ストーリーは面白いのだが甘すぎておじさんには口に合わない小説だった。三十代の人が読むには良いかも知れん。若い頃、振られっぱなしだったおじさんは櫂くんがそれでも羨ましい。

ストーリーは面白いのだが甘すぎておじさんには口に合わない小説だった。三十代の人が読むには良いかも知れん。若い頃、振られっぱなしだったおじさんは櫂くんがそれでも羨ましい。

最初は言語障害を持った小鳥と話せるという兄、そして内向的な弟が紡ぐ人情ものと勝手に受け取ってしまった。読み進めるにしたがって綺麗に生きることってこういうことなんだと思い知る。小鳥の小父さんと比べて僕らはいろんな欲求に翻弄され、それらを持て余しながら生きている。偉くならなくてもベンツに乗らなくてもモデル級の女性と付き合わなくても子供が居なくても、こんな素敵でシンプルな生き方ができる。いい小説。☆五つ。

超ハードSF「ディアスポラ」を読破できず、真逆の小説が読みたくなった。図書館本。主人公が誰なのか解らずに読み進めるが第１章で判明。この謎解きのプロセスも面白い。ほぼ一気読み。救いようのない小説という感想もあるけど、イノセントデイズよりはマシ。こんな同居は共倒れ確実。母であろうが父であろうがここは割り切るしかない。かって私も似たような判断をしたが、後悔は全くない。これからの悲劇はむしろ８０５０問題のようなケースだと思う。