緯度が低くて温暖な地域ほど生物の多様性が高い傾向があるのは何故? 「代謝量理論は次のように説明する。低緯度地域ほど温度が高いので、そこに暮らす植物や動物(変温動物)の体温が高く、代謝量が高い。代謝量――あるいは生物が生物として生きるペース(pace of life)――の高い生物ほど、活発に動いてたくさん食べ、速く成長し早く繁殖して早く死んでいく。そうした生物は代替わりが速いので、遺伝子の変異が蓄積されるペースが速く、したがって新たな種が生まれる確率が高く多様化が進みやすい。」(N2937)
2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2634ページ ナイス数:78ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/21079/summary/monthly/2024/2
中温動物である「ホホジロザメの代謝量は、同じ水温帯にいる変温性の同じ大きさの魚類に比べて二・四倍も大きい。(中略)ホホジロザメの体温は哺乳類のそれに比べるとはるかに低い。(中略)ホホジロザメの代謝量は同じ大きさの哺乳類の代謝量の約三割に過ぎない。なるほどホホジロザメは魚類の中では抜きん出た存在であるが、大型の海生哺乳類(とりわけシャチなどの鯨類)には運動能力ではかなわない。(中略)中間的なホホジロザメの運動能力は、ホホジロザメの中間的な体温に起因しており、代謝量理論と整合している。」(N2867)
緯度が低くて温暖な地域ほど生物の多様性が高い傾向があるのは何故? 「代謝量理論は次のように説明する。低緯度地域ほど温度が高いので、そこに暮らす植物や動物(変温動物)の体温が高く、代謝量が高い。代謝量――あるいは生物が生物として生きるペース(pace of life)――の高い生物ほど、活発に動いてたくさん食べ、速く成長し早く繁殖して早く死んでいく。そうした生物は代替わりが速いので、遺伝子の変異が蓄積されるペースが速く、したがって新たな種が生まれる確率が高く多様化が進みやすい。」(N2937)
「身体の中にあるリンパ球という生体防御細胞では、病原体進化に匹敵する、あるいはそれを上回る勢いで遺伝子の組み換えが行われていることがわかった。このしくみがあるからこそ、今まで出会ったことのないウイルスや細菌に対しても免疫反応を起こすことが可能となっている。(中略)ただし、初めて出会うウイルスや細菌に対して、ある程度の戦闘態勢が整うまでに数日間を要するというのが、免疫システムの弱点である。その弱点を、免疫システムにあらかじめ戦闘準備を完了させておくことによってカバーするのが「ワクチン」である」(N712)
音が意味を表す現象「音象徴」。「最近の研究では、幼児が早期に習得するような基本的な語彙には、音と意味の音象徴的な繋がりが強めに観察される傾向にあることがわかってきています。」(N1731)赤ちゃんや小さな子供に「オノマトペを多用するのは、音象徴によって子どもの言語習得を助けようとする大人の愛情の表れなのかもしれません。」(N1731)「言語習得の初期段階では音象徴が大きな役割を担い、ある程度言語を習得した段階になると、恣意性を駆使して、多くのものや抽象的な概念にも名前を付けることができる。」(N1749)
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中温動物である「ホホジロザメの代謝量は、同じ水温帯にいる変温性の同じ大きさの魚類に比べて二・四倍も大きい。(中略)ホホジロザメの体温は哺乳類のそれに比べるとはるかに低い。(中略)ホホジロザメの代謝量は同じ大きさの哺乳類の代謝量の約三割に過ぎない。なるほどホホジロザメは魚類の中では抜きん出た存在であるが、大型の海生哺乳類(とりわけシャチなどの鯨類)には運動能力ではかなわない。(中略)中間的なホホジロザメの運動能力は、ホホジロザメの中間的な体温に起因しており、代謝量理論と整合している。」(N2867)