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2024年10月の読書メーターまとめ

Ikutan
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2024年10月に読んだ本
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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乃南さんらしい後味の悪い五つ短編。のっけの『セメタリー』からなかなかのインパクト。働き者の母親と笑顔の絶えない家庭。息子にとって理想的だけど、本当は..。『ワンピース』は娘の亡き母への想いがじわじわ迫る。出戻りの娘とやんちゃな孫たちに振り回される母親のお話『ビースト』はラストに愕然。胎内記憶のある娘の視点で描かれた『エスケープ』は、気持ち悪さ全開。『アフェア』はマンション管理人が見た夫亡きあとの娘も息子も知らない1人の高齢女性の姿。冴えたラストで、どのお話もゾワリとした読後感が堪らない。上手いですね。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

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2024年10月の感想・レビュー一覧
22

Ikutan
貧乏大学院生の律は留学費用を稼ぐため、成金令嬢の理緒の家庭教師をすることに。律を教授と呼ぶ理緒は、理科大好きな小学生。二人は、周りで起こった事件を「科学の力」で解決することに。量子力学。電波データ。気候変動。情動伝染。伊与原さんの専門の地球惑星科学。一応リケジョですが、物理や地学は苦手だったので、なかなか難しい内容に四苦八苦。それでも、ドラマの『宙わたる教室』と平行して読んだので、科学の不思議に触れるよい機会になりました。伊与原さんも子ども時代に読んだんでしょうね。『不思議の国のトムキンス』気になります。
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弁護士の快彦の元に、傷害致死で服役し、仮釈放となった従兄弟の亮介の身元引受人の依頼が来る。母親を自殺で亡くしてから、人との関わりを避けていた快彦だったが、亡くなった父の頼みだったと聞いて渋々引き受けることに。明るく社交的な亮介に振り回されつつ、少しずつ心を開いていく快彦。後半、新たな真実を知り心が揺れ動く。母親の自殺と亮介の傷害致死事件。驚きの真相に胸が痛む。快彦の深い傷。亮介の贖罪の思い。最後は、籠の中でもがく二人の友情に胸が熱くなる感動作。ただ、犬のロウへの愛情が感じられず、役処も中途半端に思えた。
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針と糸と布。ただ手を動かしていれば何かができあがり、心が満たされていく。うっとりするやわらかな表紙を捲ると、そんな手芸全般への愛が詰まった掌編が18編。そのひとつひとつに一編の短歌が添えられています。誰かのためにコツコツ動かす手作業には、それぞれ思いや願いが込められ、だからそこにはたくさんの物語が存在するんですね。短いながらぐっと詰まっていて、どのお話も優しい気持ちになれます。特に死者の存在が大きく感じられる『マルちゃんのリボン』『ココさんの心臓』は心に沁みました。ほっと心温まる、今の季節におすすめです。
よこたん
2024/11/03 21:53

とっても肌触りがよくて、ふんわりあたたかい作品でしたね〜大好き❤ 私は、縫ったり編んだりはうまくできないし、肩と目がゴリゴリになってしまいます🤣 あの枕が欲しいです!

Ikutan
2024/11/03 22:15

ふんわり優しい読み心地でしたね。若い頃は手芸けっこう好きだったけれど、今は目がショボショボで、最近は針箱も触っていないなぁ。そうそう、ミルミルさんの安眠枕、私も欲しいよ〜🥰

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生きることは演じること。ゲネプロの最中、奈落に転落して亡くなった舞台女優、遠野茉莉子。自殺なのか、事故なのか。役者への憧れではなく、ただ演じたいという思いから演劇の世界に入った茉莉子。我が身を削り、その壮絶な経験を元に、まるで憑依したように演じることで、舞台女優としての地位を高めていく。演じることでしか生きられないそんな彼女を苦しめていたのは..。いやぁ、岩井さん、今回も重厚な人物描写に圧倒された。彼女の人生を辿りながら、関係者たちが彼女の死を論じ、幽霊となった茉莉子が傍観するという凝った構成も面白い。
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印象的なキャラなのに『屍人荘の殺人』で早々に退場してしまった神紅大学、ミステリ愛好会会長の明智くん。残念に思っていたので、屍人荘以前の彼の活躍が読めるなんて嬉しい。こちらは、誰も死なない大学内での事件や身近な日常の謎解き。ミステリ愛が溢れ過ぎている明智くん、ストッパー役の後輩、葉村くんとはいいコンビ。「メニュー当て勝負」で鍛えた二人が五つの謎に挑む。ミステリとしても楽しめたけれど、彼らの軽妙な会話に何度もくすりと笑えて面白かった。シリーズということでまだまだ続くのかな。楽しみ♪
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周は結婚を控えた公務員。姉の結婚、周の独立を機に古びた実家は解体することに。元日、3日後の引越しに向けて、兄夫婦と姉の婚約者がやって来た。倉庫を確認したところ、巨大な木箱に入った仏像が。TVでは青森の神社で仏像盗難のニュース。トラブルメーカーの父の仕業か?「日を跨ぐ前に返してくれたら不問とする」宮司の言葉に、青森まで返しに行くことに。ハプニング続きの道中、タイムリミットもあり、果たして無事にご神体を返すことができるのか。そして本当に父の仕業なのか。どんでん返しの最後まで一気読みの家族小説。タイトルが絶妙。
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いいですね。「おしゃべりレジ」。「セルフレジ」で戸惑ってる高齢者の見守りも兼ねたコミュニケーション重視のこのレジ。「専業主婦って無職」というSNSに疑問を持った美奈子さんが始めたパートの仕事。美奈子さんと彼女のレジにやって来たお客さん、それぞれ五つのお話。お客さんは、高齢者だけではなく様々な年齢層の男女。過去のいじめで拒食症になった女性。マッチングアプリにはまるリーマン。周りに流され妊娠出産に焦る女性。リストラおじさん。何処にでも居そうな人たちに焦点を当てた内容でサクサクと読みやすい。エピローグもいいね。
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図書館本。2023年3月の発行で第21刷。読友さんの感想で知り、借りてきたのですが、なかなか人気の一冊だったんですね。「なんで俺ばっかりこんな目に遭うんだよ。」そう呟く修一の前に現れたタクシー。運転手の名前は御任瀬卓志。人の運を変える、つまり運を転じるのが仕事だと言う。この不思議な設定で始まるストーリーはとても読みやすく、そこに、人生が生きやすくなるポイントが散りばめられています。押し付けがましくなく、自然に受け入れられるところが人気の理由でしょうか。明日から、ちょっと心掛けてみようと前向きになれますね。
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シリーズ第二弾。留年続きで卒業できない大学生の秀次と日本人より日本に詳しい留学生のケビン。何故か二人の周りで次々事件がおこる。そして「ミョーデス」というケビンの指摘と冴えわたる推理で事件は解決。で、アメリカ帰り自称敏腕美人刑事の田中撫子のお手柄になっちゃうというパターンのコメディタッチのミステリ。今回もケビンの変な日本語に笑っちゃうけど、彼が披露する日本の知識には舌を巻く。KATANA・SUSHI・HANABI・KWAIDAN・KAMAKURA。際立つキャラとテンポいい展開でサクサクと。今回も面白かった。
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演劇界に憧れる少女たちが学ぶ百花演劇学校。この学校の制作科でさやかは劇作家を目指している。同じ制作科の了は飛び抜けた才能で神と崇められていたが、10月の定期公演で奈落に落ちて亡くなった。彼女の後輩、貴水はその死の真相を探る為にこの学校に入学してきたという。制作科と俳優科の少女たちの調査を始める貴水とさやか。演劇学校を舞台に多感な年頃の少女たちを描いたミステリ。個性豊かな少女たちの証言。それぞれの秘密。所々挟まれる了と貴水の過去の電話がヒントかな。読み応えあり。マクベスの内容を知っていたらより楽しめたかも。
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シリーズ第三弾。今回は『これが最後の仕事になる』から始まるショートショート。今回も表紙は黒猫。短いながら、切り口色々。バラエティ豊かで楽しい。のっけは、実力派、小川さんのSF仕立ての作品から。秋吉さんはイヤミスかと思いきやラストにじんわり。戦時中を描いた宮内さんの作品のラストもよかった。えーっとなったのは須藤さん。方丈さんにはなぞなぞで翻弄され、夕木さんは最後にゾクリ。真梨さんはやっぱりグロテスク。最近「死んだ◯◯」で話題の金子さんから〆は大御所の米澤さんまでの24話。隙間時間に読めて面白かった。
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乃南さんらしい後味の悪い五つ短編。のっけの『セメタリー』からなかなかのインパクト。働き者の母親と笑顔の絶えない家庭。息子にとって理想的だけど、本当は..。『ワンピース』は娘の亡き母への想いがじわじわ迫る。出戻りの娘とやんちゃな孫たちに振り回される母親のお話『ビースト』はラストに愕然。胎内記憶のある娘の視点で描かれた『エスケープ』は、気持ち悪さ全開。『アフェア』はマンション管理人が見た夫亡きあとの娘も息子も知らない1人の高齢女性の姿。冴えたラストで、どのお話もゾワリとした読後感が堪らない。上手いですね。
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お久しぶりの猫村さん。今回は動物多めとのことで、ヘビやカメやスズメにも優しい猫村さんに心が和む。ファッションについても、一生懸命考えるところが猫村さんの魅力だね。人魚姫に憧れて鯉のぼりを身に着けた猫魚姫には可愛くて笑っちゃったし、いつものエプロン姿もいいけれど、冷え対策でタイツをはいた表紙の猫村さんもキュートでかわいいね。本家と違って、カーサの猫村さんは、所々がカラーになっているのが楽しい。色の使い方が上手いんだろうなぁ。センスが良くて 癒やされる〜♡
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「冤罪の『冤』という字は、ウサギが覆いの下で身を縮めている様を表しているんです。自由奔放な精神の持ち主はいったん絶望してしまうと、その後は脆いんです。」資産家男性が不審死で容疑者として浮上した甥は一貫して否認。彼の父親は15年前の老女殺人事件の犯人として有罪になり獄中死しており、彼は冤罪だと確信していた。15年前の事件と同じ弁護士が担当。資産家男性の不審死の真相は。15年前の事件との関係は。世間でも話題になっている冤罪事件。杜撰な捜査など突っ込みどころはあるものの疾走感のある内容で一気読み。面白かった。
Ikutan
2024/10/20 11:35

メモ📝 狡兎死して走狗烹らる:狡賢い兎が死んだら、それを追っていた猟犬も不要になるために、煮て食われてしまうという意味『史記』 蛙化現象:ようやく両思いになると突然、相手が気持ち悪く感じるようになること。

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電動自転車のブレーキの不具合で死亡事故が頻発し、責任を問われた製造元の社長が、マスコミや世論から誹謗中傷を受け自殺。その関係者が山奥の廃墟に監禁され、社長を殺した犯人以外は48時間後に、毒ガスで生命を奪うと言われる。かくして、生き残るために、各々の罪の曝露合戦が始まった。正義感。金銭欲。保身。恨み。憤怒。いやぁ、こうなるとそれぞれの醜いところが露わに。被害者が一転して加害者になるのもよくあることで。違和感は最後の種明かしでなるほどね。タイトルそのままの内容。荒唐無稽な設定だけれど、エンタメとして楽しめた。
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ビーバーイーツの配達員が、その料理店に料理を取りに行くとかなりの頻度で、高額の報酬と引き換えに追加のミッションが課される。特定の商品群がオーダーされれば、それは探偵業務の依頼。受注した配達員は、相談内容の聴取と新たな宿題というミッションが課せられ、「それじゃあ、試食会を始めようか」というオーナーの一声で謎解きが始まるという、一風変わった趣向のミステリ。提供しているのはあくまでも"客“の求める"味“つまり"解釈“であって"真実“は語っていないと言う。イケメンだけれど無機質で無感情のこのオーナーが一番の謎だ。
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会えば何時でもバカ話や寸劇で盛り上がっちゃう高校時代の仲良し四人が、人生の選択を迫られる30代になって、シェアハウスで一緒に暮らし始める。セックスを伴わない妊活で子どもを持ち、家族になっていく彼女たち。『女による女のためのR-18文学賞』受賞作品でデビューした小林さん。女30代の気持ちを赤裸々に表現していて、ちょっとついていけないぶっ飛びな内容もあったけれど、これからはこういう選択もアリかもしれませんね。エネルギッシュな彼女たちに圧倒されたけれど、こうなると、男は益々弱くなってしまいそうで、ちと心配だな。
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今回は、小野寺さん自身が東京モノレールさんで書きたいと編集者さんにお願いして書かれたというお仕事小説。いつもながら、坦々とした一人称の文章は読みやすく、働く人たちの思いや仕事内容が分かりやすく伝わってきます。東京の地理については、今回もよく分からなかったのですが、通勤に大阪モノレールを利用している身として、その仕事内容は興味深く、夜勤もあって、なかなか大変なお仕事だなぁと。乗客への心配りや、日々安全のために尽力する姿から、新たに感謝の気持ちも湧いてきますね。そして、今回も他の作品とのリンクにニンマリ。
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千早さんの幼少期の経験が色濃く反映された物語。愛がわからない。と子供をもつことに不安を抱えるまどかは、アフリカでガードドッグの『虎』と過ごした日々と別れを思い出す。治安の悪い異国での暮らしは塀の中。外出は自家用車のみ。庭には防犯のために、侵入者を許さない番犬「ガードドッグ」が。弱々しかった仔犬の頃からまどかと深い絆を築き、逞しい成犬に成長した虎。主人を守るためにどんな相手にも牙を剥く虎は、日本でペットとして暮らすことは叶わない。まどかの唯一無二の愛情と罪悪感。短いながらずっしり詰まっていて心揺さぶられた。
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Ikutan
別荘地で20代の男女が熊に殺された。管理事務所には「このふたりが姦通していた」と書かれた文書が。いきなりゾワゾワした出だしから、この別荘地に住む六組の夫婦と男女二人の管理人、それぞれのドラマが繰り広げられる。表面上は何もなさそうで、心の中ではそれぞれが穏やかではない色んな思いを抱えていて。今回も終始不穏な空気を感じながらも、覗き見感覚でついつい読まされてしまう。井上さん、そんな男女の危うさを描くのが上手い。後半に登場した動画。タイトルの『猛獣ども』も意味深。
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「俺のお父さんは、街の灯りを数える仕事をしているんだ。」小学4年の時にクラスメートの米田君に教えてもらってから、誰かといると息苦しさを感じ、一人でいると落ち着く蒼が、心の拠り所にしているのは『夜間街光調査官』という仕事だった。北海道を舞台に、蒼の小学4年から高校卒業までを描いた青春小説。シングルマザーの母親との関係や弱小野球部の活動など盛り沢山。悩んだり迷ったりした時に掛けてくれる米田くんの言葉がいい。蒼の思いを受け止めてくれる冬子に出会えたのも良かった。完璧な親なんて居ない。ラストの一行に胸を突かれた。
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今回の額賀さんはスケートボードの魅力を描く。不祥事でオリンピック撮影隊から外されたスポーツカメラマンの丈太郎は、真夜中のストリートコンテストで東京オリンピック金メダリストのエイジと出会う。あくまでもストリートにこだわり、パリオリンピック出場を辞退したエイジと、危険も顧みずスポーツカメラマンとして一瞬のアスリートの輝きを切り取ることに全てをかける丈太郎。魅力的な二人とエイジの出自を絡めて描かれる彼らの活躍にハラハラドキドキ。疾走感のある文章と大きな文字で読みやすい。面白かった〜! 続編もあるようで楽しみ♪
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/11/15(4028日経過)
記録初日
2013/11/07(4036日経過)
読んだ本
3290冊(1日平均0.82冊)
読んだページ
940161ページ(1日平均232ページ)
感想・レビュー
3200件(投稿率97.3%)
本棚
10棚
性別
血液型
A型
職業
専門職
現住所
大阪府
自己紹介

本を読んでいると本当に知らないことばかりだなと思います。知識はもちろん 考え方、価値観、言葉、表現・・・
読書を通じて、無限の世界を彷徨いながら、新しい何かに出会えるのは素敵なことですね。
そして、そんな楽しみを皆さんと共有できるのは読メのおかげです。
ナイスやお気に入り登録ありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします(^_^ゞ
2014 8 31

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