とんでもなく面白かった。タゴサクに夢中になった。先も気になるけど前にも戻りたくなる。また忘れた頃に読みたい。

富士山が見たくなるしおはぎが食べたくなるしビールも飲みたくなるし、ここまでいろんな人の心に残れる人生だったなら死んでもいいかなって思える。前回の感想は生きることって悪くないかも、だったのか。あっという間に読み切れるけど良き本。

桐野さんは何も解決させずふわっと終わる作品が多い中、今作は一応すっきりする。猛然と一気読み、上巻に比べると弱気な気持ちが蔓延している感じ。なんだか落ち込んだ。面白かった。

単行本で読んだ記憶が片隅にあるけれどほとんど覚えていなかった。主人公の早樹も含め、登場人物みんな絶妙にいらつかせる。そしてそれが癖になる。下巻でもいらいらするかな。

ぎゅうぎゅうつまった金原ひとみのあとに、余白が心地よい江國香織。なんていいバランス。でもときどき細く長い針で柔らかいところを深くまで刺されるような言葉があるので、やっぱり1行も読み飛ばすことができない。そしてとても苦しかった。「私は度を失っているの」

言葉が多くて濃いのでページ数の割に時間がかかった。読み飛ばせるところなど1行もない幸せな読書。コロナにまつわるいろいろが懐かしかったし、お酒に対する考え方にとても共感。また読む。

とんでもなく面白かった。タゴサクに夢中になった。先も気になるけど前にも戻りたくなる。また忘れた頃に読みたい。

言葉が面白い。奈々瀬とお兄ちゃんは狂ってるけどなんかほほえましいし、番上くんもあずさもすごく人間らしくていい。場面がばんばん変わるのも楽しい。演劇っぽい。

クリープハイプを好きになってからちょうど干支一回り分くらいで、声より曲より歌詞が好きで、何度も歌詞カード読みながら聴いていた。そのころだってじゅうぶん大人だったけど、干支一回り分さらに大人になってしまったので、あんまり刺さらなくなっちゃって残念。でもたまにぐさっとやられた。

相変わらず面白いし、相変わらずあっという間に読み終わった。島いいなぁ、海が見たい。島のお医者さん凛子バージョンも読みたい。

今回はそこまではまれなかったな。つまらなくはないけど、すごく面白かった印象があったのでなんだか期待はずれ。