも、次々新たに出てくると思うので、どんどん消していきましょう。そんな気持になりました。

グラス家のフラニーと兄のズーイ、母親ベッシー、そしてフラニーのボーイフレンドのレーン。登場人物はほぼ4人。フラニーの苦悩を、周りの人が理解し和らげてあげようと説得をそれぞれのやり方で試みるがうまくいかず、更に深い悩みにはまっていく。他人から見て、悩みは大したことでないようでも本人にとっては相当に重いものである。バスルームでゾーイに執拗に語り続けるベッシーの姿は異様でしたが、フラニーのことをゾーイにしか頼むことが出来ない悩みが伝わってくる。最後は、家族しかフラニーを助けてあげられない気持ちが伝わって来た。

先に「ホルモー六景」を読んでしまっています。京都は、私の大学時代を過ごした思い出深い場所です。物語に出てくる、4つの内1つの大学が出身大学です。だから、この作品には懐かしい場所や風景が沢山出てきて、読むのが楽しくてしょうがありませんでした。続編出来ないかなと、少し期待しています。私達に見えないだけで、ホルモーのようなバトルがあったり、小鬼なんかも居てもおかしくないと思えるような土地柄だと思っています。阿部さんの恋バナもハラハラしながら読みましたが、結局、自分を思ってくれる人はすぐそばにいたりして。

昭和初期の日本各地を訪れ、老人達に古くからの言い伝えや伝承を訪ね歩いた民族学者、宮本常一氏の著書である。明治から昭和戦後辺りまでの間、人々の暮らしや考え方を事細かに文章に表現している。自身の父から聞いた昔の話の更に昔の話を少し思い出しました（それでも昭和初期ぐらいまでかな）。村落での田植えの話や、そこでの女性たちのエロ話、夜這いの話、のどかな面もありながら、今では、犯罪のような話。田舎では、交流世界が狭くどうしても村の中の話題が駆け巡るのが恐ろしくもある。現代でも、そういう風習は残っている所もあるのか。

3.11東京電力福島原発事故の後、朝日新聞社が自社の報道がどうであったのか、今後どうしていくのかの自己反省を含めての書籍であると思う。私は原発の無い地域に住んではいるが、考えるのを避けていてはいけないと思い、今年に入って少しづつ書籍を読み始めている。様々な考え方があると思う。原発がある地域（恩恵もあるが事故リスクもある）、関係する企業（電力会社等関連企業）、政府（国）、国民それぞれの立場でものを言う。それをメディアはどのようなスタンスで報道していくか。「広告料収入」という言葉が脳裏に残ってしまった。