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2024年10月の読書メーターまとめ

Nobu A
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2024年10月に読んだ本
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2024年10月のお気に入られ登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Nobu A
山本文緒著書初読。次回の読書会課題本が本作家作品なので代表作の一つである本書を図書館で借りてきた。00年刊行。まず名前から男性かと思った。ググってみると中性的な名前を意識したとか。得心。初読作家にはどうしても措辞に目が行く。第一印象は一文が比較的短く、心理及び(ちょっとした)行動描写が目まぐるしく変化。その上で心の機微を巧みに描写。今時の文体。異性間のやり取りや駆け引き、あるあると感じながら引き込まれていった。5篇の短編集。最初4篇は女性、最後だけ男性が主人公。「囚われ人のジレンマ」が個人的には一番好き。
Nobu A
2024/10/23 06:09

一点だけ。「入院中一度見舞いに行くと、初めての見舞い客がきたとやたらはしゃいで喜んで、売店で菓子だのエロ雑誌だの新しい歯ブラシまでたかられた(p.249)」の件、エロ雑誌が売っている病院なんてどこにあるんだよ。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

Nobu A

今日発表の標準解答が出るまで気が気ではなかった。自己採点する限り合格してそう。ふう。皆さん、良い週末を。

今日発表の標準解答が出るまで気が気ではなかった。自己採点する限り合格してそう。ふう。皆さん、良い週末を。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
24

Nobu A
石牟礼道子著書初読。確かHONZ推薦本。うろ覚えなのは購入して長く書架に鎮座していたから。04年初刷、21年第43刷。水俣病の悲惨さを伝える私小説。熊本弁を喋る登場人物と情緒的な文体。臨場感がある。例えば「水俣病、水俣病ち、世話やくな。・・・水俣病ちゅうとは、栄養の足らんもんがかかる病気ちゃうじゃなかか」と気を吐く老人の件、読んでいて辛くなる。他方、所々に新聞報道や水俣病に関する議事録等が挿入され雑然とした構成。正直読み難い。長編だけに構成が疑問。作家の意図が見えなかった。集中力が切れ、後半流し読み読了。
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Nobu A
熊谷達也著書4冊目。00年刊行。最近気になる作家。処女作を図書館で借りてくる。前著「邂逅の森」と比べると当然筆致もやや粗いし内容的にも薄い。と言うより簡素。でも良く纏まっている。しかもマタギシリーズの前日譚。嬉しいことにカメラマンの吉本憲司やアイヌ人の子孫、小山田玲子も登場。読了後、二人の奇妙な関係性も得心。シリーズは東北の月和熊、本書は道南の羆。他著では日本狼を扱っているらしく、筆者の幅広い知識(と言うか研究熱心さ)に感服。獰猛な熊の生態描写も迫るものがあり、読ませる巧さを感じる。次は「漂泊の牙」だな。
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Nobu A
宣伝を最近頻繁に目にする本書が気になり購入。21年刊行。感想は微妙。まずサブタイトルの「AIは『絶対に押すなよ』を理解できるか」が注意を引く。プロレス好きの言語学者。名前から比較的若い少壮作家かなと。しかも東京大学出版会。勝手に期待値高騰。語彙選択は秀逸。個人的にを「当社比」を持ってくる点は思わず唸った。自虐的なエッセイも決して悪くなく、寧ろ面白いが、内容に深みがなければやはり後半は飽きてくる。個人的には「ことば地獄めぐり」が作家の職業上の葛藤や見解が詳述され、とても興味深い。続巻もあるがどうしようかな。
Nobu A
2024/10/30 15:56

東京大学出版会と言うネームバリューとプロレス中心のイラストをふんだんに挿入した奇抜な表紙でマーケティングは成功したんだろうな。内容も昭和世代には合致するが、「ヒデキの美声」等、若者世代には「ヒデキって誰?」だと思う。言語学を齧っていたら何一つ目新しいものはない。しかし、言語学に興味を持たせると言う意味ではしっかり貢献している。

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Nobu A
熊谷達也著書3冊目。07年刊行。マタギシリーズ最終作。と言っても本書をマタギシリーズと呼ぶのは違和感。主人公は元マタギの柴田矢一郎。舞台は樺太、そしてロシアへ。時は日露戦争からシベリア出兵と移る。今回は打って変わってハードボイルド調。松岡辰治からの逃亡を繰り広げたりダイタークを賭けて谷口善助と決闘したりと。挙げ句の果ては戦禍の中、何とか生き延びると言った物語展開。前2作とは関係性が薄過ぎる。筆者は燃え尽き症候群に陥ったのかと勘ぐってしまう。まあそれなりに面白かったけどね。
Nobu A
2024/10/29 16:10

稚内港から樺太行きフェリーが毎日出港している。道北に長期赴任していた際、4時間で行ける目と鼻の先にあったロシア領に想いを馳せたが、残念ながら2018年からサハリン定期航路は停止中で足を踏み入れることは叶わなかった。ロシア・ウクライナ戦争が一刻も早く収束しますように。

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Nobu A
16年初刷、19年第5刷。タイトル通り「基本と技術」の自然言語処理入門書。機械翻訳の知見を得たく手に取った本書。コンピューター言語やプログラミング言語と対比される自然言語が日本語入力や音声入力を始め、機械学習や機械翻訳にどのように利用されているかを丁寧に解説。最近よく耳目にするテキストマイニング等、仕組みが平易な言葉で説明され分かり易い。同時に形態素解析、string-to-tree/tree-to-string翻訳、N-gramモデル等、専門用語もチラホラ。もう少し勉強する必要がある。
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Nobu A
水島治郎著書初読。16年刊行。先日読了の林香里著書「メディア不信」経由で逢着。2016年のトランプ大統領誕生には正直驚愕したが、その理由が本書で理解出来る。出るべくして出てきた。「大衆迎合主義」や「人気取り政治」と訳されるポピュリズムを歴史的背景に沿って世界各地で実際に起きている事例を挙げながら解説。19世紀末には米国で既に政党として現れたポピュリズム。欧州と南北アメリカで勃興する政治活動に筆者の考察で切り込み、ポピュリズムを浮き彫りに。文中に頻発する「政治経済エリート」の説明はないが、日本も例外でない。
Nobu A
2024/10/27 17:25

日本の大学進学率は50%超。政治家の多くが大学院卒や世襲議員。国民の代表なら本来高卒もある程度いるべきだがそうはならない。結局、日本も「政治経済エリート」が牛耳っているんだよな。

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Nobu A
熊谷達也著書2冊目。03年刊行。先日読了「邂逅の森」の前編。「氷結の森」を含む3部作とは後で知る。前編とどう繋がっているのか気になっていたのも忘れた頃に「松橋富治」の名前が出現。思わず唸った。時系列的には本書が後でも問題なし。大正・明治から現在に推移し寧ろ正時系列。作家はマタギだったのではないかと思うぐらい奥山放獣や叉鬼山刀と丹念に研究し、現実性が高い物語構成。野生動物との共生等、色々と考えさせられる。話し合いや頭で理解するのでなく実際に経験する重要性を痛感。準一気読み読了。最終作「氷結の森」も読まねば。
Nobu A
2024/10/26 17:13

陳腐な「共生」ではなく「共死」が心に刺さった。

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Nobu A
たまに耳目にするC14を測定して年代を測る「放射性炭素年代測定」。それ自体難解ではないが、身の回りに存在する物質のことをどれだけ理解しているのかと自問自答。高校レベルの化学物質の知識を付け直したくて手に取った本書。14年刊行。共著の一人、北野大は顔写真も掲載され、「どこかで見たことあるな」と思ったらビートたけしと兄弟関係。以前TVで見ているなと得心。化学物質の定義から始まり、化学物質で生じる問題とその対策、種々の性状と予測方法、リスクコミュニケーションの意義、正しい使用法と基礎知識を網羅。流し読み読了。
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Nobu A
山本文緒著書2冊目。98年刊行。本書の分岐点「あんたなんか執行猶予中なんでしょう?」と久保陽子から水無月美雨への一言。それまで創路功二郎の愛人関係になるまで離婚した美雨の話が淡々とだが緻密に進行。その後、怒涛のように押し寄せ結末を迎える展開には息を呑む。計算された登場人物の面々。監視社会の現代、正義という名の元に有名人が浮気をすれば非難囂々だが、「芸の肥やし」だった昭和時代は本書のような人間関係や進展があったのだろうと思わせる見事な筆致。ストーカー心理にも感情移入してしまう。息継ぎさせてくれない読み応え。
Nobu A
2024/10/24 12:31

読了後、これだけ読ませる本なら映像化されても不思議じゃないと思ったら既に00年に薬師丸ひろ子と鹿賀丈史主演でテレビ放送されていた。納得。本サイトの読了感想数もそれ程多くない。不思議。もっと人気があってもよさそうなのに。密かに良書を見つけたとほくそ笑む。そして山本文緒が若くして早逝しているのが至極残念。合掌。

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Nobu A
柴田元幸著書5冊目。00年刊行。先日読了のポール・オースター代表作三著読み、アメリカ文学と言う大きな枠組みで俯瞰したいと思い、手にした本書。偶然にもオースター作品専属翻訳者。小説は畢竟全て翻訳。楽しく読むも良し。しかしそれぞれの作家の真意を読み解ければ更に楽しくなるはず。外国文学はやはり文化が違う土壌で培われた筆致や文体があるはず。「名前」「食べる」「幽霊の正体」とテーマ別に文学作品を数点紹介し、筆者の蘊蓄や考察が綴られている。直ぐに目が肥えるとは思えないが、一言で言うと視野が少し広くなったかな。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
山本文緒著書初読。次回の読書会課題本が本作家作品なので代表作の一つである本書を図書館で借りてきた。00年刊行。まず名前から男性かと思った。ググってみると中性的な名前を意識したとか。得心。初読作家にはどうしても措辞に目が行く。第一印象は一文が比較的短く、心理及び(ちょっとした)行動描写が目まぐるしく変化。その上で心の機微を巧みに描写。今時の文体。異性間のやり取りや駆け引き、あるあると感じながら引き込まれていった。5篇の短編集。最初4篇は女性、最後だけ男性が主人公。「囚われ人のジレンマ」が個人的には一番好き。
Nobu A
2024/10/23 06:09

一点だけ。「入院中一度見舞いに行くと、初めての見舞い客がきたとやたらはしゃいで喜んで、売店で菓子だのエロ雑誌だの新しい歯ブラシまでたかられた(p.249)」の件、エロ雑誌が売っている病院なんてどこにあるんだよ。

が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
数年前に購入したHONZ推薦本。09年刊行。漸く頁を繰る。まず巻頭に復元モデルの写真が数枚掲載。こんな精密な機械が作れたことに驚愕。1901年(既に100年超前!)にアンティキティア島沖海底で発見された奇妙な物体。ここから始まる解明の道。発見自体僥倖だが調査も困難極まる。様々な人や団体が関わり明らかにする過程に人類の歴史を垣間見た気がし、古代人に思いを馳せたくなった。同時に人類史はまだまだ知らないことばかり。「私の心に深く残るのは、私たちと古代人との距離の近さではなく、遠さだ」がとても印象的。
Nobu A
2024/10/21 15:46

現代の発明は先人達の知見の土台に成り立つ。膨大で豊富な資料と言う継承がある。他方、アンティキティアはそんなものが殆どなかった時代の発明。驚きしかない。

が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
田村智子著書初読。10年刊行。同時通訳練習帳とも言える本書。日英・英日同時通訳をリプロセシング(再処理・加工)と表現。即時性が命の通訳だが、逐次通訳やウィスパリングとは異なり、準備に膨大な時間を費やす同時通訳。だからタイトルは若干違和感。それ以外は入門書しては悪くない。言語距離が遠い日本語と英語。直訳出来ない、所謂間違いやすい表現を100出題。後半に解説があり一通りやってみた。問題はその後どうやって研鑽していくかだとも思う。その為の助言や参考資料を掲載してくれたら親切かな。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
13年初刷、21年第9刷。他の方も書いているが、タイトルと刷数の多さから文字通り大学で入門書として使用されているのが窺える。3部構成。1部では著名な作家100名を厳選し、それぞれの出自、代表作、文学界や社会への影響力等を詳述。次部では文学で扱われる人種、宗教、地域性等のテーマ15つを歴史的背景を含めて解説。最終部ではレポート・卒論を書く為の資料を収録。最後は個人的に必要ないが、アメリカ文学の造詣を深めるには手元に置いておき、時折知りたい文学家の頁を捲りたい。気になる作家以外はパラパラ流し読み読了。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
最新の漢検準1級問題集。これ以上新しいのはまだ刊行されていないはず。過去問6回分収録。漢字検定協会で実際に使用された過去問題だから他出版会社の問題集より難易度は間違いなく正確。複数回やってみて合格点を満たしているので取り敢えず満足。ただね、数回やっての結果だし本番では当然緊張もするはず。今週末の本番は神のみぞ知る。繰り返し練習して思うこと。認識は比較的容易だが、産出出来る漢字数が増えてくると、部首の意味もしっかりと把握しておかないと「魯魚章草」状態になる。一世紀頃に中国から伝わった漢字は奥が深いわ。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
5年程前に読んだ「翻訳夜話」の続編を読了。03年刊行。本著は村上春樹が上梓したJ.D.サリンジャーの「ライ麦畑で捕まえて」の新訳の裏話を二人の対談形式で掲載。翻訳家としての葛藤や矜持と言えばやや大袈裟かもしれないが、執筆に当たっての拘りや悩みを陳述。両者とも翻訳の泰斗として阿吽の呼吸でこれでもかと語ってくれる。恥ずかしながら名著を未読の私としては色々と有益な情報が満載。特に名著たる所以が興味深い。一方で未読が故に消化不良気味なのも確か。野崎孝旧訳もあるが、まずは村上春樹新訳を近い内に手に取ってみよう。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
先日読了の鴻巣友季子著書「本の森 翻訳の泉」に言及されていた本書をアマゾン中古本で購入。国内での翻訳論に関しては一言で言うと雑駁。理由の一つに欧米のように大学に古くから通訳・翻訳学部がないから。故に体系的な知見も乏しい。そう言う意味で本書はとても価値がある。しかし、前述の歴史的背景から寄せ集め感が強い。柳父章の出だし「日本の翻訳の問題は、古代における中国、朝鮮からの漢字の受容から始めなければならない、と私は考えている」は高尚そのもの。爾来、各原点資料と解題は煩雑でやや晦渋。残念ながら後半流し読み読了。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
19年刊行。漢字検定問題対策本は巷に無数にある。英検用も同じく。数を熟せば何とかなるかなと安易な考えで手に取った本書。「超よく出る」模擬試験3つと「よく出る」模擬試験17つの計20試験。複数数回繰り返すと覚える。ただ、本番で同じ、もしくは似たような問題が出題されるかと言うとそういう訳でない。取り敢えず週末に本番試験に備えてざっと解いてみた。意外と難しいよな。何が難しいかと言うと、英検のように大半が選択肢を選ぶ設問ではなく、正確に読めるかか書けるかを問われる。漢字の勉強は頭の体操。意外に語彙も増える。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
鴻巣友季子著書9冊目。13年刊行。いやはや改めて多才だと感嘆。これまで溜めた本の評論、本に関する雑感を綴った読書日記、国内及び海外作家へのインタビューを纏めた本書。翻訳論に関する知見は学者然。まあ大学で教えてもいるからそりゃそうだ。しかしながら紹介する書物から博覧強記な知識が窺える。タイトルが正に名詮自性。読みたい本が増え、歴史的翻訳論に対する筆者の考察に大いに刺激を受けた。媒介語を通して東洋と西洋文学が融合。それにネットが拍車を掛け凄い世の中。客観的な評価軸を涵養しなければと感じた。個人的には啓蒙書。
Nobu A
2024/10/14 15:22

柳瀬尚紀に弟子入りした話が乙。しかも「弟子」ではなく「運転手」の返しがさすが翻訳家。

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Nobu A
ポール・オースター著書3冊目。読書会課題本。代表作「ニューヨーク3部作」を逆時系列に読了。柴田元幸訳者のあとがきに本書の経緯を含め、鮮少な評論が掲載。探偵小説として読むと完結性が欠如し消化不良になる。一言で言うと「味がある」一冊。本書の良さは前景でミステリアスな私立探偵物語を展開しつつ、後景に現実と物語の区別がつかなくなった騎士「ドン・キホーテ」や神への冒涜や言語が枝分かれる象徴の「バベルの塔」等、随所に仕掛けを施して相乗効果を狙っている点。フェルメールの「兵士と笑う娘」も然り。読み解く楽しみがある労作。
Nobu A
2024/10/14 09:55

訳者あとがきで本文に注釈を入れなかった理由にも触れている。その上で3点説明が入っているが、他にも「Jの古いコート(p.76)」なんかも当時のアメリカを知らないと判らないと思う。それから、時代は「ミラクルメッツ」直前の話だと思うが、当時のニューヨークメッツのメンバーと若干合わないだよな。また、日本語訳の前半に英語にはあまりないオノマトペが多用されているのが気になった。

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Nobu A
ポール・オースター著書(柴田元幸翻訳)2冊目。代表作「ニューヨーク3部作」を時系列には読まず「ガラスの街」未読で「幽霊たち」読了後本書へ。米国ポストモダン文学の名著と誉れ高い本書。時間軸の無秩序性、自己と他者の曖昧性等、現実か虚構か判然としない主人公の思考が独特の雰囲気を醸し出す。そもそも論だが、米国文学精通者ではないから「これがポストモダン文学か」と単に感慨深いだけ。精通読者にとっては様々な文面で想起するものが数々あるのだと推測。何故か村上春樹を彷彿。と言うかオースター作品に影響を受けているはず。
mitu
2024/10/08 19:11

Nobu A様、ナイスを有難うございます。読んだのが9年前なので、細いところまで、思い出せないですが、オースターもお亡くなりになりましたね。いくつか読んだ作家です。読んだ当時は楽しんだと思います。時の流れの中で生き残れる作家になるといいですが、どうでしょうか。。

Nobu A
2024/10/08 20:38

コメントありがとうございます!遅ればせながらポストモダン文学の泰斗が逝去後、オースター作品を読み始めました。題材や物語展開は別として翻訳を通してですが、意外に読み易い筆致ですよね。それに硬質の文章だし。故に時代を超えて読み継がれ行くのではと言う印象を受けました。加えて少なくない数の作家が影響を受けているようですし。個人的にはポストモダン文学をもっと読んでオースターが張り巡らした意図を精緻に汲み取れるようになりたいなあと思いました。

が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
川島逸郎著書初読。図書館新着本コーナーで目に留まった本書。恐らく誰もが一度は目にした昆虫標本画。本書では触れていないが、昆虫標本画家って国内にどれだけいるのだろうか。それとも目にした標本画は全て著者の川島逸郎画なのだろうか。そんなことを思いながら頁を繰る。冒頭に小3の時に描いたオニヤンマ等の写真掲載。とても小3とは思えない技能。観察眼に感銘すら覚える。兜虫や蜻蛉はまだ良いが、ゴキブリや毛虫は目を逸らしたくなる。好きこそ物の上手なれとは正にこのこと。まえがきとあとがき以外の本章はパラパラ読み読了。
が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
ポール・オースター著書初読。手に取った理由は読書会課題本がオースター作品の為。その予習。代表作「ニューヨーク3部作」の一冊。何よりも嬉しいのは翻訳者が柴田元幸であること。日本では原書に目が行くが、本が売れるかどうかは裏方の翻訳者次第。翻訳者がもっと評価されても良い。読み始めて感じたのは懐かしい匂い。本格的なナラティブ文体。鉤括弧付きの直接話法は一切無し。日本文学に精通している訳ではないが、古き昭和を感じさせる。現実か虚構か判然とせず探偵物語が始まり、解決すべき謎が何か判らないまま抽象的な世界へと誘われる。
Nobu A
2024/10/02 17:14

一点だけ。本文中の「彼は頭の中で自分を蹴飛ばす(p.45)」の件、原文が気になった。

が「ナイス!」と言っています。
Nobu A
村上春樹と柴田元幸の共著は恐らく「翻訳夜話」以来の2冊目。5歳違いの二人はとても気が合うのが本文から滲み出ている。両者共一流の翻訳家でありながら小説家と大学名誉教授の間柄。実力差があれば翻訳し合ったりしないはず。ビビって出来ない。認め合う二人の対談はとても興味深い。ただ、注釈がこれだけ多いのもかなり専門的な話になるから。今回はポール・オースターの柴田翻訳を併読しているのもあって色々と吸収するものがあった。日本の翻訳を切り開いた二人の巨頭、直訳の森田思軒と意訳の黒岩涙香やアメリカ文学の話が面白かった。
Nobu A
2024/10/02 14:28

翻訳って翻訳者の解釈を通して媒介語に変換されるから一番良いと言うか、手っ取り早いのは原文を読むことなんだけど、文芸物はそれなりの英語力があっても難しい。TOEFLやTOEIC粗満点でも作家の思いを汲み取るところまでは行かない。そう言う意味で翻訳本を頼りにする訳だが、やはり信頼が置ける翻訳者が翻訳した本は安心して読めるんだよな。二人が激賞する藤本和子が翻訳した本も読んでみたい。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/01/27(3953日経過)
記録初日
2014/01/27(3953日経過)
読んだ本
1579冊(1日平均0.40冊)
読んだページ
455303ページ(1日平均115ページ)
感想・レビュー
1571件(投稿率99.5%)
本棚
0棚
性別
職業
専門職
現住所
東京都
自己紹介

仕事に関係なさそうな本は、基本的に一度しか読まないので図書館へ。と言いつつ、最近はアマゾン等のネット中古通販が便利でついつい買ってしまうことも。知識偏重にならないようにというのもあり、もっぱら気の向くままに何でも。社会の一員として社会問題全般に興味があり、小説を含めた関連書を通して知識を深めたい。ここは読了記録として感想を付けて利用。

「お気に入り」にしてくださる方には承認欲求をくすぐられ、とても嬉しく思い感謝感激。一方で、管理能力の無さもあり「お気に入り」には殆どせず。予めご了承ください。代わりに、同じ本を読まれた方の感想には殆どナイス押し。それから、個人的に興味深い感想にはゲリラコメントを残す場合も。ご容赦を。お返事も不要。

同じ趣味を持つ素敵な方々と繋がりたい反面、十分な読書時間も確保したく悩ましいところ。年間書籍出版数は、国内だけでも8万点以上。限られた時間の中で読めるのは、残念ながらその内わずか。

頁を捲った本は、筆者に敬意を表して批判的に読み、個人的に感じる良い点だけでなく悪い点も感想文に含める。しかし、感想は、同分野を多く読む程目が肥えてくる等の読書遍歴と読書時の心情が大きく影響するのも確か。畢竟読解は、人それぞれ。同じ本をどう感じたのか他の方の感想文を読むのも楽しみの一つ。

ここを通して良書の情報交換及び知的交流ができ、自分に合った本に巡り合え、読書をより楽しめたら嬉しい。どうぞよろしくお願い致します。


「古今を通じて良書は最善の友である」タッパー

2020/12/20更新

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