ネタバレ★明治維新期を舞台に江藤新平と架空の元尾張藩士が解決する連作短編歴史ミステリ。短編だけに謎解きに唸るというより江藤新平を主役に戊辰戦争と佐賀の乱の間の混沌の時代を描こうという着想の勝利。「桜」は明治時代に起きた元新選組による殺人事件にインスパイアされたのかな。当時の蕎麦屋の屋号に「是空」は相当エッジが利いてる。

ネタバレ魔物退治をする教会組織でコンビを組むことになった吸血鬼ｘ神父のラブコメ。事件解決の自白を皮切りに、あれよあれよと丸く収まってしまう安心設計。

ネタバレ★前半は過去エピで文久3年、残留した浪士組に間者として佐伯又三郎と潜入したところで試衛館メンバーと再会。芹沢暗殺まで。後半は外務省主催の晩餐会に男装した明が料理人補佐として無事乗り切ったところで一部完。過去エピをスピンオフにしなかったことで結局土方に喰われてグダグダ。なぜ斎藤が旧倒幕側に与するのかも盛り上がりなく判明して惜しい。新選組に魅力を感じているのは伝わりました。

ネタバレ★剣の腕は沖田と拮抗するライバルで初戦は沖田の勝ち。流泉小史の吉原田圃の喧嘩と斎藤が旗本を斬った説を一緒にして沖田永倉まで登場。後半はクロワッサン100人前を受注するエピソード。

ネタバレ★やそさんとは斗南を脱出するときに偽装結婚した説。清水卯吉上州の豪農説。時代に翻弄される庶民目線が女性作家らしい。結局フェリパンに出戻る新選組ご一行。後半は過去エピで文久2年、山口一18歳。父が会津藩の元藩士で現御家人。

ネタバレ★居留地内の殺人事件と永倉の義弟失踪、フルーツ酵母起こしの巻。永倉新八、やそさん登場。斎藤には「一さん」なのに永倉は「新八」呼びの原田が不思議。ヒーローとその仲間なので新選組がすごい高身長設定。

ネタバレ★原田左之助が登場するやりたい放題。新選組が美形集団で笑ってしまう。回想で沖田まで登場するのでお好きなんだろうなというのが伝わります。背景は二卿事件とキナ臭いのにパン屋のシーンはラブコメ。新選組時代の長髪の斎藤一がキラキラすぎて読んでいるこちらが照れる。会津の件で大久保利通と取引している模様。「流山で斬首」は間違い。

ネタバレ★2015年刊。明治4年、築地のフランス人経営パン屋で働く上野戦争の罹災孤児の少女が主人公。ヒーローは藤田五郎。薩摩の密偵だったり、清水卯吉と行動を共にしていた説などファンタジー度が高い。15歳の主人公と少女漫画展開するんだろうか。篠田やそさんは？

ネタバレ★チャンバラ劇制作のため、脚本家の調査から監督が歴史の真相を推理する短編シリーズ。「慟哭新選組」目当て。池田屋事件での近藤勇の攘夷大望説。さらっと流されるけど試衛館メンバーに隠す理由が分からない。「亡霊忠臣蔵」の検証が面白かった。

ネタバレ★芹沢鴨暗殺の巻。新見脚本で自ら死に花を咲かせる説。睫毛パサパサのイケメン揃いな試衛館メンバーのうち冷酷な沖田が良い。近藤をけしかけてしまう熱血展開。突然お梅さんが登場して決着は次巻へ持ち越し。旧暦9月18日の蛍狩りと平山の攻撃の方向にあれっと思った次第。

ネタバレ天保11年(1840年)から翌年まで、全く落ち度のない三方領知替えに対して幕府に立ち向かった庄内藩とその領民の話。江戸城、庄内藩酒井家、本間家など商人や郷士、名主たちから百姓までの群像ドラマに一気読み。駕籠訴に殊更哀れな百姓を演出するプロデューサーがいたり、江戸及び周辺諸国へ直訴の波状攻撃を仕掛け、「雖為百姓不仕二君」の幟を掲げる朴訥な口調の領民のしたたかさよ。幕末を前にした草莽崛起の実践。

ネタバレ★戯曲。タイムスリップもの。兄妹がばらばらに新選組に辿り着く理由が不明だし、兄の改名が何より不明。ツッコミどころ満載で読んでいて疲れた。あとがきにチャンバラありきでの執筆とあって納得。舞台を想像したらコミカルで楽しそう。女性向け。1/28→2/16

ネタバレ★碧也ぴんくさんの美麗なフルカラーマンガ。函館戦争がメインだけど正直、伝記としてはターゲット層には難しいと思う。2/3→2/8

ネタバレ★「刀と傘」の前日譚。坂本龍馬が薩長同盟の周旋に奔走していたころの京都が舞台。ミステリなので薩摩も土佐も標準語なのは致し方なし。トリックというより、長編で読みごたえがあり引き込まれて一気読み。中村半次郎がかっこいい。前作同様通底するブロマンスの香り。歴史的評価の諸行無常よ。

ネタバレ★明治維新期を舞台に江藤新平と架空の元尾張藩士が解決する連作短編歴史ミステリ。短編だけに謎解きに唸るというより江藤新平を主役に戊辰戦争と佐賀の乱の間の混沌の時代を描こうという着想の勝利。「桜」は明治時代に起きた元新選組による殺人事件にインスパイアされたのかな。当時の蕎麦屋の屋号に「是空」は相当エッジが利いてる。

ネタバレ★短編3作を収録。「三条河原町の遭遇」目当て。赤根武人の名誉回復と贈位の是非をめぐる法廷劇の表題作が素晴らしい。冒頭、荒唐無稽な設定に若干鼻白んだけれど、一次史料を駆使した骨太さに引き込まれて一気読み。召喚する証人は近藤勇より伊東甲子太郎ではと思いつつ読み進め、デウスエクスマキナ的な高杉晋作の登場でエンタテインメントだったと気づいた次第。やっぱり山県有朋。タイトルが素敵。2/3→2/8

ネタバレ2005年刊。ミステリ風BL。レストランのオーナーｘ亡くなった弟に激似の美形。視点が変わりながらの進行にモヤモヤしながら読了。そうはならんやろ。前半が本橋磬子さんのおじ様シリーズのセレブ感で同世代なんだなと思った次第。

ネタバレ★失礼ながら参考文献からの切り貼り。なのに「土方歳三遺問」って何だ。執筆者が複数いた模様で同じ内容が重複したり、「歳三嘆きの松」が3回登場、2パターン。沖田総司の例の肖像画を使わなかった点は評価したいです。2/3→2/8

ネタバレ★幕末の江戸、剣術道場主の次男が主人公。安政の大獄辺り。親の代からの因縁と身分違いの恋、恋のライバル、尊攘派の兄と全方向に展開可能。幕末ティーンの恋が可愛らしい。道場が牛込箪笥町ということで坪内主馬道場より近いんじゃないか？と期待したら名前だけ登場。御前試合出場を決めたところまで。次巻以降が楽しみ。2/3→2/8

ネタバレ★結核治療の啓蒙本。2000年代に入っても国内で罹患者が2万～3万人で推移している事実に驚いた。空気感染し、現代医療でも治療に半年以上必要。結核で命を落としたあまたの著名人の中から我らが新選組の沖田総司をナビゲータ役に抜擢したコンセプトに敬意を表します。史実を変えないよう完治しないまま江戸へ帰還。森満喜子「百年の霧」を思い出す。2/3→2/8

ネタバレ★八月十八日の政変まで。フィクションの名のもとにやりたい放題で読んでいて疲れる。岡田以蔵、芹沢、斎藤の扱いがよく、近藤のディスりがひどい。山南がかわいそう。お梅に無視されて深まる芹沢への嫉妬心。女に百発百中の男も大変。未完。1/8→1/28

ネタバレ★上洛前後。サイコパスから若干軌道修正。定説派には顰蹙もののやりたい放題で、しかもやや間延び感はあるけれど「燃えよ剣」路線でない土方のかっこよさを描こうとした意欲作。斎藤上げ、近藤下げ。京の目明しが「あっし」とか「ござんす」とか言うのには苦笑。1/8→1/28

ネタバレ★17歳から27歳まで。流泉小史説の落とし込み方に無理がなく読みやすい。美男の土方を女が放っておくわけもなく乾く間もなし。上洛前に相当な人斬り。あとがきでは作者さんの構想と意欲を惜しげもなく披露。1/8→1/28

ネタバレ★駆け足で進む完結巻。本作の伊東は策士で既に西郷隆盛と昵懇。りつさんに触れられない沖田が哀れ。りつさんが沖田氏縁者なら墓標の記載と合わないけども。もう残っていない試衛館メンバーに呼びかけながら宇都宮城を攻撃するところにホロリ。会津での斎藤との別れのシーンも素敵。

ネタバレ★山南脱走。岩城升屋事件で土方を庇って再起不能の怪我をした説で好み。四条大橋の乱闘が慶応3年1月7日説は伊東甲子太郎との流連で謹慎中なんじゃないかな。御陵衛士分離まで。

ネタバレ★芹沢フィーチャー巻。水戸派が桜田門外の変に乗り遅れた男たちという説は好み。高杉晋作の功山寺挙兵は近藤の池田屋突入に比肩する大決断で好きなエピソード。伊東甲子太郎加入まで。

ネタバレ★1959年の過去エピから浪士組上洛まで。殿内義雄が清河派の懐刀説珍しい。斎藤一登場。史実を細かく追ってる割に別人のエピソードやフィクションを混ぜ込んであるのがもったいない。新見によって真剣にすり替えられた刀で上覧試合する沖田vs.山南は良かった。田中新兵衛22歳説に驚いた。

ネタバレ★岡田以蔵狐憑き説。岡田vs.土方。上手い具合に定説もカバーする決着でした。河上彦斎登場。こちらは沖田と懇意に。佐久間象山暗殺。過去エピで近藤と土方が黒船を見に行く辺りは大河っぽい。

ネタバレ★池田屋事件後の話。和泉守兼定入手経緯、岡田以蔵の話など楽しく読了。本作の斎藤一はクールな左利き。土方が不器用に優しく、沖田と仲良しなのがとても良い。

ネタバレ★定説ベースで進む模様。キャラクターは司馬版や1970年のドラマを踏襲した感じ。剣に生きる薄幸の好青年・沖田が良い。池田屋事件で沖田の喀血まで。絵は癖があるけど読みやすい。