10年前にお宮入りした連続殺人事件が、時を経て再び動き出す。現在の捜査官、当時の捜査官、10年前の被害者遺族、当時犯人と疑われた人物、現在犯人と疑われている人物、更に新聞記者や心理学者まで相まって、物語は進行していく。面白かった。それにしても、被害者の父の執念たるや。

10年前にお宮入りした連続殺人事件が、時を経て再び動き出す。現在の捜査官、当時の捜査官、10年前の被害者遺族、当時犯人と疑われた人物、現在犯人と疑われている人物、更に新聞記者や心理学者まで相まって、物語は進行していく。面白かった。それにしても、被害者の父の執念たるや。

ソ連時代のバルト三国・エストニアに生まれたコンピュータ・プログラミングの天才ラウリ・クースク。彼の足跡をジャーナリストである｢わたし｣が辿る物語。当時の緊張感漂う歴史的背景に、ラウリやイヴァン、カーテャが翻弄されていくのが辛かった。｢きみとだったら、きっとこの灰色の世界も色づくだろう｣イヴァンがラウリに言った言葉が胸に残った。