東京大学出版会と言うネームバリューとプロレス中心のイラストをふんだんに挿入した奇抜な表紙でマーケティングは成功したんだろうな。内容も昭和世代には合致するが、「ヒデキの美声」等、若者世代には「ヒデキって誰?」だと思う。言語学を齧っていたら何一つ目新しいものはない。しかし、言語学に興味を持たせると言う意味ではしっかり貢献している。
稚内港から樺太行きフェリーが毎日出港している。道北に長期赴任していた際、4時間で行ける目と鼻の先にあったロシア領に想いを馳せたが、残念ながら2018年からサハリン定期航路は停止中で足を踏み入れることは叶わなかった。ロシア・ウクライナ戦争が一刻も早く収束しますように。
日本の大学進学率は50%超。政治家の多くが大学院卒や世襲議員。国民の代表なら本来高卒もある程度いるべきだがそうはならない。結局、日本も「政治経済エリート」が牛耳っているんだよな。
読了後、これだけ読ませる本なら映像化されても不思議じゃないと思ったら既に00年に薬師丸ひろ子と鹿賀丈史主演でテレビ放送されていた。納得。本サイトの読了感想数もそれ程多くない。不思議。もっと人気があってもよさそうなのに。密かに良書を見つけたとほくそ笑む。そして山本文緒が若くして早逝しているのが至極残念。合掌。
一点だけ。「入院中一度見舞いに行くと、初めての見舞い客がきたとやたらはしゃいで喜んで、売店で菓子だのエロ雑誌だの新しい歯ブラシまでたかられた(p.249)」の件、エロ雑誌が売っている病院なんてどこにあるんだよ。
訳者あとがきで本文に注釈を入れなかった理由にも触れている。その上で3点説明が入っているが、他にも「Jの古いコート(p.76)」なんかも当時のアメリカを知らないと判らないと思う。それから、時代は「ミラクルメッツ」直前の話だと思うが、当時のニューヨークメッツのメンバーと若干合わないだよな。また、日本語訳の前半に英語にはあまりないオノマトペが多用されているのが気になった。
Nobu A様、ナイスを有難うございます。読んだのが9年前なので、細いところまで、思い出せないですが、オースターもお亡くなりになりましたね。いくつか読んだ作家です。読んだ当時は楽しんだと思います。時の流れの中で生き残れる作家になるといいですが、どうでしょうか。。
コメントありがとうございます!遅ればせながらポストモダン文学の泰斗が逝去後、オースター作品を読み始めました。題材や物語展開は別として翻訳を通してですが、意外に読み易い筆致ですよね。それに硬質の文章だし。故に時代を超えて読み継がれ行くのではと言う印象を受けました。加えて少なくない数の作家が影響を受けているようですし。個人的にはポストモダン文学をもっと読んでオースターが張り巡らした意図を精緻に汲み取れるようになりたいなあと思いました。
翻訳って翻訳者の解釈を通して媒介語に変換されるから一番良いと言うか、手っ取り早いのは原文を読むことなんだけど、文芸物はそれなりの英語力があっても難しい。TOEFLやTOEIC粗満点でも作家の思いを汲み取るところまでは行かない。そう言う意味で翻訳本を頼りにする訳だが、やはり信頼が置ける翻訳者が翻訳した本は安心して読めるんだよな。二人が激賞する藤本和子が翻訳した本も読んでみたい。
仕事に関係なさそうな本は、基本的に一度しか読まないので図書館へ。と言いつつ、最近はアマゾン等のネット中古通販が便利でついつい買ってしまうことも。知識偏重にならないようにというのもあり、もっぱら気の向くままに何でも。社会の一員として社会問題全般に興味があり、小説を含めた関連書を通して知識を深めたい。ここは読了記録として感想を付けて利用。
「お気に入り」にしてくださる方には承認欲求をくすぐられ、とても嬉しく思い感謝感激。一方で、管理能力の無さもあり「お気に入り」には殆どせず。予めご了承ください。代わりに、同じ本を読まれた方の感想には殆どナイス押し。それから、個人的に興味深い感想にはゲリラコメントを残す場合も。ご容赦を。お返事も不要。
同じ趣味を持つ素敵な方々と繋がりたい反面、十分な読書時間も確保したく悩ましいところ。年間書籍出版数は、国内だけでも8万点以上。限られた時間の中で読めるのは、残念ながらその内わずか。
頁を捲った本は、筆者に敬意を表して批判的に読み、個人的に感じる良い点だけでなく悪い点も感想文に含める。しかし、感想は、同分野を多く読む程目が肥えてくる等の読書遍歴と読書時の心情が大きく影響するのも確か。畢竟読解は、人それぞれ。同じ本をどう感じたのか他の方の感想文を読むのも楽しみの一つ。
ここを通して良書の情報交換及び知的交流ができ、自分に合った本に巡り合え、読書をより楽しめたら嬉しい。どうぞよろしくお願い致します。
「古今を通じて良書は最善の友である」タッパー
2020/12/20更新
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一点だけ。「入院中一度見舞いに行くと、初めての見舞い客がきたとやたらはしゃいで喜んで、売店で菓子だのエロ雑誌だの新しい歯ブラシまでたかられた(p.249)」の件、エロ雑誌が売っている病院なんてどこにあるんだよ。