久しぶりの「ビストロ・パ・マル」シリーズ。本作でも、シェフの三舟さん、スーシェフの志村さん、ソムリエールの金子さん、ギャルソンの高築くんらスタッフが醸し出す温かな店の雰囲気、美味しそうな料理と謎解きを楽しめました。【収録作】クスクスのきた道／未来のプラトー・ド・フロマージュ／知らないタジン／幻想のフリカッセ／間の悪いスフレ／モンドールの理由／ベラベッカという名前

「科学的根拠に基づく...」という文句に惹かれ、YouTubeの動画を見てから本書を手に取りました。とにかく詰め込む勉強法よりアウトプットを繰り返す勉強法が科学的には有用性が高いそう。もういい年ですが、少し実践してみたいと思います。読メの感想・レビューもアウトプットの一つなので継続したいと思います。

大筋は、国際謀略ものだと思います。陰謀が露呈する警察パートと陰謀を阻止するラストの配分のせいか展開のせいか、壮大な陰謀の割りにあっさりと終わった印象。エンタメとしては面白かったですが、重厚感は少なめでした。陰謀を阻止するのが所轄の刑事っていうのも原因かもしれません。

対談、インタビューや担当編集者座談会などを通じて、人気作家・凪良ゆうさんの人となりや作品に対する思いを垣間見ることができました。作家さんの人となりを知ることで、今後の作品に少しでも親近感が湧けばいいかなと思いました。【対談】橋本絵莉子（ミュージシャン）／芦沢央（作家）／ヤマシタトモコ（漫画家）／町田そのこ（作家）／榎田ユウリ（作家）／山本文緒（作家）

シアトルのマイクロソフト社Azure Functionsチームにシニアソフトウェアエンジニアとして勤務する著者が、世界最高峰のエンジニア達と共に働いて得た生産性を高めるための思考法(マインドセット)。腑に落ちる内容でした。若いエンジニアに進めたい良書。結局、自分が楽しく幸福でなければ、社会のためになるサービスやプロダクトを持続的に創り出すことは難しい。一流を目指すなら、継続的な学習と寛容が必要。「Be Lazy」(怠惰であれ)＝「より少ない時間で価値を最大化するという考え方」

関東・中部・東北・北海道の24人の武将のエピソードを描いた掌編小説集。今村さん流の歴史小説入門書。知名度の高い武将の話も、そうでない武将の話も、彼らが生きた時代を想像しながら楽しめるものでした。

久しぶりの天童荒太さん作品。ジェンダー、性犯罪を題材にした警察小説として読み応えがありました。一気読み。「ジェンダー・クライム」というタイトルから、もっと社会的な問題を深掘りした作品かと思いましたが、警察の犯罪捜査を軸にしているせいか、そこまでのテーマ性を感じ取ることができませんでした。

久しぶりの「ビストロ・パ・マル」シリーズ。本作でも、シェフの三舟さん、スーシェフの志村さん、ソムリエールの金子さん、ギャルソンの高築くんらスタッフが醸し出す温かな店の雰囲気、美味しそうな料理と謎解きを楽しめました。【収録作】クスクスのきた道／未来のプラトー・ド・フロマージュ／知らないタジン／幻想のフリカッセ／間の悪いスフレ／モンドールの理由／ベラベッカという名前

子供の頃、家にあった「窓ぎわのトットちゃん」(1981刊行)を読んだ記憶があります。さすがに内容は覚えていませんでしたが。42年ぶりの続編とは、それだけで奇跡のような気がします。トットちゃんの体験を通した、戦前、戦中、戦後のお話は、平和の大切さについて考えさせられる大変興味深いものでした。トットちゃん、いつまでもお元気で。

私自身も誤用している言葉がありました。言葉は生もの、ついつい雰囲気で使ってしまうことがあります。気をつけないと。誤用の背景に「活字離れ」があるという見解。本を読むことは大切ですね。

平凡な主婦・沙代子が巻き込まれた誘拐事件。彼女の意外な知識が事件を解決に導く。出だしからドタバタ、最後は胸のすくノンストップアクション。軽快なエンタメ、面白かったです。途中に挟まれた犯罪集団・鬼炎のリーダーの場面が、展開のメリハリになっていたように思います。

エッセイのようでもあり、現実と虚構を織り交ぜたような小説でもあり、不思議な読後感の連作短編集。「僕」という一人称と、人間（自己と他者）観察が哲学的で村上春樹っぽい。小難しいが興味をひかれる作品でした。【収録作】プロローグ／三月十日／小説家の鏡／君が手にするはずだった黄金について／偽物／受賞エッセイ

身延山久遠寺を訪れたことがある、というご縁で手に取った一冊。日蓮上人の生涯については、ある程度知ることができましたが、その思想や日蓮宗（法華宗）については、あまり理解できませんでした。思想の背景である「法華経が最勝の経典。それを否認する他宗は謗法（正法誹謗）を犯している」を理解するには、鎌倉新仏教について知る必要がありそうです。