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2024年3月の読書メーターまとめ

ぴさるく
読んだ本
14
読んだページ
3503ページ
感想・レビュー
13
ナイス
378ナイス

2024年3月に読んだ本
14

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぴさるく
浮世絵師、歌川広重の遅咲きの人生を描く。定火消同心の安藤重右衛門は仕事の傍ら絵師を志すが、美人画や役者絵は酷評されるばかりでさっぱり売れない。重右衛門を気にかけて諫めてくれる版元の岩戸屋につい憎まれ口を利いてしまう。そんな時、舶来の絵の具「ベロ藍」に出会う。重右衛門は、この色を一番活かせるのは空の色だ、そして自分が本当に描きたいものは広くどこまでも抜けていく江戸の空なのだと気付く。絵師としての情熱や自負心、家族や弟子への思いが丁寧に描かれていた。広重の作品を通して江戸の空を眺めてみたくなった。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

ぴさるく

いつもナイスやコメントをありがとうございます。2月は永井路子さんの『王朝序曲』と『この世をば』を読了。面白く読みました。王朝三部作もあと一作品です。大河ドラマ関連の本がたくさん出ていてどれを読もうか迷います。今月もよろしくお願いします。2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:4969ページ ナイス数:415ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/387109/summary/monthly/2024/2

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2024年3月の感想・レビュー一覧
13

ぴさるく
明治時代、外交官として活躍した陸奥宗光の生涯を描く長編の上巻。宗光は和歌山藩士の子だが、父が藩の政争に敗れて一家は困窮に陥り、知己を頼って江戸で勉学に励んだ。その情熱は藩政への復讐に向けられていたが、江戸で攘夷の志士と交わる中で坂本龍馬と出会い、天下の形勢を知ると幕末の渦に身を投じていく。同郷の陸奥宗光に対する著者の思いが強すぎるのか、語りたいことが様々詰め込まれ、かえって私には宗光の人物像がわかりにくかった。ただ藩閥政治を真っ向から批判したり、投獄されても学び続ける姿勢に気骨が感じられた。
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ぴさるく
農作物の病害虫を研究する「植物病理学」を題材にしたコミック。東京帝央大学の叶木准教授が新米秘書の千両久磨子とともに、病害虫が引き起こす事件の謎に挑んでいく。日本では南西諸島でしか発生していない「カンキツグリーニング病」が静岡県のみかん農家で発生。病気を媒介するミカンキジラミが発見され、人為的に病気が持ち込まれた可能性が浮上する。謎解きを追いつつ植物病理学とはどういう学問なのか理解できた。「栽培とは植物と人類の契約」「人類の摂取カロリーの8割近くはたった14種類の植物性食物」などの言葉にハッとさせられた。
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ぴさるく
紫式部が『源氏物語』をどんな思いで執筆していったのかを描く。幼少期より漢籍に親しんできた小姫(紫式部)が綴る物語は、彼女が出入りしていた土御門邸の人々の間で評判となり、父為時の失職後は土御門邸の倫子の支援を受けて執筆を続ける。物語が道長の目に留まると、藤式部という召名を与えられ、「物語の女房」として中宮彰子に仕えるよう命じられた。藤式部は否応なく権力の渦にのみこまれていく。主筋への奉仕という枠にはめられた作品を書かねばならない紫式部の葛藤がひしひしと感じられた。
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ぴさるく
戦後、GHQ占領下の神保町を舞台にした古書にまつわる物語。終戦から一年、復興を遂げつつあった古書の街で古書店主の三輪が死んだ。警察は事故で片付けたが、同業者の琴岡庄治は崩れてきた大量の古書に圧し潰されるという異様な事故現場に疑念を抱く。三輪の妻子が行方をくらましたと聞き、現場を訪れた琴岡は暴漢に襲われ、危ういところをGHQの兵士に助けられ、意外な事実を知らされる。在って当たり前と思っていた古典籍が人々の強い意思によって受け継がれてきたことを考えさせられたり、知的好奇心を刺激されたりして面白い一冊だった。
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ぴさるく
江戸南町奉行所の同心、瀬波新九郎のタイムスリップ第二弾。無事に江戸に戻った新九郎が再び探索中に時空を超える。前作の17年後、太閤秀吉のお膝元伏見は、関白秀次とその一族が謀叛の疑いで処刑される不穏な状況。前作の舞台青野城の城主の娘、奈津姫を探し出し訪ねると、秀吉の側衆を殺害した容疑で囚われている家臣湯上谷左馬之介を助けてほしいと頼まれる。石田三成から再捜査の許しを得る点は少々強引さを感じたが、謎解き自体は楽しめた。
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ぴさるく
過去から過去へのタイムスリップもの。江戸南町奉行所の同心、瀬波新九郎が下手人を追っていて崖から転落すると、そこは大軍勢が山城を包囲する戦場だった。足軽に追われていた瀕死の男から密書を託された新九郎は、山城にそれを届ける成り行きに。ここは播磨で、羽柴秀吉の軍勢に囲まれた毛利方の鶴岡氏が籠城していると、状況を掴めてきた新九郎だったが、城内で起きた不審な殺人事件に奉行所同心としての経験で向き合うことに。好物のタイムスリップ物なので楽しめた。犯人を突き止めてもまだ終わりじゃないところが戦国時代ならではで面白い。
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ぴさるく
清朝の全盛期、皇帝の離宮円明園を舞台にした物語。イエズス会士、カスティリオーネ(郎世寧)は歴代の皇帝に画家として仕えていた。とくに乾隆帝からは重用され、円明園内の西洋楼や噴水の設計も任される。その一つである海晏堂の噴水の十二支像の台座から白骨死体がみつかるという事件が起き、カスティリオーネは心血を注いできた数々の作品とともに、制作を命じた乾隆帝とのやり取りを回想していく。画家として宣教師としてカスティリオーネが味わった葛藤や、すべてを思いのままにする中華皇帝の絶対的な権力が印象に残った。(図書館本)
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『広重ぶるう』を読んで作品を見たくなったので。人文社の古地図ライブラリーシリーズの中の一冊。広重の出世作「東海道五拾三次」と渓斎英泉の描いた「懐宝道中図」を組み合わせて東海道の宿場を辿り、江戸時代の旅の風景を紹介している。見開き2ページに一宿場で、保永堂版(広重38才)・行書版(同46才)・隷書版(同53才)の三枚が載せられていて見比べることができ興味深い。やはり最初の保永堂版からは、世に出たいという広重の思いが伝わってくる気がした。(図書館本)
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電子書籍にて
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19世紀中頃、中国(清)から「茶の木」を盗み出したプラントハンターを描くコミック。ロンドンの植物園の温室係、ロバート・フォーチュンは、イギリス東インド会社から植物採集員として中国に派遣されることになったが、茶樹の苗・種・製造方法など「茶の全て」を盗み出せという密命を受ける。そのころイギリスでは上流階級にも労働者階級にも紅茶の飲用習慣が根付いて需要が高まり、東インド会社は自ら茶を栽培することを狙っていた。イギリスと中国双方の社会的背景やプラントハンターの仕事がわかりやすく、絵も見やすかった。(電子書籍にて)
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ぴさるく
王朝三部作最後の作品。道長の庶子、藤原能信は栄華を手にいれた父を複雑な思いで見つめる。道長の正妻鷹司殿の娘たちは次々と入内し、息子たちは出世の階段を駆け上っているのに、高松殿を母とする能信たちは置き去りにされていた。次兄は出家し早々と人生を降り、長兄は鷹司の人脈に擦り寄っていくが、能信は野心を捨てきれない。中宮権亮となった能信は、皇子を産めずに苦しむ中宮妍子と不運の子として生まれた皇女に、次第に共感を寄せていく。冷遇された者の意地が意図しない方向へ歴史を動かしていくというのが面白く感じられた。(図書館本)
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ぴさるく
中国の南北朝時代、北朝の魏と南朝の梁が激突した「鍾離の戦い」を描いた田中芳樹さんの『奔流』をコミカライズしたもの。
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ぴさるく
浮世絵師、歌川広重の遅咲きの人生を描く。定火消同心の安藤重右衛門は仕事の傍ら絵師を志すが、美人画や役者絵は酷評されるばかりでさっぱり売れない。重右衛門を気にかけて諫めてくれる版元の岩戸屋につい憎まれ口を利いてしまう。そんな時、舶来の絵の具「ベロ藍」に出会う。重右衛門は、この色を一番活かせるのは空の色だ、そして自分が本当に描きたいものは広くどこまでも抜けていく江戸の空なのだと気付く。絵師としての情熱や自負心、家族や弟子への思いが丁寧に描かれていた。広重の作品を通して江戸の空を眺めてみたくなった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/27(3896日経過)
記録初日
2004/10/01(7148日経過)
読んだ本
2004冊(1日平均0.28冊)
読んだページ
599549ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
989件(投稿率49.4%)
本棚
25棚
性別
血液型
O型
職業
主婦
現住所
東京都
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