ネタバレ2024年1月光文社より単行本。ブラックショーマン2弾。バー『トラップハンド』のマスター・神尾武史、文光不動産リフォーム部建築士・神尾真世（武史の姪）。トラップハンドを巡る女性たち、美奈、上松和美、柚希、沙智、奈々恵の連作短編集。神尾武史のマジシャンらしい鋭い観察眼と策略？と謎解きで、その女性たちが覚醒する。どの作品も、以外性に富んでいて飽きずに楽しめる。《相続人を宿す女》の無脳症と臓器移植の話はゾっとする展開。一連のシリーズは映像化したら面白いと思う。

ネタバレ文春文庫書下ろし。シリーズ5弾①呉服店「鶴屋』の主・孫兵衛（八百蔵長屋オーナー）、一人娘・千代（18）の恋愛トラブル。孫兵衛は相手の小間物屋・与兵衛に疑義、金を渡し別れさせ、娘は小田原・早川屋へ。そこへお竜を派遣、言い含めて江戸へ戻す②戻った娘に再び与兵衛から魔の手、お竜と井出勝之助の出番③お竜が町中で見かけた浪人・新井邦太郎と娘・久枝。極悪人・石井勾当殺しの現場で、新井とお竜はバッティング。顔を見られたお竜は、都留屋、文左衛門、井出と相談するが、師匠・北条佐兵衛から物わぬ告白。お竜のほのかな恋風の行方。

ネタバレハルキ文庫書下ろし。恋女房シリーズ4弾。深川・小間物屋「足柄屋」の主・与四郎、女房は小里、小僧は太助。①7～8年前、畳職人の絹助が伊勢参りに行ったきり行方不明。残された妻子。その長男・長太が消息不明②25年前にも絹助はかどわかし被害。横山町の鳥九郎が怪しいと当時の話。元岡っ引・千恵蔵は、鳥九郎を確保したが否認。板橋宿で長太発見③小里の腹部にしこり。高価な薬代を支払う千恵蔵（小里は千恵蔵の妾腹の実娘、本人知らず）④太助に剣術の才能、養子話⑤絹助の御用聞きの本庄茂平次、鳥九郎の正体。絹助失踪の理由。展開が→

ネタバレ光文社文庫書下ろし。芋洗河岸2弾。3ヵ月連続刊行。元美濃国苗木藩徒士・小此木善次郎（27、剣術指南兼務、陰流苗木と夢想流抜刀技）妻・佳世、長男・芳之助の3人家族。国許から2年かけて江戸へ。一口長屋。長屋の大家・越後屋喜兵衛、米問屋（裏で金貸し）の守護人となる。加えて神田明神の守護人。俸給は合わせて年30両。霊験坂・青柳道場で客分師範、具足開き。一口長屋の女性たちの慰労行事を善次郎が計画。中村座頭取・中村勘三郎の守護人就任の依頼。同心御用聞きが一口長屋に関心。押込み強盗の引込みのメモに一口長屋の名前。→

ネタバレ2017年3月双葉社より単行本、加筆修正し2024年2月双葉文庫。副題に「予備軍1000万人時代のリアル」とあるように、東京23区2015年で1年で7678人。孤独死の公的定義がないため厚労省は人数調査もしていない。孤独死は高齢者の問題だけでなくゆとり世代や団塊ジュニア世代も生涯未婚率増加等により危惧される。個人情報という見えない壁、町内会や自治会も衰退している。孤独死による事故物件のルポも凄惨な状況。遺族の苦悩や事故物件の特殊清掃の様子も取材。人との関わりの重要性を認識させられた1冊だった。

ネタバレ2020年7月徳間書店より「ヴァルキリー」を改題し加筆修正し2024年2月徳間文庫。202×年日本政府は、難民受け入れ積極策を180度方針転換し難民排斥へ①NPO全国難民支援連絡会（代表・村瀬幸三）を危険組織として公安の監視下②闇バイトの雑賀壮志（24）は連絡会ビルに爆薬と放火。232名死亡③雑賀逮捕→容疑不十分で釈放→コンビニ強盗後に拉致され、監禁洗脳され暗殺者に。体内にマイクロ爆弾埋設④警視庁公安5課・東郷一郎警部（バツイチ、キャリア）は極秘特命で池田首相暗殺計画を捜査。村瀬が暗殺者を用意の噂⑤頻発→

ネタバレ中公文庫書下ろし。SROシリーズ9弾完結編から2年ぶりの新シリーズSROneo1弾。2009年にSRO・川久保純一と最凶殺人犯・近藤房子は石塚麻友に殺害された。本庁刑事部長・阿部が銃殺され、後任にSRO初代室長・山根新九郎が就任。新室長は芝原麗子警視正。SROメンバーだった木戸沙織は退職（大宇宙真理の光教団に入信、教主の子を妊娠中）。尾形洋輔警視正（妻長男は熱心な教団信者）針谷太一キャリア警視（針谷が射殺したスナイパー・東郷の元妻・篠原貴子の相談にのる）、坊屋久美子（千葉県警からSRO、→

ネタバレ小学館書下ろし。構想34年、執筆期間14年うち改稿期間４年の力作①1989年横浜総合大学教育学部・沢木良輔（父・両一は公安協力者、母・あかね失踪。警察庁登録コードE-9）神奈川県警公安三課・吾妻仁志の協力者。三森講師爆殺事件の目撃者。周辺に警視庁、神奈川県警の公安の網。オペレーションの失敗②2019年、沢木は神奈川県警公三課課長代理・警部。警視庁公安一課・笹田の刺殺（2010年）、神奈川県警公安三課・吾妻の自宅爆殺事件、警視庁公安一課・牧原（サクラ作業員）自宅爆発事件。休眠状態の過激派組織《日反》が→

ネタバレwebサイト「BOC」2023年7月～12月連載《もぐらepisode》に加筆修正し2024年2月中公文庫。元祖もぐらシリーズ・2012年1弾「もぐら」～2013年7弾「もぐら凱」影野竜司。もぐら新章シリーズ・2019年1弾「血脈」～2023年「昴星」竜司の息子・竜星。もぐら0は、7弾で竜司の壮絶な死後、生残った楢山誠吾（紗由美と再婚）も障害が残る。沖縄県警勤務の安里真昌に、昔語りをする設定。影野竜司、宇田桐善康、楢山誠吾の3人の警察学校吉家教場。つるんでいた悪友で高校時代の同級生・長尾新太郎は大学進学→

ネタバレ2021年4月祥伝社より単行本、2024年2月祥伝社文庫①倉持功（月島の便利屋）、深江信二郎（便利屋の相棒、元自衛隊特殊部隊員）②深江が突然失踪。倉持は心当たりを探す。植村真弓→警視庁・儀藤堅忍（死神刑事）→薬物依存者・マイ②凄腕孤高の老猟師・植草吉三。息子夫婦を暴走車で殺され替玉の加害者、真犯人は野放し、孫は施設暮らし。熊本を名乗る男が依頼の殺し、植草の交換条件③奥穂高に向かった深江を追う。儀藤の手配で原田（山岳遭難救助隊特別部隊）が協力④奥穂高での深江・倉持vs植草・熊本ら（私怨を利用する黒幕）→

ネタバレ講談社書下ろし。月刊「文藝春秋」2020年7月掲載の《ドキュメント感染症〈専門家会議〉》のレポートが端緒、以降コロナ専門家を主人公のレポートを5本を基に刊行。広野さんは神戸新聞記者→猪瀬直樹事務所スタッフ→2015年からフリー。2017年第24回小学館ノンフィクション大賞受賞者。2019年12月頃、中国武漢からのウィルスのニュース、2020年1月に日本国内感染確認、横浜港のダイヤモンドプリンセス号の船内感染。ある日、マスクが薬局の店頭から消えた。あれから4年、あれほど恐れていたコロナは、2023年5月→

ネタバレ2024年2月中公論新社より単行本。オッドアイ11弾。①雑誌「週刊晩秋」フェイク記事で《特別強行捜査局》通称・特捜局が不明朗会計だと炎上、国家機密の為弁明できず。警察庁と防衛省は大混乱、後藤田局長は辞任、34名局員は休職。副局長・朝倉俊暉は緊急避難という事で、護衛艦〈しおなみ〉海賊対処行動水上部隊でジブチへ②煽り記事の裏に、衆議院議員・園崎と宇田川編集長、其々にT国籍の女の影③T国紅軍工作部が朝倉をジブチで拉致、T国駆逐艦・青洲に監禁④脱出→イエメン・フーシーに拘束。傭兵代理店経由、影山（冷たい狂犬）＆→

ネタバレ2022年3月中央公論新社単行本。2024年2月中公文庫。オッドアイ9弾。今作は《冷たい狂犬》影山夏樹とのコラボ①最新米原潜情報が中国人民解放軍海軍に漏洩②米国外の情報漏洩ルート（佐世保）の捜査はNICS・ヘルマンハインズが担当、特別強行捜査局特別捜査官・朝倉俊揮に協力依頼。CIAと外事も参戦③九州の中国諜報員リスト、米海軍佐世保基地での情報アクセス可能の5人④中国党主席直下極秘諜報組織工作員、馬振東と林波の2人。馬と朝倉の顔が酷似。米海軍2人、海上自衛隊1人の関与。家族を人質に脅迫。シンガポールでの→

ネタバレ2024年2月NHK出版。連続テレビ小説《ブギウギ》第15週～第26週の放送台本をもとに小説化。毎朝楽しみにしていたブギウギも、あと少し。ドラマは福来スズ子のどの年代まで描くのかとおもっていたが、日帝劇場での、さよならコンサートの歌手引退まで。趣里さんの元気な大阪弁で元気をもらえていたので、ちょっと寂しい。次作の《虎に翼》は『拾われた男』で妻役の 伊藤沙莉さんなので、こちらも楽しみ。

ネタバレ《いますぐできる花粉症＆アレルギー対策》特集。本屋の平積みで即購入。昨年、突如に花粉症が原因の交差アレルギーで食物アレルギーを発症。東京都のアレルギー拠点病院を受診したが、悪化することがあっても治ることはない・・・。という事でアレルゲン除去食と抗アレルギー薬で対応。毎食食事記録ノートをつけて、月1回の主治医への通院。大豆や加工品、ダメな野菜・果物もあり、添加物も要注意。最近は、花粉症由来の食物アレルギーの方が増加しているらしい。自分の健康を守るため、ちゃんとやらなきゃ。本書は実践的な内容で解りやすかった。

ネタバレ2024年1月光文社より単行本。ブラックショーマン2弾。バー『トラップハンド』のマスター・神尾武史、文光不動産リフォーム部建築士・神尾真世（武史の姪）。トラップハンドを巡る女性たち、美奈、上松和美、柚希、沙智、奈々恵の連作短編集。神尾武史のマジシャンらしい鋭い観察眼と策略？と謎解きで、その女性たちが覚醒する。どの作品も、以外性に富んでいて飽きずに楽しめる。《相続人を宿す女》の無脳症と臓器移植の話はゾっとする展開。一連のシリーズは映像化したら面白いと思う。

ネタバレ2024年1月講談社文庫書下ろし。2022年9月の1弾に続く続編。田園調布署管内の駐在の息子達3人。高杉隆一警視：丸の内刑事課長、本城清四郎巡査部長：警視庁組織犯罪対策部、大石和彦：警察庁警備企画課理事官→　警視庁公安総務課長。ヤクザや新興宗教、種々の政治案件、北朝鮮がらみの警察サイド視点での解説書。小泉政権時代の話と思量する。少し古い時代の印象。いつもながらの解りやすい分析と解説は、意外な裏話も多く勉強になる。濱さんにはもっと生々しい現在進行形の話を期待する。

ネタバレ2011年8月角川春樹事務所より単行本。2013年5月ハルキ文庫。道警シリーズ5弾。シリーズ1～3弾の新装版での再読を機に読み始めた。佐伯警部補と新宮巡査は大通署刑事課。小島巡査長（巡査部長試験を受けることに）は大通署生安課。津久井巡査部長は道警生安部→警察学校営繕課→帯広署→本部警務部教養拳銃指導室（本作で機動捜査隊・長正寺班長のスカウト、《人質》から機捜隊）。道警の協力者3にんが連続して不審死。連続車上狙い。の佐伯の協力者・米本は危険を察知し家族を帯同し失踪。道警警務部の極秘協力者情報が漏洩し→

ネタバレ「小説新潮」2019年9月～2020年82024年2月新潮文庫月初出《東都の藍》を改題し2022年5月新潮社より単行本。2024年2月新潮文庫。歌川広重、寛政9年（1797年）→ 安政5年（1858年）の半生を描いた梶さんの力作。安藤重右衛門（八重洲河岸定火消御屋敷内同心長屋安藤家嫡男）婿の父の病死後、祖父が再婚し新たな叔父の誕生により、27才で家督を譲り絵師専業に。妻・加代とは子供に恵まれないかったが、糟糠の妻、仕事に恵まれず鬱々の年月、貧乏な時代の広重を支えた。ベロ藍（広重ぶるう）を使い→

ネタバレ初出「読楽」2021年6月～2021年1月、2021年3月徳間書店より単行本。2024年1月徳間文庫。短編7作品。横浜みなとみらい署シリーズ6弾。神奈川県警横浜みなとみらい署刑事組対課暴力犯対策係長・諸橋夏男警部（ハマの用心棒）と係長補佐・城島勇一警部補のコンビ。浜崎、倉持、八雲、日下部のメンバー。県警警務部監察官室・笹本康平（キャリアだが自ら志願して監察官）が作品の所々に出没して暴対係を敵対視しバトルを繰り広げる。普段は諸橋と城島がメインの小説だが、今回は脇役達の目線で語られる事件の数々は新鮮だった。

ネタバレ「読楽」2021年11月～2022年10月、12月～2023年3月連載、大幅加筆修正し2024年2月徳間書店より単行本。予約好調で発売前重版決定。《痣》の名コンビ、宮下真人（高円寺北署刑事課）＆真壁修（本部捜1特務班）共に巡査部長。和泉署の死体遺棄事件捜本へ召集。遊軍特命のお仕事は、高橋長官官房審議官の姪・小牧未歩（大学院生）の犯罪捜査修士論文作成の為のお手伝い（お守）①森川悠人の神田川暗渠排水溝付近の死体遺棄②高野亮太と木村菜緒子の内縁夫婦の遺体が同水系で発見③小牧未歩の拉致と正体。3人殺害以前に、→

ネタバレ2021年5月徳間書店より単行本。2024年2月徳間文庫。捜査支援分析センター＋広島中央署8千万盗難事件が下地。「朽ちないサクラ」のヒロイン・森口泉（米崎県警事務職員→米崎県警警察官へ転身）は捜査支援分析センターに異動①米崎県警における盗難事件、会計課金庫から現金9530万が紛失、二重鍵、会計課長の鍵引出しの損壊、盗難時期不明、杜撰な金銭管理②内部犯行の疑い、分析センター機動分析係長・黒瀬警部率いる5名の精鋭③前会計課長・保科、多額の借金、自己都合の早期退職、退官後の庁舎出入り。保科にソトニの行確→

ネタバレ「小説新潮」2022年10月～2023年9月初出、2024年1月新潮社より単行本。隠蔽捜査10弾。竜崎伸也が神奈川県警刑事部長に赴任して3作目①小田原署に小説家・北上輝記の行方不明届。ファンの小田原署副署長が気付き本部へ連絡。神奈川県警本部長も北上の愛読者。SISの投入②捜本へ北上のミステリー作家の友人・梅林賢（小田原在住）のアドバイス③北上の拉致目撃情報、犯人から事実公表の要求④北上の誘拐日、警視庁管内・久我山での増沢秀次郎（加賀谷次郎のペンネーム、ライター）殺人事件、。過去に北上とトラブル有り→

ネタバレ2021年2月小学館より単行本、2024年1月小学館文庫。①梶壮太（安定志向から地元採用枠一般職を狙い公安調査庁。神戸公安調査事務所・国際テロ班）映像記憶という特異能力ありジミー（地味）チョー（超）。上司は柏倉頼之（国テ主席、密漁品の仲買人・根室のナカオの異名）②梶壮太、神戸市ジェームス山ジョギング中の表示板《㈱エバーディール》に違和感。新人に任せられた北朝鮮籍船・清川江号の追跡調査③野津翔太のカバーでエバー社社長宅に潜入捜査④神戸での米中の日本抜きの接触⑤凡庸な目立たない青年が松江で→

ネタバレweb「NHK出版 本がひらく」2021年9月～2022年9月、加筆修正し2024年1月NHK出版より単行本。宮城県警シリーズ3弾完結編、累計50万部突破。宮城県警捜1・笘篠誠一郎（津波で妻子を失う）と相棒の若手刑事・蓮田将悟（既婚、子供1人）①吉野沢の仮設住宅撤去工事、3世帯を残すのみ。空き家から、南三陸町役場土木係・掛川勇児の撲殺体。現場は密室。掛川は仮設の明渡しを促進する仕事②仮説を巡る関係者に、蓮田の同級生3人。担当ケアマネージャー・大原知歌、県議会議員トップの一人娘・森見沙羅、祝井建設・祝井貢→

ネタバレ2024年2月文春文庫書下ろし。素浪人始末記2弾。源源九郎（本名・松沼平八郎。元那須山藩飯野家家臣、義父の仇討ちの為に職を辞す）本懐を遂げるが、浜松藩水島家の逆恨みの刺客に追われる。播州美穂藩主の尽力により江間家へ仕官するが、水島家は老中に手をまわし江間家へ執拗な嫌がらせ。松沼の死を偽装し、素浪人・源源九郎として江戸で潜伏生活。江間家中・鶴島新治郎と薬研堀「月乃屋」の女中お園との情死事件。源九郎は江間家近習番・高見尚吾の依頼で真相を調査。背後に水島家の謀略。忍び集団を使い美穂藩の不祥事を企み→

ネタバレ2009年10月角川春樹事務所より単行本。2011年5月ハルキ文庫。道警シリーズ4弾。3弾「警官の紋章」帯広の強姦殺人犯で風俗嬢・村瀬香里のストーカー・鎌田光也を小島が銃撃逮捕。その入院中の鎌田が脱走、それから1年2か月後①神奈川座間でのパチンコ店現金輸送車強盗未遂事件。犯人は鎌田と不詳男。鎌田の自衛隊時の交友関係を洗う津久井卓巡査部長（帯広署刑事生安課から本部合同捜査本部札幌班へ出向中）②村瀬に再び脅迫まがいのストーカーメール。小島百合巡査（大通署生安課）に警備警戒指示。村瀬はよさこいソーラン祭りに→

ネタバレ道警シリーズ3弾。2008年12月角川春樹事務所より単行本、2010年5月ハルキ文庫、2024年2月改訂新装版ハルキ文庫。佐伯宏一警部補（大通署盗犯係）津久井卓巡査部長（道警警察学校営繕担当→教官→道警本部警護課出向）小島百合巡査（大通署生安課→道警警護課出向→洞爺湖サミット、サミット特命大臣・上野真麻里子大臣SP応援）①北見署地域課・日比野伸也（26）が勤務中に失踪。制服、拳銃所持。近隣で猟銃と四駆の盗難事件②伸也の父・一樹（道警生安部企画課長）は百条委員会証人の前日、鉄道自殺。当時の五十嵐基本部長→

ネタバレ道警シリーズ2弾。2006年12月角川春樹事務所より単行本、2008年5月ハルキ文庫、2024年2月改訂しハルキ文庫新装版。11弾「警官の酒場」からのシリーズ再読。1弾の郡司事件の3年後。佐伯宏一警部補と新宮昌樹巡査は札幌方面大通署刑事一課盗犯係特別対応班（2人）の落穂拾い。小島百合は生安課遺失物係のまま。津久井卓巡査部長は大通署から道警警察学校総務係（雑用）①警察庁長官官房監察官室・藤川警視正の道警生安部の特別監査。津久井を指名し協力要請②人身売買のタイ人少女が環状通り派出所に逃げ込むが、対応警官は→

ネタバレ2004年12月角川春樹事務所より「うたう警官」単行本。2007年5月「笑う警官」に改題しハルキ文庫。2024年2月著者の新装版に寄せてを加え改訂新装版。道警シリーズ1弾。11弾「警官の酒場」を読んでからの1弾。主要登場人物たちのその後を知っているので、感慨深く読了。11弾で佐伯が警部昇任試験を促されるシーンで、1弾での津久井の道警裏金問題の百条委員会証言や郡司警部の覚醒剤密売・拳銃不法所持事件が描かれている。あの《ブラックバード》の空室の2Fが極秘捜本。道警生安部防犯総務課・水村朝美巡査（ミス道警）が→

ネタバレ「ランティエ」2023年4月～2023年11月連載に書下ろしを加え、加筆修正改題し2024年2月角川春樹事務所より単行本。道警シリーズ11弾、2004年から始まったシリーズは20年でシーズン1完結。今回は闇バイトによる強盗殺人事件（競走馬の育成牧場、散弾銃強奪）実行犯仲間割れと黒幕、北広島で死体遺棄、スマホ強奪事件、人質立てこもり、訪問買取商法。大通署と道警機捜との捜査は混迷、必死の捜査。加えて、主要登場人物たちの個人生活に転機。佐伯と同居の父、認知症の疑い→施設へ。小島との結婚の行方。ジャズバー→

ネタバレ著者の高嶋弘之氏（89）。TVでお見かけすることも増え、長女の未知子さん（61）と二人暮らし。次女は著名なバイオリニスト・高嶋ちさ子さん、実兄は故・高嶋忠夫さん。御自身は東芝レコード時代にビートルズ担当として大活躍、現在も音楽事務所へ通勤。ちさ子さん情報では、原稿はワープロ打ち、フロッピーで編集者に渡すらしい。89歳とは思えないほどのアグレッシブでポジティブな思考。ダウン症の未知子さんとのやり取りもユーモアたっぷり、毒舌も何のその、本当に仲のよい家族だと感じる。生きるヒントがいっぱいの一冊だった。

ネタバレ2024年1月角川文庫書下ろし。真田真希シリーズ19弾。①真田夏希（警察庁サイバー特捜隊）と小堀沙羅巡査長（神奈川県警捜査一課強行7係）が、休暇を利用し豪華小型クルーズ船《ラ・プランセス》でショートクルーズ②横浜・銃砲店での強盗事件の犯人がクルーズ船に乗船疑い③藤沢市の傷害事件、マルヒを追って江の島署・加藤巡査部長と北原巡査はクルーズ船に乗船④クルーズ船内で発砲事件、船長や乗員、乗船客が人質、5億の身代金、乗員の中に一味⑤神奈川県警の特捜本部、本部長は神奈川県警刑事部長に異動した織田信和→