読書メーター KADOKAWA Group

2025年1月の読書メーターまとめ

H2A
読んだ本
11
読んだページ
2740ページ
感想・レビュー
9
ナイス
140ナイス

2025年1月に読んだ本
11

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • 名無し

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

H2A
私は動物は好きだが、ヒロインである聡里が北海道で獣医を目指す成長物語というには、この歩む道程は存外に暗く険しい。聡里が立ち会う馬の出産場面など生命誕生の感動場面にならないのだ。凄絶な理不尽な殺戮に変わってしまう。獣医の甘くない現実に挫折を味わう。獣医になるためのハードな学びはこの小説に真実味を与え、周囲の若者たちもひたむきで真摯。聡里にとっては高齢の祖母よチドリが唯一に支えになるものの、実母を亡くし継母に遺棄された過去さえもとってつけたようになっていない。これは力作。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月にナイスが最も多かったつぶやき

H2A

年末近くなってインフルエンザに罹って、治りかけたら腰を痛めて散々だった。

が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
9

H2A
ネタバレ図書館本。田舎に住む作家家族とニワトリのピピ、ネコのペルと熊野犬のマヤ。幸せに暮らしていた彼らの生活が戦争を機に暗転する。同調圧力、村八分などイヤな部分もそのまま描かれる。その犠牲になった忠犬マヤ、戦後だいぶん経ってからこの中編小説にまとめられたらしい。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
前半の「ネットオーディオ」を概観はいいかと思う。最近プレーヤーが不調で、どうせなら最新情勢を知りたいという目的はかなった。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
妻である美佐子の浮気を黙認し、離縁の決断を先に延ばす会社重役の要。そうした奇妙な夫婦関係を主眼にしているかと思うと、戦間期の関西の風俗がつぶさに描かれる。特に冒頭の義父と道頓堀で人形浄瑠璃の場面は延々と続く。が、そうした風俗描写が主眼ということでもない。つまりはつかみどころがない。しかし要と美佐子の内面が描かれたあたりから勢いついて読めた。吉田健一の後書きは正直わからないが面白い。作品そのものも最後まで読んでみて遠くで微かに光るようなこの言葉の世界が気に入ったので挿絵付の中公文庫版を持っておこうかと思う。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
代々木駅東口に存在したミール・ロシア語研究所に通い詰めた著者自身の回想記。不器用でひたすらにロシア語に打ち込んだ様子がわかって面白い本。語学は体を使って(発音して)覚え、ひたすたに暗唱することが大事というのはよくわかる。私も一時期フランス語漬けになって途中で離脱した方なのだが、言語を学ぶことは文化を学ぶこと、それがたとえリーディング中心だとしても、である。苦痛を覚えながらやったことは自分の中の大事な部分にはなっている気がする、ということを感じながら興味深く読んでいた。
H2A
2025/01/21 12:36

気になったのは2013年以後はロシア語を教えていない、という一文。ロシア語を学ぶという需要がそんなに減っているのだろうか。昨今のウクライナ情勢が影響しているのなら、そうだとしたら、それは哀しいことである。

が「ナイス!」と言っています。
H2A
1968年ということは、もう半世紀以上も前に書かれていたのだが、内容は少しも古びていない。これが新書で出ていたとは驚きである。名著。こんなに平易な言葉で、引用もあまりなく自分の言葉で思考を紡ぎ出す。この後著者は歴史問題とか「憂国の士」に変貌していった(そうは言ってもも後年の萌芽のようなものは見える)が、若い頃に書かれたこの本は厳しく妥協しない素晴らしい内容。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
『大造じいさんとガン』が読んだ小説に取り上げられていたので図書館で借りた。この作家有名だと思うが初読み、だと思う。動物文学は子供の頃大好きであったが、この作品集も様々な動物たちが登場して人間と対決したり、時には寄り添う。動物の描き方が上手いのはもちろん、漁師たちや山村などの地方にすむ人々の自然とのごく当然のような共存ぶりが印象的。大人が読んでも面白い。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
私は動物は好きだが、ヒロインである聡里が北海道で獣医を目指す成長物語というには、この歩む道程は存外に暗く険しい。聡里が立ち会う馬の出産場面など生命誕生の感動場面にならないのだ。凄絶な理不尽な殺戮に変わってしまう。獣医の甘くない現実に挫折を味わう。獣医になるためのハードな学びはこの小説に真実味を与え、周囲の若者たちもひたむきで真摯。聡里にとっては高齢の祖母よチドリが唯一に支えになるものの、実母を亡くし継母に遺棄された過去さえもとってつけたようになっていない。これは力作。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
スペインが支配していた頃のシチリアが舞台の喜劇。ベネディックとビアトリスの丁々発止のやりとりが今の恋愛劇のモデルのようで小気味よい。二組の男女が波乱を乗り越えてめでたくゴールイン。個人的にこの喜劇の中でとても気に入ったのは気取って言い違いばかりする警官であるドグベリーだった。台詞の全てにおかしさが炸裂して最高の訳であった。
が「ナイス!」と言っています。
H2A
池澤夏樹が40年以上かけて全訳したというカヴァフィス詩の集成。いわゆる韻文らしさはあまり見られないが、アレキサンドリアやアンティオキア、ビザンチウムなどの当時の東洋世界が、その過去ともどもに語られて満足度は高い。中井久夫のものもいつかは読んで見たい。それにカヴァフィスが同性愛者であったこともこの詩集に他に見られない独自の彩りを添えているのだろう。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/06/21(5722日経過)
記録初日
2004/01/02(7719日経過)
読んだ本
1039冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
348501ページ(1日平均45ページ)
感想・レビュー
755件(投稿率72.7%)
本棚
17棚
性別
自己紹介

 HN変更。レビューは過去に読んだものも含めて気が向いたときに気ままに書いています。何でも読むと言うより、興味あるものだけを少しずつゆっくり読んでいます。ネタバレはあまり気にしていませんので。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう