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2024年11月の読書メーターまとめ

もりくに
読んだ本
4
読んだページ
716ページ
感想・レビュー
4
ナイス
353ナイス

2024年11月に読んだ本
4

2024年11月のお気に入り登録
4

  • かごむし
  • 夜間飛行
  • フランソワーズ
  • あしぶえ

2024年11月のお気に入られ登録
3

  • フランソワーズ
  • 夜間飛行
  • あしぶえ

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

もりくに
「とめてくれるな おっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへいく」で鮮烈にデビューした橋本治さんは 、「桃尻語」で小説にもデビューし、深い識見を駆使した批評も書き、編み物作家でもあり、正に「知の巨人」と呼ぶに相応しい。しかし、彼の「知」が広範に渡り深いため、十分な評価を得ていないのは、とても残念。彼の小説は、戦後三部作(巡礼、橋、リア家の人々)でも本作でも、常に普通に暮らしている人々を、丹念に描いていて好ましい。決して、英雄などは描かれない。普通の人々が、普通に暮らす世界が、大事だという世界観。
もりくに
2024/12/07 17:23

この短編集は、全て「ひらがな」のタイトル。ほとんど3文字、一部が4文字。年齢、性別いろいろな人々の普通の生活を描いて、「生きる歓び」。「ニシン」という作品は、地方在住で東京の入試に失敗して、浪人せず「なりゆきで」東京の親戚のソバ屋の出前持ちになった青年。東京=出世という考えは、まだ田舎では名残があった。大学に入った友達とは交流していたが、一年経って「去年まではみんな、別に女の話とかしなかったな」と、ズレが。普通のソバ屋だが、「すごい時間の積み重ねがあって、その間にこの町だって東京だって出来ていると知る。

もりくに
2024/12/07 18:00

「きりん」は、デパートの婦人服売り場に一人配属され、女達に仲間外れにされている男。同じフロアにいるガールフレンドから、「温泉に行きましょうよ」と誘われる。ただ彼は、「女というものは、一般的な存在で、自分のためにあるものだとは思えなかった。」同期の男と頻繁に会ってある日、「もう、会えないよ。お前を好きになっちゃたから」と。彼が不器用だったのは、「女に対する関心の持ち方でもなく、求め方でも付き合い方でもなく、ただ、<他人を求める>というそのことだけであった。」サファリパークで、二人で「きりん」見て、きれい。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
4

もりくに
「とめてくれるな おっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへいく」で鮮烈にデビューした橋本治さんは 、「桃尻語」で小説にもデビューし、深い識見を駆使した批評も書き、編み物作家でもあり、正に「知の巨人」と呼ぶに相応しい。しかし、彼の「知」が広範に渡り深いため、十分な評価を得ていないのは、とても残念。彼の小説は、戦後三部作(巡礼、橋、リア家の人々)でも本作でも、常に普通に暮らしている人々を、丹念に描いていて好ましい。決して、英雄などは描かれない。普通の人々が、普通に暮らす世界が、大事だという世界観。
もりくに
2024/12/07 17:23

この短編集は、全て「ひらがな」のタイトル。ほとんど3文字、一部が4文字。年齢、性別いろいろな人々の普通の生活を描いて、「生きる歓び」。「ニシン」という作品は、地方在住で東京の入試に失敗して、浪人せず「なりゆきで」東京の親戚のソバ屋の出前持ちになった青年。東京=出世という考えは、まだ田舎では名残があった。大学に入った友達とは交流していたが、一年経って「去年まではみんな、別に女の話とかしなかったな」と、ズレが。普通のソバ屋だが、「すごい時間の積み重ねがあって、その間にこの町だって東京だって出来ていると知る。

もりくに
2024/12/07 18:00

「きりん」は、デパートの婦人服売り場に一人配属され、女達に仲間外れにされている男。同じフロアにいるガールフレンドから、「温泉に行きましょうよ」と誘われる。ただ彼は、「女というものは、一般的な存在で、自分のためにあるものだとは思えなかった。」同期の男と頻繁に会ってある日、「もう、会えないよ。お前を好きになっちゃたから」と。彼が不器用だったのは、「女に対する関心の持ち方でもなく、求め方でも付き合い方でもなく、ただ、<他人を求める>というそのことだけであった。」サファリパークで、二人で「きりん」見て、きれい。

が「ナイス!」と言っています。
もりくに
久しぶりの盛岡。いくつかの落ち着いた建物を見て歩き、「もりおか啄木・賢治館」で、この本を購入。ケースに入り、手に納まる変形サイズ(?)。解説によれば、ゲーテの「イタリア紀行」に倣ったもの、と。盛岡滞在の一か月が、詩人で建築家の眼で見て、詩人の筆で描かれる。青春の煩悶であり、「おまえ」への恋文だ。お気に入りの「叢」を見つけ、じっと四方の山の変化を精密に描写する。でも、「僕の言葉の無力さ!どうしたら おまえに この風景をつたえることが できるだろうか この風景のよろこびを」。地元の発行、出版、印刷所の作品。
宵待草
2024/11/15 20:41

もりくにさん こんばんは!🌃 盛岡、、、良いですね!✨ 立原道造の詩が好きです!💗 詩人としても、建築家としても、夭逝が惜しまれますね!🥺 盛岡での素敵な、週末で在ります様に!🍀 何時も、有り難うございます!🙋 宵待草

もりくに
2024/11/16 20:39

宵待草さん、こんばんは。ほんとうに、夭折が惜しまれます。学生時代に読んだ詩集、また読んでみます。

が「ナイス!」と言っています。
もりくに
久しぶりの倉橋由美子。「夢の浮橋」は、源氏物語の最終帖 だそうであり、また「旧仮名」で書かれているが、どちらにも造詣がないので、この本の神髄には迫れないだろう、官能小説(?)などと思ってしまうが、拙い感想を。70年前後の全共闘運動の時代の話。「パルタイ」でデビューした著者らしく、その動きには冷たい。彼女は右左関係なく、「政治的な」動きには懐疑的で、「美」の世界を追求したということか?。あの時代に、「‥ですわ」と話す女性は周囲にいなかったので驚いたが、そのような話し方をする回想が存在したというなのだろう。
もりくに
2024/11/21 17:20

大学4年生の牧田桂子は、恋人の1年先輩の宮澤耕一と京都旅行中、別々の場所で彼らの母親を見かける。二人とも父親ではない男性と一緒だったのが、発端。不審に思っている時に、「もしもし、ぼくだ」と知らない男からの電話。話は桂子たちと、両親たちの話が交互に進む。耕一の結婚承諾願いの手紙に、承諾しかねるという返事。耕一の母、三津子に桂子は、「あなたと耕一の結婚困るのよ。‥理由は聞かないでちょうだい。聞かれてもいへないの。」隠し通していた両親たちのSwapping。そして、別の人と結婚した桂子たちも、「夢の橋」を渡る。

もりくに
2024/11/21 17:23

すみません、誤字です。「回想」→「階層」。

が「ナイス!」と言っています。
もりくに
私は「詩」が苦手だ。言葉のふくらみや重層性に、ついていけない。だが、同じ理由で詩人が書く小説やエッセイは、大好きだ。本書は小池さんの最初のエッセイ集」。タイトルからして、詩的だ。「屋上への誘惑」の屋上は、地上へ吸い込まれるように落ちていくボールをじっと見ている子供の頃。それに、「入滅って、あんな感じではないかしら」という不穏な言葉。「カミサマの居る場所」は、入居したマンションの話。漠然とした不安に相応して、奇怪な事件。掲示板に「エレベーターの中で、首を絞められる女性が続出してます。」短編小説のよう。→
もりくに
2024/11/07 21:24

日常の平凡なことも彼女の目を通すと、思いもかけない所に連れていかれる。「靴を脱ぐとき、(略)普段は脱がない余計なものまで脱いでしまうのではないかと、恐怖に似た微かな違和感が走るのだ」言葉についてのあれこれ。「慣用句に(略)本来の意味が戻ってくるのは、恐ろしいことだ」「どんな上品な言葉であっても、借り物の言葉は、下品。誰がどう使うかで、照り方が全てちがってくる。」詩の批評も。「孤独な泳ぎて」という1920年生まれの衣更着信。唯一使われている「life」を評して、「木材に埋め込まれたダイアモンドのようだ、と。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/09/09(3754日経過)
記録初日
2016/01/21(3255日経過)
読んだ本
326冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
95876ページ(1日平均29ページ)
感想・レビュー
298件(投稿率91.4%)
本棚
0棚
性別
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