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2023年9月の読書メーターまとめ

rinakko
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感想・レビュー
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151ナイス

2023年9月に読んだ本
15

2023年9月のお気に入られ登録
1

  • 沙羅双樹

2023年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

rinakko
タイトルが何とも気恥ずかしいけれど、正にこういう入門書を読んでみたかった。分かりやすく簡潔に纏められている印象で、建築学について殆ど知らないような私でも面白く読めてよかった。日本と西洋の建築史、哲学や心理学からの視点、建築家が理念を紡ぐこと、建築と世相や政治経済との結び付きについて、などなど
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2023年9月にナイスが最も多かったつぶやき

rinakko

2023年8月の読書メーター 読んだ本の数:17冊 読んだページ数:4724ページ ナイス数:100ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/4839/summary/monthly/2023/8

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2023年9月の感想・レビュー一覧
13

rinakko
1冊みーーーっちり土偶尽くしで、大変満足。こんなに種類があるのかとあらためて知り(当たり前だけど、遮光器土偶だけじゃない!)、様々な土偶がそれぞれの魅力とともに紹介されているのを堪能した。「縄文のビーナス」や「縄文の女神」のフォルムの美しさ、合掌土偶や蹲踞土偶のどこか愛おしい佇まい…などなど。文章から土偶愛が滲み出ているのもよかった。
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rinakko
再読。流石のレオ・ペルッツ、面白かった。ナポレオンのスペイン遠征、劣勢へ傾き始めたフランス軍の2つの連隊が壊滅するに至った経緯を、元ドイツ将校が綴った回想録。その内容は、後世の人々には信じがたいものだった。何となればそこには、ある言葉の呪縛に囚われた数人の将校たちが、避けるべきことにむしろ引き寄せられ、その為に彼らの軍を自滅へと突き進ませることになった顛末が描かれており…。情報の優位を全く活かせない将校たちのぐだぐだな迷妄っぷり(そこが読ませるんだけど)と、さまよえるユダヤ人の存在が落とす昏い影の比よ。
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rinakko
12世紀以降の中世ヨーロッパにおいて、人々は独特な色彩観念を持つようになり、やがてそれは執拗なまでに色に意味づけをする中世末期の色彩文化へと繋がる。水は「白い」という感覚。色に与えられた両義的な意味(緑は青春、歓喜、破壊、異教…)。子どもと道化と奉公人の服が、同じデザインになったのは何故か。悲しみが悪徳とされた時代には忌み嫌われた黒が、14世紀末頃からメランコリックな感情の価値が変化するのに伴って流行色になったこと、などなど。中世人の心性が、こんなにも硬く色と結び付いたものだったとは…と、とても面白かった
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rinakko
再読。流石のレオ・ペルッツ、面白かった! アステカ王国を征服しようとするスペイン軍に立ち向かったドイツ人、グルムバッハの数奇な悲運の物語。これが第一作ということでやや粗いかな…という印象はあるものの、物語を牽引するのが何しろ暴れ伯爵(猪突猛進タイプ)なので、ぐいぐい引き込まれてしまう。史実との絡ませ具合や皮肉な展開も堪らない。あと、今回はあらためてメンドーサ公のグロテスクな造形(美形で残忍)が、際立っているのに感心した。そして終曲にたどり着き、第三の魔弾に斃れたものについて思うと、嗚呼…(呪い怖すぎっ)
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rinakko
再読。「架空の港町」という呼び方が地名になった町で、観光の呼び物である希少種の蝶アレパティロオオアゲハを保護するため、海鳥を駆除する仕事が必要になった。それが鳥打ちである。採用された3人はそのまま鳥打ちと呼ばれ、10年間ただ鳥たちを殺し続けてきた…。不条理は個人をどこまでも蝕み得るし、逃走することでしか己を救えない人がいる。私には、慰撫のある物語だった。(そして、いぐあな老師のレシピが美味しそうです) “彼は木箱のなかを見つめる。自分のなすべきことが、生涯で初めて心の奥底から浮かび上がってきた。”
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rinakko
再読。大変好みな作品。『オデュッセイア』に基づく44通りの変奏で、叙事詩の世界に封じられたオデュッセウスやアキレウスたちが、幾つものバリエーションの中で思いもよらぬ姿を見せる。口承され、流動していく物語さながらだ。あきらめて再婚したペネロペイア、アキレウスのゴーレムを作った魔術師オデュッセウス、出奔するヘレネ、好敵手を求めて天国へ行くアキレウス。などなど。「サナトリウム」や「あるゲームの記録」には、こんな変奏もありなのかと吃驚した。そして死の影が濃くなり、オデュッセウスが衰えていく終盤の展開に感嘆した。
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rinakko
久しぶしのアントニイ・バークリー。ちょっと期待値を上げすぎてた感はあるけれど、面白かった。第一作を読めて満足だ。
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rinakko
記憶を手繰りよせ思い出を綴りつつ、祖母と祖母にまつわる事柄を、今いる場所から振り返り、あらためて眼差そうとしているのがよかった。「おばあちゃん」らしさのない祖母の、稀有な才能と強烈な個性。美しい歌を生み出すことと引き換えに、何かをあえて切り捨てていたような人柄のこと。追慕の情とともにある、ひやりとした感覚。祖母に名付けられたというエピソードと、その由来探しの章が好きだった(有名なレモンの歌の章も、室生犀星との交流の章も好き)。そして、あとがきにある「和解」という言葉が沁みる。
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rinakko
〈わたくしが復讐と呼ぶきらめきが通り雨くぐり抜けて翡翠(かわせみ)〉〈今宵あなたの夢を抜けだす羚羊(れいよう)の群れ その脚の美(は)しき偶数〉〈夜の雨 人の心を折るときは百合の花首ほど深く折る〉〈鳥葬を見るように見るあなたから声があふれて意味になるまで〉〈金雀枝のための鋏を待っている千年、それからのちの千年〉〈砂糖湿らせるのも雨の愛ゆうべの雨を聴きつつ眠る〉〈日ざかりを喝采のごと寄せてくるものを拒めり白百合抱いて〉〈神を信じずましてあなたを信じずにいくらでも雪を殺せる右手〉
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rinakko
タイトルが何とも気恥ずかしいけれど、正にこういう入門書を読んでみたかった。分かりやすく簡潔に纏められている印象で、建築学について殆ど知らないような私でも面白く読めてよかった。日本と西洋の建築史、哲学や心理学からの視点、建築家が理念を紡ぐこと、建築と世相や政治経済との結び付きについて、などなど
が「ナイス!」と言っています。
rinakko
再読。ローマ帝国終焉を前にした貴族たちの頽廃、処刑や略奪に絶えないその時流に対するアプロネニアの優雅な無関心に、なぜか惹かれてしまう。貴婦人の矜恃なのか、ただ疎ましさから目を背けていただけなのか。忍びよる死への不安を少しでも忘れている為に、日々の記録を事細かく残すことで防波堤のようにしていた…というキニャールの視点に、どきっとした。虚無に向かって踏みとどまろうとする、足場としての日記。“とても長いもののうちに幼年期を入れよう。/柘植の木立。/(略)/老い。/海亀。/死んだ人の死。/不眠。/烏。/
rinakko
2023/09/11 12:11

/長続きしないもののうちに、不死の神々と非の打ちどころのない作品を入れてもよかったのでは。/長続きしないものから、愛は外すべきだ。”

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rinakko
なんて濃ゆい短篇集。やはりジェフリー・フォードよい…としみじみ、心ゆくまで堪能した。とりわけ好きな作品は、ラストに驚嘆した「アイスクリーム帝国」や「恐怖譚」(エミリー・ディキンスン!)、語り口が少し恍けた本棚をめぐる命がけの冒険「本棚遠征隊」、私の大好きなクレバーな老女もの(としても読める)の表題作。あと「ナイト・ウィスキー」「星椋鳥の群翔」と「イーリン=オク年代記」もよかった。“「私は誰でもない。あなたは?」彼はそう言うと、笑い出した。そして「私ですよ、ご存じでしょう?」とつけ加えた。”
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rinakko
再読。タイトルには“図書館”とあるが、書庫や書斎をも含む本のための空間と書物をめぐる思惟が、有名無名な図書館の歴史も辿りながら自在に広がっていくのが楽しい。私がとりわけ驚いたのは、「心のあり方としての図書館」の章で触れられるヴァールブルクの図書館。分類のシステムを一切使わず、ただひとりヴァールブルクその人の着想のみで関連付けながら延々並べられていく膨大なコレクション(他人には意味がわからない)、そしてそれは常に流動性を保たなければならない…
rinakko
2023/09/05 13:48

“空間におけるバベルの塔と時間におけるアレクサンドリア図書館は、人類の野望から生まれた二つの突出したシンボルである。” “図書館が宇宙を映す鏡だとすれば、目録はその鏡を映す鏡といえるだろう。”

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/07/22(5811日経過)
記録初日
2008/02/17(5967日経過)
読んだ本
3398冊(1日平均0.57冊)
読んだページ
1021982ページ(1日平均171ページ)
感想・レビュー
1708件(投稿率50.3%)
本棚
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性別
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.goo.ne.jp/rinakko_may
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