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2024年3月の読書メーターまとめ

ゆめにこ
読んだ本
12
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3365ページ
感想・レビュー
12
ナイス
398ナイス

2024年3月に読んだ本
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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ゆめにこ
作家とは言葉の建築家でもある。バベルの塔に象徴される人間の傲慢さ、言葉をバラバラにした神の怒りを生成AIや幸福学者に絡ませた造形、物語とシンクロする事件など見事な設計図。機械の言葉と人間の言葉の違いは相手との関係性で成り立つかどうか。AIには己の弱さに向き合う強さがない。無傷で言葉を盗むことに慣れきって、その無知を疑いもせず恥もしない。過剰な配慮平等や母語への帰属意識から人間関係存在の問い直しがあった。無色透明な言葉が投げつけられる大独白時代に返事をしたくなったら・・不完全な言葉を返して建ち続けるのだ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
12

ゆめにこ
日本翻訳大賞最終選考作品。ブッカー賞最終候補、全米図書賞候補など名だたる賞がズラリ並ぶスゴ本、Netflix でドラマ化される情報もありました。詩情と俗悪さが混ざった改行のない文章を浴びせられ続けながら、犯罪の謎に迫っていく。語り手は読者の作中人物に対する感情移入を促進も遮断もせず、一定の距離を保たせながら、メキシコにおける女性殺人の特異性を、魔女信仰に乗せてリアリティに描いている。女性作家の視点で、ラテンアメリカのマチスモ主義を裏支えする女性の真実が滲み出ている。
が「ナイス!」と言っています。
ゆめにこ
作家とは言葉の建築家でもある。バベルの塔に象徴される人間の傲慢さ、言葉をバラバラにした神の怒りを生成AIや幸福学者に絡ませた造形、物語とシンクロする事件など見事な設計図。機械の言葉と人間の言葉の違いは相手との関係性で成り立つかどうか。AIには己の弱さに向き合う強さがない。無傷で言葉を盗むことに慣れきって、その無知を疑いもせず恥もしない。過剰な配慮平等や母語への帰属意識から人間関係存在の問い直しがあった。無色透明な言葉が投げつけられる大独白時代に返事をしたくなったら・・不完全な言葉を返して建ち続けるのだ。
が「ナイス!」と言っています。
ゆめにこ
夜ドラを追いかけて読んだ。どの作品もユーミンの世界観を大切にする思いからの二次創作と思われます。ほぼドラマの感想です。「青春のリグレット」は、交差点のシーンにグッときた。隣を歩く人から、背中を見送る人へと変わってしまう切なさよ。アップテンポVerの曲で前進できそう。「冬の終わり」これは良かった。凄く良かった。曲とリンクしているのは友情というテーマ。様々な年齢や事情を抱えた人たちが懸命に生きる姿を掬っていて、胸がツンとなるシーンばかりだった。「春よ来い」にも期待が高まる。ユーミン乾杯!ユーミン万歳!
ベル@bell-zou
2024/03/20 20:19

やぁゆめさんとは気が合うなぁ、ドラマ観てますよ~お風呂入りながら。昔を思い出して切なくなったり、「おかあさーん!」って叫びながら疾走する彼女に泣けちゃったり。でも「春よ来い」が一番良さそうな予感が。ユーミン最高!ですよね(^^♪

ゆめにこ
2024/03/20 21:36

お風呂で?浸ってるんですね〜あのシーンはほんとに泣けたよね。みんなで自転車で走るシーンや、不倫騒動の西岡さんの「1ミリも後悔してないの」の場面も良かった。「春よ来い」は、太宰のスノードームが欲しい!

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ゆめにこ
ナオコーラさん視点を汲み取ると、ジェンダーの多様性の章が読み応えあった。「光源氏が服だけを抱きしめて遠くにいる相手を想像したように、私も読書するときは文章という衣を見つめ、これは衣のみだけど、世界のどこかに隠された心があるのだと想像したい。」古典から社会問題を探る直球のエッセイ。末摘花の容姿をネタにして遊ぶ源氏と紫の上、性暴力でしかない柏木と女三の宮など、モラルの逸脱という新たな気付きを得ると読書は複雑なものになるが、この複雑な読書こそ豊かであり、作品参加することでミライへと繋がっていく。
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ゆめにこ
和泉ちゃん、更ちゃん、みっちゃん、清姐さん、小町に紫・・平安レディス達がタイムスリップして、鴨川をバックにピースサインしてインスタにあげていたら楽しいだろうな〜エゴサしたり、この本読んだりしたらどんなリアクションかな〜と想像できるような楽しいエッセイ。日本の古典の魅力と作者の素顔をグイグイ語っていて、更科日記にボヴァリー夫人?小野小町とニューシネマパラダイスの関係とは?ダンテVS平安女子など類似や比較の切り口もとても面白かった。イザベラさんにとって古典文学に親しむことは推し活なんでしょうね。お見事です。
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ゆめにこ
「日記には書かぬ!」という、コミカルな名演技で脚光を浴びている「小右記」にも、古典ビギナーズは強い味方でした。陽キャラのイメージの実資だが、子女を亡くし遺骸を東山に置き、遺体は犬か烏に食べられるという辛い体験をしていた。先週の大河の「鳥辺野」のシーンの脚本と被っていてしんみりした。長いのでパラパラ読みした最後に『実資の和歌に満座、感動』の特筆があり、ドヤ顔が目に浮かんだ。その自分の和歌は記録していないのに、道長のあの和歌を記録したことで、悪人道長のイメージを定着させてしまったという・・史料の怖さよ。
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ゆめにこ
NHKとフジの大奥を立て続けに見ている中で、宗家と分家との関係が混乱していたけど、とても分かりやすい家系図が載っていた。尾張、紀伊、水戸の御三家は家康繋がり、田安、一橋、清水の御三卿は吉宗繋がり、このシステムで適任者を迎えることで江戸幕府は265年の命脈を保ったのですね。年表で一気に見た後は、統べる、治める、楽しむ、愛でる、暮らす、考える、栄えるという7つのテーマで多角的に捉え直しながら花のお江戸へタイムトリップ。鎖国に伴い日本オリジナルになった幕府体制、江戸時代を学ぶことは日本を学ぶことに等しい。
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ゆめにこ
平安400年を、政治、外交、社会、宗教、周縁、文化、武士、戦乱の8つのテーマでまとめてあり分かりやすい。人物伝、史跡ガイドも面白かった。著者は予備校の講師、説明が的確で日本史の人物や出来事が繋がってスッキリした。優雅だと思っていた平安貴族の一日を覗くと、早朝から多忙でしかも6勤。食事は2回、行事に追われて大変だけど、今も受け継がれている儀式や行事はここがルーツだということ。出世と婚活のポイントアップを担う和歌の隆盛の背景に遣唐使停止が大きく絡んでいたことに納得。顔を見ない恋愛、現代のSNSに似てたりして。
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ゆめにこ
敬愛する能楽師の安田登さんが、視覚、聴覚、嗅覚などの感覚器官の描写に触れられていて、「紅葉賀」の段の皮膚感覚の解説には膝を打った。有名な青海波のシーン、舞人は生田斗真君で再生です。三宅香帆さんの、階級からの切り口も面白かった。お目当ての巣鴨友希子さんと小川公代さんは、文体やフロイト理論などと絡められていて難解でした。末摘花の不調和こそが美であり、ピクチャレスクという美の概念だそうです。角田さんのコラムからは千年の物語に挑んだことで掴んだ境地、それに伴う後遺症も滲み出ていた。源氏物語は確かに生きている。
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ゆめにこ
結論から言えば、枕草子は定子への鎮魂歌である。定子が清少納言に機知のレッスン?というと逆では?と思ったのだけど、母・高階貴子から受け継いだ知性と教養で新風を吹き込んだということで納得した。悲劇の皇后から、いつも雅を忘れずにに笑っていた理想の皇后へと、定子の記憶を塗り替えるというたくらみが、定子の人生の春の遺産となった。日記では清少納言を批判している紫式部が、源氏物語で定子の辞世の句をオマージュしていたことが興味深い。初段の非凡な感性、「もの」章段のテクニック、ささやかな言葉たちが輝いている。
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ゆめにこ
平安貴族の穢れ観念は何処へ?実資が「小右記」で暴露した、素行の悪い貴公子達の数々の蛮行を知ってしまった。上り詰める為には、道長の不適切さも素のままの歴史人物としては有りだろう。暗部を通り越して恥部とも言える事件もあった。ドラマでは花山天皇の猟色家ぶりが綺麗に表現されていたように、脚本家さんや役者さんは色々なことを知りつつ演じることで世界観を楽しませてくれているはず。負の情報はひとまず頭の片隅に追いやることにしよう。敦明親王の烏帽子に纏わる逸話を読むと、暴力の必然性という言い訳もあるのかなぁと思ったり・・
ジム
2024/03/05 21:34

光る君へで、愚痴っては奥さんに「それ日記に書きなさいよ~💢」って言われてる日記だね😁『殴り合う~』すごいタイトル😂けっこういろいろあるのかな

ゆめにこ
2024/03/05 23:22

ボヤッキー実資と奥様とのやり取り、爆笑ですよね😆平安貴族の事件簿は、ほぼ小右記に記録されていたようです。書かん!と言いながら、結局書いとるやないかーい(笑)

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ゆめにこ
ワンダーランド、ジェットコースター、ストーキング、ルッキズム、セクハラなど、食いつきやすい言葉で平安宮廷の裏側を表現していてすごく読みやすい。キーワードもスッキリしていて、大河のお供にピッタリ。清少納言、和泉式部、赤添衛門、定子、彰子、倫子など宮廷で活躍した人々の紹介が分かりやすく、エピソードもセンセーショナルなものがあり、ますます興味が深まっていった。女系重視だが女性優位ではなかった時代、「道具」にあまんじなかった女性たちの胸の内や主張を読み取ることも、平安文学の醍醐味なんだろう。日記も読みたくなった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/03/06(4073日経過)
記録初日
2013/04/20(4028日経過)
読んだ本
1605冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
378072ページ(1日平均93ページ)
感想・レビュー
1605件(投稿率100.0%)
本棚
4棚
性別
自己紹介

本を読んでいる人は顔に出る?!
知的な人に憧れます。
人には、まだ開けていない扉がいっぱいあるそうです。ここに居るとたくさんの世界が待っていそう。
(緊張のデビュー談)

山は山、海は海。
昔からそこにあって、今も変わらずそこにあるもの。
人は動いて、出会って変わっていくもの。
人の心や感情は、常に形を変えていくものだから、
同じように変わっていける誰かを必要としているのかもしれません。
(一年経過、何かが変わってきたかも)

目の前に広がる景色を、忘れてはいけない気がした。
いつだって負けないように。
(一年半経過、
あなたに起こることはすべて正しい)

Light up your face with gladness
Hide every trace of sadness
Although a tear may be ever so near
You'll find that life is still worthwhile,
if you just smile
(2年経過 Read it and shine)

書物の新しいページを1ページ、1ページ読むたびに、私はより高く、より強く、より豊かになっていく
(3年経過 It's a beautiful day♪)

ここにこんな人がいたらいいなぁと思う時にその人がいる。
会うべき人に会う。
自分の気付かないところでシグナルを送っていて、それと知らずに自分の場所をつくっている。
(4年経過 、
HNを変えました。 yumeniconico →ゆめにこ)

世界に美しいものを見つけよう。
世界はきみの中に美しいものを見つけるだろう。
(5年経過 親切を選べ ワンダーより)

A word after a word after a word is power
言葉のあとに言葉が続き、また言葉が続いて
ちからとなる。
(7年経過 マーガレット・アトウッド)

忘れないでほしい
愛するものと過ごす時間を
それは永遠に続かないのだ
忘れないでほしい
もう逢えないかもしれない人の手を握り
その時間を慈しむことを
愛し 話し
あなたの心の中にある
かけがえのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない
どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ
(10年経過 The Paradox of Our Time)



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