ネタバレ父が遺した「星やどり」という名前の喫茶店をめぐる6人の兄弟の物語。6人それぞれ個性豊かなキャラクターをしているが、みんな父との思い出を、家族のことをとても大切にしている。父が作った天窓の本当の役割。父が名付けた「星やどり」という店名の本当の意味。父が、「星やどり」が繋げてきた家族の輪を今度は新しい生命が繋げるというエンディングに心が温かくなった。

ネタバレ父が遺した「星やどり」という名前の喫茶店をめぐる6人の兄弟の物語。6人それぞれ個性豊かなキャラクターをしているが、みんな父との思い出を、家族のことをとても大切にしている。父が作った天窓の本当の役割。父が名付けた「星やどり」という店名の本当の意味。父が、「星やどり」が繋げてきた家族の輪を今度は新しい生命が繋げるというエンディングに心が温かくなった。

ネタバレ拗らせまくっている主人公の面倒くささをニヤニヤ楽しみながら読み終えた。前半はチカへの「運命の人に出会った。オレはこの人のためなら何でもしてあげたい」という青臭さが好ましく思えた。後半は「突風が過ぎ去ってしまったオレは抜け殻だ。もう誰を愛することもなく、余生を空虚に過ごすだけだ」という壮大な勘違いを斎藤に真正面からぶった切られるのが痛快だった。とはいえ「人は忘れてしまう生き物であり、たとえ忘れてしまうとしても今この瞬間を精一杯生きるしかないんだ。」という斎藤の言葉を通じた著者からのメッセージは心に残った。

ネタバレ母に捨てられた主人公とその母が再会する物語。自分の不幸を他人のせいにせずに自分事としてとらえる。言葉にするのは簡単だけれど実行するのは難しい。怒り、憎しみ、贖罪、葛藤。様々な感情を抱きながらどうやって乗り越えていくか。主人公や登場人物の苦しさ、辛さに胸を締めつけながらもページを捲る手を止められなかった。思い出を掬ったとき美しくきらめく星のようなものが少しでも多くあればいい。

ネタバレ前回で決まった「選挙」がすんなり行われることもなく。今回はユーリイの回。孤高の王の過去、生きる意味、望み。それらがすべて分かって、やはり彼は「彼らしく美し」かった。そんな彼に対峙したタリホーの思いも「人間のように美し」かった。物語は最後の最後に衝撃の展開が。次巻発売まで気長に待とうと思う。