本来ならばきちんと各ゲームのルールを理解して読み進めなくちゃなりません。それがこの本を読む醍醐味に違いなし。ところがどっこい、ワタクシにはおよそ面倒で、というか相当唸りながらルールを読み解くにあたり、頭がついていかない。無理です。てなわけで、『地雷グリコ』はなんとか脳内整理できたものの、ほかのゲームはなんとな〜く、真兎の着こなしのごとくルーズにしか理解できぬまま読み進めたのだ。だから勝負の行く末を推理する楽しさは得られず…残念。それでも真兎が奇天烈な逆転勝利で対戦相手をギャフンとのしちゃうのは痛快でした。

戦争、内戦、紛争。領土や資源の奪い合い、政権に対する不満が招く混乱、民族・文化・宗教の違いによる対立。ありがたいというのか申し訳ないというのか、そうしたもっとも不幸な状況を傍観する国に暮らしながら、行動の伴わぬ反戦平和を唱えている。政治の裏金なんてもんが選挙の最大の争点となっている呑気で困った国の一員である。そんな私とて、やはりテッサの悔恨は響く。「力でねじ伏せられてきた者は、ねじ伏せることにしか力を使えない。奪われ続けてきたものが力を得たら、今度は奪う側に回ろうとする。そりゃそうだよね」そりゃそうです。

どうやら北海道北部はロシア軍の侵攻を受けた後のようでらる。どうやら入木2尉は自衛隊員ではあるようである。どうやらそのイリキが属している隊はもはや日本政府の自衛隊指揮下にはなく、北方自衛隊として見捨てられているようである。どうやら北海道にとどまっている侵攻軍でさえもロシア国からは邪険にされているようでもある。てなことで、この前作の『小隊』を読まずしてはシチュエーションが珍紛漢紛であり、私の「どうやら」は最後まで「どうやら」のままである。すなわち、誰が味方で誰が敵であるのかさえわからずして虚しく読了となった。

本来ならばきちんと各ゲームのルールを理解して読み進めなくちゃなりません。それがこの本を読む醍醐味に違いなし。ところがどっこい、ワタクシにはおよそ面倒で、というか相当唸りながらルールを読み解くにあたり、頭がついていかない。無理です。てなわけで、『地雷グリコ』はなんとか脳内整理できたものの、ほかのゲームはなんとな〜く、真兎の着こなしのごとくルーズにしか理解できぬまま読み進めたのだ。だから勝負の行く末を推理する楽しさは得られず…残念。それでも真兎が奇天烈な逆転勝利で対戦相手をギャフンとのしちゃうのは痛快でした。

大飢饉続発による財政逼迫、田村意次政策による庶民の幕政不信。それらの政治課題に対して老中として真っ直ぐに取り組んだ一方で、圧政が過ぎるとの誹りを受けた松平定信が、政務を退いてのちに戯作者栗杖亭鬼卵と交わる。己の施した政への市井の評価は如何なるやと気になる定信に、自らの生い立ちを語りつつ臆することなく飄々と応答する鬼卵。結局は語らう時点で是も非もないが「世の中の人と多葉粉のよしあしは煙となりて後にこそ知れ」とな。なるほど、改革をすれば利を得る者あれば損を被る者あり。総じてその評価は時を経て振り返るしかない。