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2024年4月の読書メーターまとめ

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2024年4月に読んだ本
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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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9/10 いずれの作品も月の持つ、神秘性、影、不気味さ、恐ろしさ、物悲しさ、美しさといったイメージを反映させている。文章力バカ高で安心して読み進められる。 『そして月がふりかえる』中編小説の持つ、ラストの切り所の難しさを痛感した。顛末まで描かれず消化不良に。人物や世界観に没入した証拠でもある。 『月景石』中盤のホラー感が布石として効いている。幻想的世界と現実の齟齬がそのままリアルへと通じる。真実は大月桂樹の香りと共に。『残月記』全ての整合性が取れていく。言葉は不要だ。ただただ傑作である。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
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8/10 『うみみたい』『スウィミング』『生殖する光』 うみたいうみたくないうみみたい、ふかふかそよそよ孵化コーポ。うみとみみとままとむむ。 このひとと弟がおんなじお墓に入ることができるなんて、変だ。なにもしらないくせに。光の帯。恋愛せずに絶滅させたい性交せずにわたしたちはふえたい。/唐揚げに砂糖をぶちまけたような気持ち悪さが漂う。赤子を授かった時、祝福するのが当然でそこに至る行為や意味とのギャップのように。または徹底して恋愛と妊娠に否定姿勢を示し続ける不健康さのように。
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10/10 “5人だったはずが、ひとり増えている。” 助走がゼロで初手から全力で駆け抜けてくる。そして最後まで緊迫感を失う事が無い。怪異やまのめのホラー超常現象があらすじ帯文だが、それを上回るロジックとパズルで計算されている。複数浮かび上がる謎に対して時間軸と視点を行きつ戻りつしながら〈読めば推測できるよう〉痕跡を提供しているのだ。 ①紛れ込んだは誰か②白石はどうやって死んだのか③ダイヤの移動履歴と最終的にどこに行ったのか④ザバラの役割とは⑤一郎と二郎「見られている」何者にか⑥生き残ったは誰か
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9/10 “MAKE America Great AGAIN ” プロパガンダメッセージに使われたことは記憶に新しいが、真の意味の『今は無き古き良きアメリカ』はここに描かれている姿ではないかと思う。川のように穏やかな時の流れの中、雄大な大自然に生きる。ノーマンの身体に特に深く関わり食い込むのはフライフィッシングと弟ポールの存在である。 特筆すべきことが何も起こっていないところでも、よくわからないが私は泣けてくるのだ。『MAKE America Beautiful AGAIN 』
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8/10 この手の”どがどがでわじゃろうわあが”なジャンルにおいて筒井康隆と双璧をなすのはやはり椎名誠である。 『中国の鳥人』『☆月下の騎馬清掃団』『☆思うがままの人生』『ちくわ』『蚊無し川』『☆たどん』『鯨女』『スキヤキ』
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8/10 高校生·大学生の学生たちの『紋切り型人物像』『恥ずかしいアオハル会話』『自分のお気持ち優先恋愛脳となかよし強要vsやれやれ系』『基本相手を非難スタイル会話のストレス』がきつくて(今は耐えるんだきっと面白くなるはずだ)と言い聞かせていたら、タイムスリップ過去改変から本当にガラリと面白くなった。むしろ序盤があったからこそ大人の成熟の対比となり価値あるものとなっている
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8/10 おそらく他の絵本と混同してしまっていたのか、恐ろしい絵本のイメージだった。子供の頃読んだはずなのにこんなにスペクタクルとユーモア溢れる物語だったとは。
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9/10 はじまりはいつも小さな“ねずみくん”。今回は物理的な大小の比較だけでなく、ねみちゃんの器の大きさに皆が完敗してしまうところが逆転的発想で面白く、微笑ましい。
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7/10 特にピエールとアンドレイ&ナターシャを中心にヒューマンドラマが展開される。ナポレオンとの戦場よりもこちらの方がごたついてて解決が厄介そうなところが人間的だ。
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7/10 露古典の例にもれず多数登場する一家と作中人物を頭に叩き込むことがまず当たるネックである。 18世紀ロシアの富裕層はとにもかくにも“ならえ、フランス”で呼び方も字も言葉も仏。そんなときあのナポレオンが露に攻めてくるとなって一体俺達はどうすればいいんだな葛藤が面白い。 読み終えるまでに長い長い付き合いになりそうなので気負わずじっくり読み進める予定。
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9/10 いずれの作品も月の持つ、神秘性、影、不気味さ、恐ろしさ、物悲しさ、美しさといったイメージを反映させている。文章力バカ高で安心して読み進められる。 『そして月がふりかえる』中編小説の持つ、ラストの切り所の難しさを痛感した。顛末まで描かれず消化不良に。人物や世界観に没入した証拠でもある。 『月景石』中盤のホラー感が布石として効いている。幻想的世界と現実の齟齬がそのままリアルへと通じる。真実は大月桂樹の香りと共に。『残月記』全ての整合性が取れていく。言葉は不要だ。ただただ傑作である。
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9/10 館シリーズは『十角館』を越える驚きはないだろうと思っていたら匹敵するものが生まれてしまった。 トリック崩しに、時間の概念を疑問を抱きタイトルの『時計』に注目して推理する。読者が思いつけそうで思い至らないライン。さらにその動機が物語に深く関係して『館』の存在意義にも繋がっている。
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8/10 少女の死、交霊会、内と外で同時進行する時系列、そして勿論“館”が舞台として出迎える。綾辻さんは読者に対してフェアに証拠を提示し、サプライズを忘れないところが信頼感がある。
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9/10 殺人事件のトリックや犯人はある程度ミステリーに通じている人なら感銘や驚嘆は薄く及第点といった印象だろう。強制連行された屈辱感、密閉された空間の圧力、交流と戦いの中起こる感情の変化、登場人物の豊かさ、疑惑と推測のバランス、船での労働のリアリティを緻密に拾い上げている。このヒューマンドラマ部分の方が細かく、満足感の高い仕上がりとなっている。
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7/10 現在と過去を行き来し、一人称と三人称の使い分けが、メタ推理的に気がつくポイントである。最後の『画』は一気にホラーに。こちりは、現実離れした不思議な力が介入する『アナザー』等に見えるもう一つの綾辻ワールドが垣間見える。科学的ロジックによる本格ミステリを求める層には賛否が分かれるだろう。
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7/10 作中作が出てきた時は、殺人事件よりも“何の目的で書かれたのか”を考えることが最も重要てある。あとはやはり『島田は島田でも…』の叙述の驚きか。
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8/10 わたしは緑のおんなのこ、わたしは赤のおんなのこ、正反対の二人だから、悩みも全くあべこべなの。解決点に、『お互い本音を暴露し喧嘩』最も分かりやすくありきたりな手法を用いた点は残念だ。 親、出来事、恋愛、かつての不可侵的存在父と先輩と、意識したふたつの対称的な配置である。それすらも“型にはめようとする”偏見の表現が成されている。完全に計算された構造。
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7/10 地下鉄道の幻想を願う。 ランダー氏の演説と銃撃は、まさしくキング牧師のオマージュである。 “われわれは全員を救うことはできない。だがそれは、救う努力ができないということではない。意義ある幻想は無意味な事実よりもときに価値がある。…そしてアメリカも。アメリカこそが、もっともおおきな幻想である。“
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10/10 『こんとんの居場所』 開始わずか1ページで純一のだらしなさがよく伝わってくる力量。千夜子の誘惑を見て見ぬふりしあくまで菜摘への思いを貫こうとする無駄な努力がいじらしい。個がなくなり全体《こんとん》に溶け共同意識で錯乱した会話シーンが最高だ。 ちらつく切ない恋心や園田先生の父との会話は、シュールグロテスクな状況に反して純粋さがいっそう際立つ。 綿飴チョコ・甘栗・ラフレシア・一皿100円イカになって会いに行く・バナナは皮ごと食べるよ
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2024/04/08 21:17

『白い霧』 個が消失する“蒸発”を人間の究極の進化と定義する発想が面白い。 政治家たちのやり取り会見はこらえきれないコメディで全体を漂う雰囲気があくまで明るい所以がこういう点にある。 引きこもり翔太の母親/父親との対話も特別感なく流れる空気が好きだ。感傷的ロマンチシズムと言われても、きっと若山家族は霧の中会えていると信じパムッ。

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8/10 多くの登場人物の思い・向き不向き、無駄な学生生活感溢れるくだりも含めて段々と下降していくので「なるべくしてなった」リアルな納得感が覚えることができる。現地では『魔の山』より今作の方が人気らしいのもよくわかる
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8/10 花が咲き誇る時期が過ぎれば、やがて花びらが散りそして枯れていく。 ゆるやかに落ちていく様を眺めるように『ある一家』の没落をたどる。
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8/10 吉里吉里吉里人人・吉里吉里人人人・吉里吉里吉里吉里人人・吉里吉里人人人・キリキリだけど生きている東北吉里吉里人
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9/10 ヒースクリフの行き過ぎた復讐劇の根底にあるものは揺るがないキャシーへの“愛”だからこそ、彼は文学史上に残るダーク主人公となった。複雑極まる激情を他に表現する言葉が出てこないので、やはりこれは“愛”としか言いようがないのである。
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9/10 “いかれた家庭がみたけりゃ嵐が丘に来な!” 優秀な翻訳で読みやすい。
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「孔子はこういうこと言ってたみたい、つまりはこういう意味だったんじゃないかな?とぼくはそう思うよ」学術書や孔子本人小説というより、弟子の末端から見た『井上靖の俺的孔子』Ⅰ枚曖昧さのベールを被せた語りが自由な解釈を許容する作りとなっている。
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10/10 塾講師の友人に聞いたところ「まず学習まんがを読め、最近のものが情報更新されてて良い、大人は大体微妙な反応で、小説や詳しい専門書や〇〇に学ぶビジネスなんかに手を出すが大体理解してるつもりになっているだけだ、学習漫画は最重要で適切なところを明確に選抜された精鋭だ、素人も玄人もまず児童向け学習まんがを手元におくんだ」熱弁お勧めされた赤集英社歴史本シリーズで勉強してみる。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/01/05(3770日経過)
記録初日
2014/01/05(3770日経過)
読んだ本
1509冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
453267ページ(1日平均120ページ)
感想・レビュー
1440件(投稿率95.4%)
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