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2024年3月の読書メーターまとめ

うちこ
読んだ本
9
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1876ページ
感想・レビュー
9
ナイス
134ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • スノコ

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

うちこ
「言いたいのではなくて書きたいのだ。わたしからこの手段を奪うな」というのが小説家の表現の自由なのに、芥川賞を受賞すると身近な人がいろんな方法でその手段を "復讐ではない" ことにしようとしてくる。 さらにその状況に対して著者が応酬している。そこに怯まない作家のスタンスがいい。小説の存在意義を感じる。 受賞から半年しか自分は旬じゃないと認識しているから、故郷の学校の先生が東京にわざわざクレームをつけにきてもへっちゃらな状況って、なんかわかる。実際同じ経験があるわけでもないのに、なんでわかる気がするのだろう。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

うちこ
パワーカードをきかっけに知った著者で、かつての仕事場の先輩が家にあった昔の本をくれました。 親が亡くなる頃にこれを読んでいました。 前向きな思考へ切り替えるまでの逃避行動・逃避思考を徹底的に文章化している第6章と、そのステップとして書かれている第5章がよいです。 中盤以降は片付けのこんまりさんやフランス人10着と似ています。 ルイーズ・L・ヘイ氏のスピリチュアルは着手すべきところに手きびしさがあって、認めたくない現実や自分の幼稚な部分に向き合うことにもなるのだけど、いまのわたしにはそこが響きました。
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うちこ
「生きづらさを克服しようの会」ってなに。青春? 最近よく耳にする「生きづらさ」というフレーズ。これはなに。「生きづらさ」と「死にたさ」は直列つなぎにならない前提? と、その人の「生きたさ」の条件付けが気になってしまってなんかどっと疲れる。 なのにこの小説は読みはじめたら途中でやめられない勢いがあって、一気に読み終えました。 話を盛ったり作り話をしてしまう人の内面の描かれ方が鋭く、なるほどこれが昨今言われる「生きづらさ」かと納得しました。盛っていなければ尊重されないと感じる思考が「生きづらさ」の正体なのか。
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うちこ
24歳で芥川賞を獲った現在70歳の作家が、自分が他人から憧れられていることを自認した状態でとても気持ちよさそうに昔話をします。尊敬の眼で見つめられながらのびのび話す作家の言葉に呑まれているうちに、歳を重ねるってこういうことなの? という疑問のような怖れのような感情が自分の中で立ち昇りました。 あの社会問題もこのSDGsも無駄に盛り込まない。自分の視界に入るべく自分に合わせてきた相手にしか応対しない大御所作家の脳内世界が、なんか懐かしい。 ユーチューバーを徹底的に傍観者にしているのがよかった。
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うちこ
2020年の自粛生活をきっかけにノンアルコールビール愛飲者になりました。 その後5年ほどで、ホルモンバランスの変化ってこんなに脳のはたらきに影響するの?! と実感するようになり、この重要な時期に脳を騙すやり方として、アルコールは手に入りやすく危険な物質と思うようになりました。 現在は美味しいノンアルコールビールがいくつもあるので、この本に書かれている啓蒙が日本でも進んでいくのだとしたら、この流れに乗っていきたいと考えています。 会話を狭くしたいときにお酒は便利すぎるし、さみしさに効きすぎるんですよね。
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うちこ
わたしは特定の業界人が交流して褒めあっている映像を見たり本を読んだりすると、無理やり観客にされている自分がみじめに感じられて嫌な気持ちになることがあるのだけど、宇野千代さんのこういう本は好きです。 読み手のために登場人物が絞られ、「わたしたち」のノリで語らないように配慮されているのが存分に伝わるから。内省の弁のように書いてくれるから。 持ち上げて下げるようなことをしないって決めている抑制された書き方なのに、しっかりパンチもコクもある。このバランス感覚にいつもハートを撃ち抜かれます。 解説は安野モヨコさん!
が「ナイス!」と言っています。
うちこ
「言いたいのではなくて書きたいのだ。わたしからこの手段を奪うな」というのが小説家の表現の自由なのに、芥川賞を受賞すると身近な人がいろんな方法でその手段を "復讐ではない" ことにしようとしてくる。 さらにその状況に対して著者が応酬している。そこに怯まない作家のスタンスがいい。小説の存在意義を感じる。 受賞から半年しか自分は旬じゃないと認識しているから、故郷の学校の先生が東京にわざわざクレームをつけにきてもへっちゃらな状況って、なんかわかる。実際同じ経験があるわけでもないのに、なんでわかる気がするのだろう。
が「ナイス!」と言っています。
うちこ
この本には、SNSの無限スクロール世界と真逆の価値観が書いてあります。 明るすぎるものには影を添え、目に優しく見やすくしろと。自分は運に恵まれただけだということにしておけといいます。 ただしそういう配慮が必要になるのは、”はなはだつきあいにくい、邪推しやすい人” に対してのことで、”普通の、心の調和のとれた人々” が相手ならそこまでしなくていいと。チューニングの基準も明確に示され、至れり尽くせりです。 そんなことが『人から憎まれずに自分を褒めること』というエッセイに書いてありました。
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うちこ
主人公たちが平凡な気づかいをメタ的に実況しながら生活している。自分の土台のなさを熟知しているから頭の中の口数が多い。他人に落ち度を見つけた途端に意地悪なことをする制御の雑さがエグい。無気力が量産する義憤の過程を文字起こししたような物語。  こういうことをする女性も平等に罰を受けるべきだという意見がサイレント・マジョリティだとしても、本人は女性であることで割りを食ってきたと思っているので手をつけられない。 『令和最新版・コンプラ社会で女性が効率よく不幸を手に入れる方法』 みたいな話が三話収められていた。
うちこ
2024/03/06 10:31

感想を読んでくださりありがとうございます。鋭いですか。ヤフーニュースにコメントする人とか、こういう感じなんだろうなと思いながら書きました。

紫の木
2024/03/06 22:51

自身のレビューより、自分が感じた内容を的確に表現されていると思いました。

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うちこ
この物語の落語バージョンがあるのを知り、それを聴く前に原作を読みました。 いつの間にか短編は『人間椅子』と『芋虫』が最強だと思ってそればかり読んで、この『赤い部屋』のことはすっかり忘れていました。そもそも読んだことがなかったかも。 今回は秋に増村保造監督の映画『盲獣』を観ていたこともあり、冒頭から真っ赤なビロードの部屋のおしゃれ脳内映像が炸裂して一気読みできました。やっぱり江戸川乱歩は格別におしゃれ。 柳家喬太郎さんの落語もおしゃれで好きです。
Shinobi Nao
2024/03/04 08:15

わりと最近読んだはずなのに忘れてる→→今日から再読!

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/07/06(3946日経過)
記録初日
2009/03/23(5512日経過)
読んだ本
1430冊(1日平均0.26冊)
読んだページ
314454ページ(1日平均57ページ)
感想・レビュー
1429件(投稿率99.9%)
本棚
14棚
性別
職業
その他
現住所
東京都
自己紹介

東京と関西でヨガクラスをやっている「うちこ」です。

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