ネタバレシリーズ3作目にして倉島が中心の話、残念だがヴィクトルは登場無し。太平洋戦争終結時のスターリンとトルーマンの密約の「釧路・留萌ライン」の機密文書を狙い、旧ロシア極東軍の元軍人が暗躍する。文中の「ロシアを侮るな、国際世論などに屈しない国」の言葉が、現在のウクライナ戦争に通じているようでドキリとする。 さぁ倉島、次はゼロの研修だ。公安のエースとなって帰って来い。

ネタバレ元不良の翔太と有名大学に通う海斗、半グレ社会でバディとしてのし上がる。が、摘発され翔太は実刑で懲役、海斗はお咎め無し。その後の二人の境遇も同様で底辺と上級国民。過去の贖罪に目覚める翔太、上級国民としてクズに落ちた事を自覚出来ない海斗。黒ではないグレーの半グレ、絶対に白へは戻れない。

ネタバレ巣鴨の糸問屋「嶋屋」の主人が還暦を迎え隠居する。隠居家へ顔を出した孫の千代太が友達になった兄妹を隠居家へ連れてきてから仲間が仲間を呼ぶ。落ちついた隠居生活もままならず子供たちに振り回されるが、逆に教えられることも。しかし隠居とはいえ元商家の主人、子ども達のみならず親にも仕事の道を授け生活の基盤を作らせる。１枚目の双六が隠居の右往左往、そして２枚目の双六が仕事の成功譚か。最終章最後の千代太が言った言葉にグッと来る、そして目次の賽子の目の意味が。