死刑と終身刑について考えさせる一冊。残虐な殺人を犯しながら死刑を免れた犯人の家族が殺害される。被害者家族に代わって恨みを晴らすように犯人の家族を殺害するネメシスの使者を名乗る人物。それは犯人が目的を果たすために計画された長期的な計画の一部だった。つかまり方があっけなさすぎ、と思ったけれど、そういうことだったのかと納得。メネシスを負うものと、テミスを負うもの。「人が人を裁くのではなく、人が神の権威を借りて罪を裁く」。刑事ものは、あまり好きではないのだけれど、とても面白く読めた。

死刑と終身刑について考えさせる一冊。残虐な殺人を犯しながら死刑を免れた犯人の家族が殺害される。被害者家族に代わって恨みを晴らすように犯人の家族を殺害するネメシスの使者を名乗る人物。それは犯人が目的を果たすために計画された長期的な計画の一部だった。つかまり方があっけなさすぎ、と思ったけれど、そういうことだったのかと納得。メネシスを負うものと、テミスを負うもの。「人が人を裁くのではなく、人が神の権威を借りて罪を裁く」。刑事ものは、あまり好きではないのだけれど、とても面白く読めた。

ぼんやりとした怖さを伴う読後感。刺さる人には刺さるのだろうと思う短編集だった。似ていると言うわけでもないけれど、なぜか安部公房を思い出した。