ネタバレ既に就活生を受け入れる側なのでどの子も生温かく見守るスタイルになっちゃったけど、20代前半に読んだら当事者とリンクしてもっとザクザク刺されたろうな。斜に構えて進行しつつも最後は努力している人に対する讃美で皆肯定されたと思い読み返したら、サワ先輩のギンジと隆良は違うってとこ、あのサワ先輩をしても隆良は見所なかったんか、梯子外されてて厳しさに笑ってしまった。隆良の良さは瑞月さんにああ言われたときに、大声出して怒ったり、なにマジになってんの？的な冷笑に逃げないところ。(追記)いや、サワ先輩そんな意地悪じゃないか

ネタバレ三上がああ決断したかと思えばこう揺れるのがスーパーマンじゃなくて共感できた。そのうえで、にっちもさっちも行かない中でそれでも投げ出さず粘り強く仕事に打ち込む姿勢に敬意を抱いたし、この人本当に仕事できる人なんだろうなぁと思った。苦境でも投げ出さず少しでも良い結果を手繰り寄せるべくあらゆる手を尽くす人が一番凄い。最近踊る大捜査線を観たので警察組織の内紛もあるよね〜と思い読み始めたらキャリア対現場というレベルではなくもっと細分化されてて、何てややこしい世界なんだと驚いたし、それを作品に反映できる作者が凄い。

ネタバレあっという間に読んだ。手記は信頼できない語り手に決まってると思い込んでるから怪しいところを探しながら読んだけど、気づかなかったねぇ。後付けの論理は目から鱗でした。手記が後付け可能なのかは手記の体裁の描写が必要と思うけど、それはなかった気がする。犯人の結末は好みが分かれそう。私は綸太郎の判断に反対だな。楽になっちゃだめでしょ。解説は当時の新本格が置かれていた立場が垣間見えた。理由は違うけど、私も短編の法月綸太郎が好き。

ネタバレ最初のメッセージには水谷氏の気味悪さと執着が隠されてはないんだけど、過去のエピソードが展開される中で段々その片鱗が過ぎ去ってぼやけていき、プライドが高くて平静を装いながら過去のことを糾弾している見ていられない男(でもまぁ式の当日に逃げられたら同情はするわな)という水準に落ち着こうとしてたら、げー！全然違う域の事件が起きてるー！となって終わった。未帆子さん、よくあんな文章を練れましたね。

ネタバレ既に就活生を受け入れる側なのでどの子も生温かく見守るスタイルになっちゃったけど、20代前半に読んだら当事者とリンクしてもっとザクザク刺されたろうな。斜に構えて進行しつつも最後は努力している人に対する讃美で皆肯定されたと思い読み返したら、サワ先輩のギンジと隆良は違うってとこ、あのサワ先輩をしても隆良は見所なかったんか、梯子外されてて厳しさに笑ってしまった。隆良の良さは瑞月さんにああ言われたときに、大声出して怒ったり、なにマジになってんの？的な冷笑に逃げないところ。(追記)いや、サワ先輩そんな意地悪じゃないか

ネタバレドラマ「宙わたる教室」きっかけで購入。短編集でどれも良かった。結末まで全て書ききらないので登場人物が物語で完結せず、今後も道が続いていくんだなあという余韻が印象的。巻末の対談でも言及されていた「アンモナイトの探し方」での、分かるは分ける。分かることと分からないことを分ける。という教えは、生きていくうえであらゆる事象に通じる金言ですよね。自分が実感を持ってその感覚を得ることもごく稀にあるけど、大抵見失ってしまうので、この言葉を自分の基礎にしたい。

ネタバレ「夏休み子ども科学電話相談」をきっかけに存じ上げた著者のエッセイ。砕けた文体の中に生態系保護に対する熱いポリシーが鋭い光を放ってた。島での調査はサバイバルだし、研究室での作業は途方もないし、本当に大変そう！こんなに鳥への愛情が深いのに何でこのタイトルなのよ、とニヤニヤしながら読んだので、谷村志穂さんの解説の「と、著者はクールを装うが、その感動の尾羽は隠すことができない。」との指摘がお見事でした。