コロナ禍は戦時中の空気に近いのではと感じていた。周りにあまりそのような見方をする人はいなかったが、ようやく同じような考えをする人を見つけた。最近は戦争を直接経験した人がほぼいなくなり、「一般市民は戦争を当時から嫌がっていた」という風潮が強いが、実際は対コロナと同じで、勝てない相手にもかかわらず戦ってやっつけようという空気だったのではないか。

著者の訃報を機に、長らく積読していた本書を読む。しつこいくらいに日本の起源を描き、中国文明とは異なるということを再三強調しているが、裏返すとそれくらい中国の存在感は大きく、油断するとアイデンティティが揺らいでしまうということか。

著者の言うように、「アメリカは○○」「中国は△△」のように国をまるで一人格のように扱ってしまうことが多いが、実際は複数のプレーヤーがいるわけで、本書のような政党という切り口により解像度が上がる。一度読んだからといって覚えていられるわけでもないので、手元に置いておきたい一冊。

コロナ禍は戦時中の空気に近いのではと感じていた。周りにあまりそのような見方をする人はいなかったが、ようやく同じような考えをする人を見つけた。最近は戦争を直接経験した人がほぼいなくなり、「一般市民は戦争を当時から嫌がっていた」という風潮が強いが、実際は対コロナと同じで、勝てない相手にもかかわらず戦ってやっつけようという空気だったのではないか。