★３　マンションの408号室の住人がいなくなる4編。 この部屋に越してきた住人は、徐々に日常から外れて行き、ある日突然誰に知られずともなく消失する。 ちょっと不思議な感覚の連作短編集でした。

★５　機械により肉体労働が肩代わりされ、頭脳労働をコンピューターが肩代わりする。そうなると人間はすることがなくなる。人間の歴史は人を労働から解放する方向で進化してきた。仕事を通して自己実現を図り社会に貢献するという現在の価値観が覆される未来になり、誰もが好きなことをして一生を終える世の中。 100年後に生まれていたらそうなっていたかも。

★３　「おもしろすぎる入試問題」というタイトルは明らかにおかしい。 問『高校を中心に政治に対する意識を高める主権者教育への関心が高まってる。教師が主権者教育を行う上で注意する点は？』 答『自分の意見を生徒に押し付けないこと』 （超難関）中学の受験問題を紹介しているが、この問題に臨むのが小学校の６年生なのだ。難しすぎる。 頭のいい子供を育てるのにはお金がかかるということがよく理解できる。少子化の流れは止まりそうにない。

★４　人口減少と特に地方の超高齢化で、お寺の存続は厳しいと常々思っていたがそれどころではなく多岐に影響があることがよくわかる。 今年（2024年）年初の能登半島地震などが契機になり、上下水道や電気のインフラが過疎地域の自治体にどんなに負担になるかが明るみになった。 地球温暖化問題のように先送りすると将来大きな付けが回ってくるという警鐘をならす一冊。

★４　1日1編でしっとり味わうような本なのに、一気読みしてしまった。小説は人の人生を垣間見るような楽しみがあるが、8人の作家の趣のある話についついページをめくっていった。複数作家による短編集はサクッと読める割に面白さが凝縮されていてとてもお勧め。 このシリーズはぜひ今後も続けてほしい。

★５　この本はとてもためになる。多くの人に薦めたい。 政治家は選挙で落選した時点でただの人になる。その点、官僚は就職して退職するまでずっと同じ省庁で業務を遂行する。大臣になるような政治家は基本的にかなり頭がいい人だと思うが、その道のプロの官僚の力には抗えないのでしょうね。 政治家やマスコミまでを操る財務真理教、おそるべし。