悪い夢を見ているような感覚にさせられる小説。微妙に歪んだ時空のなか、物語は脈絡もなく進んでいく。ハードスケジュールで時間が無いはずなのに、町のひとたちから次々と相談を持ち掛けられ、パニックになる主人公。 焦燥感と疲労感にさいなまれ、あたふたする様子が可哀そうで、可笑しくて、少し笑ってしまう。

2016年～2020年まで雑誌に連載された文章をまとめたもの。なので、取り上げられたトピックには、コロナ過、東京オリンピック、安倍晋三の長期政権など、2024年の今読むと、遠い昔のことのように感じる話題が多い（実際にはそんな昔ではないのだが）。けれども、著者の世相に対する分析は今でも通用すると思うし、コモンを再生すべしという話も分かりやすく、腑に落ちる内容でした。

悪い夢を見ているような感覚にさせられる小説。微妙に歪んだ時空のなか、物語は脈絡もなく進んでいく。ハードスケジュールで時間が無いはずなのに、町のひとたちから次々と相談を持ち掛けられ、パニックになる主人公。 焦燥感と疲労感にさいなまれ、あたふたする様子が可哀そうで、可笑しくて、少し笑ってしまう。