ネタバレタイトルからまったく内容がわからないまま読み始めたのだけど、賭ケグルイみたいなエグい話がはじまって驚き。主人公たちのときどきくすっと笑えるかけあいも秀逸ながら、あくまで日常の延長線上の関係性だったりして、リアリティを失わなかったのが良かった。読後感も爽やかで、沢山の人に支持されているのも納得の内容でした。

ネタバレ怪談のようなテイストの短編集。ときに切なく、ときにすこし恐ろしく。不思議な感触の物語ばかりで面白かった。

ネタバレ横浜で発生した2人同時誘拐事件。ひとりはすぐに開放されたがもうひとりの子どもは身代金の引き渡しに失敗し、帰ってこないままだったーー数年後、祖父母のもとに忽然と姿を現すまでは。誘拐という危うい関係ながらも、まやかしの幸せを求めてしまった家族。運命に翻弄されるように、絵の才能に導かれるように、つながっていく点と点がさいごに描き出したものとは……。 この子を幸せにできる方法は、きっと犯罪しかなかった。それ故に、家族で過ごす日々は長くは続かない。こんなの泣いちゃう。

ネタバレタイトルからまったく内容がわからないまま読み始めたのだけど、賭ケグルイみたいなエグい話がはじまって驚き。主人公たちのときどきくすっと笑えるかけあいも秀逸ながら、あくまで日常の延長線上の関係性だったりして、リアリティを失わなかったのが良かった。読後感も爽やかで、沢山の人に支持されているのも納得の内容でした。

ネタバレ市民探偵ーー市井の一般人たちが、執念で未解決事件の犯人を追い詰めていく。ほとんどはインターネット黎明期に、鬼気迫るような粘り強さでデータの照合を行いまくったひとたちの事件ファイル。いまはAIなども台頭して、市民探偵が活躍する機会は減っていくのだろう。

ネタバレ肥料を変えることで虫にも強くなった。なぜ初代の香君はあえて稲を弱くしていたのだろうか。その疑問は、異界から来た虫という最悪の答えをもって示される。おそろしい勢いで変異していくバッタのような虫。稲をすべて焼き払えば防げるが、そんなことはできないという勢力をどう説得すればいいのかーー。鹿の王などと比べると、植物の話なだけあって物語はゆっくり進んでいた。けど自分はこっちのほうが好きかもしれない。生物には彼らなりの世界があり、人間がわかっているのはほんの一部に過ぎないのだということを教えてくれる物語だった。

ネタバレパワードスーツをきて異星人と戦う歩兵部隊。訓練兵から士官になるまで、戦いというよりは軍隊の中で成長していく様子を描いたストーリーって感じ。

ネタバレおそろしいほど冷徹で聡明な女王と、どこまでもまっすぐな青年。ふたりの運命はすれちがい、重なり、ふたたび離れ離れになり、そして最後に重なるときは別れとなる……レーエンデに革命をうながすため徹底的に弾圧をおこなった。いよいよ次は革命の話。楽しみ。

ネタバレ京都警視庁に”スコットランドヤード”のルビが振られる設定にクスクス笑いながら読み進める。なんとホームズはスランプで、引き寄せられるようにスランプのモリアーティ教授がベイカー街にやってくる。炸裂する森見節に笑いながらも、事件はすこしずつ推理を超えたところにいき……最後のメタ的な部分がちょっと興ざめだったけど、らしさ全開で面白かった。クリスマスバージョンの特別カバーが素敵。