言語化で取り除かれてしまうものがあることも忘れてはいけないと思う。ただ、感覚は消えていくものだから。心動いた何かを残すため、人間は言葉を操れる。

ウソは何も書いてなくて、本当のことだけを書いているのだろう。でも、見せ方を意識して書いてもいるような気がする。たぶん、本質は書かれていないというか、書けない類のもの。知識と経験と思索が合わさったもの。

言語化で取り除かれてしまうものがあることも忘れてはいけないと思う。ただ、感覚は消えていくものだから。心動いた何かを残すため、人間は言葉を操れる。

同時代のだいたい同年代の人が書いている。ハマりすぎたら危ないかも。筆者がこれからどうなっていくか、あと20年くらい見続けてから読んだ方がいいかも。 でも、私たちの日常は止まらない。見つめつつ、読みつつ歩んでもいいのではないか。

次々に幻燈を見せられているような感覚。ありそうにない話なのに、世界のどこかには存在していそう。

海外は進んでいると言っても、失敗の後に生まれた今の形があるわけで、その失敗事例から学べるのが後発の利点ではある。遅れているなら遅れているなりに整えてから始めればいい。ただ、走り始めてから考えた方がいいこともあるのが支援の世界の難しくて面白いところ。

この本が文庫本で出版されていることがまた良い。ちょっとした旅の、あと１冊に加えられる手軽さと、さまざまに空想を膨らませて楽しむことのできるお話と。

初めは優生思想のもつ矛盾に気づいていたのだろう。でも、進むうちに自分も騙していったのか。 良心のある人々が成し遂げたこと、成し遂げられなかったこと。同じ状況で私も正しいと思うことができるのか。それは本当に正しいことなのか。