複雑でとても難しい状況において、動くいろんな感情を丁寧に文字にすることがとても上手な方だと思いながら読みました。たぶんしっかりとしたテーマがあるんだけれども、わかりやすい部分もわかりにくい部分も、それを受け止めずに、心の動きだけを感じながら読むことでも素敵な体験になるんだなと思いました。

久しぶりにこういう話を読んだ気がする。カルト宗教と殺人事件、ハードなお話でしたが、ほぼ一気読み。場面や情景が色濃く浮かんできてしまい、目を背けたくなる文章も。おもしろかった。

複雑でとても難しい状況において、動くいろんな感情を丁寧に文字にすることがとても上手な方だと思いながら読みました。たぶんしっかりとしたテーマがあるんだけれども、わかりやすい部分もわかりにくい部分も、それを受け止めずに、心の動きだけを感じながら読むことでも素敵な体験になるんだなと思いました。

舞台と歴史と文筆の重厚さでミステリーとしての重さを引き上げている。荒木村重と黒田官兵衛の関係・出来事から、これだけの事件を、謀反からその終わりまでの時間軸に並べて、段々と盛り上がり、終焉に持っていく構成はさすがと感じながら読みました。