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2023年11月の読書メーターまとめ

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読んだ本
13
読んだページ
4543ページ
感想・レビュー
13
ナイス
163ナイス

2023年11月に読んだ本
13

2023年11月のお気に入り登録
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2023年11月のお気に入られ登録
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2023年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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ネタバレ前半は少女小説の軽さがあると思いながら読んだ。健気な少女がわけのわからないまま後宮に入り、姫同士火花散らす中、互いの間でシスターフッドの雰囲気が生まれる。悪くはないけどこれで松本清張賞?と期待半分不安半分で読み進めたが、若宮が出てくるあたりから物語に緊迫感が出てくる。これはあせびを冒頭に登場させたからこそ活きてくる設定で、その構成に感心する。政治的思惑と個人的感情がぶつかり合う中、事の真相が明かされる展開は終始ハラハラした。ごちゃついてる部分もあるけど、キャラ、設定、ストーリーと申し分ない作品だった
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2023年11月にナイスが最も多かったつぶやき

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今月は『少年と犬』『ナイルパーチの女子会』が印象的。前者は犬を巡る生と死の物語が、後者は読み手の感情を揺さぶる物語の力強さが忘れがたい。他『ストリート・キッズ』『足利将軍たちの戦国乱世』『ざんねんなスパイ』の順で心に残った。2023年10月の読書メーター 読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4219ページ ナイス数:215ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/51204/summary/monthly/2023/10

が「ナイス!」と言っています。

2023年11月の感想・レビュー一覧
13

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ネタバレ前半は少女小説の軽さがあると思いながら読んだ。健気な少女がわけのわからないまま後宮に入り、姫同士火花散らす中、互いの間でシスターフッドの雰囲気が生まれる。悪くはないけどこれで松本清張賞?と期待半分不安半分で読み進めたが、若宮が出てくるあたりから物語に緊迫感が出てくる。これはあせびを冒頭に登場させたからこそ活きてくる設定で、その構成に感心する。政治的思惑と個人的感情がぶつかり合う中、事の真相が明かされる展開は終始ハラハラした。ごちゃついてる部分もあるけど、キャラ、設定、ストーリーと申し分ない作品だった
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本格推理だけあって、パズル的要素を綿密にちりばめて構成されており、非常に読みごたえがあった。次々に起こる連続殺人事件の不穏さは良く、この思わせぶりの伏線はどういうことなのだろうか、と考えながら読み進めていける。合っている部分合っていない部分、それぞれあるが、自分の想像を超えていた面も見られ、読後は素直に感心した。現実に考えたらいろいろ問題もあるけれど、パズル的なおもしろさと読みごたえは文句なしの作品であった
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男を待ち幸福を願うのが女性の基本だったシンデレラ・コンプレックスの時代にあって、『ジェイン・エア』は自分で決断し経済的に自立した女性が描かれている。そんな女性像を出発点とするジェイン・エアのフォロワーを著者はジェイン・エア・シンドロームと名づけ考察している。本国のイギリスではなくアメリカに現れているのが興味深く、『若草物語』『リンバトロスの乙女』『あしながおじさん』『赤毛のアン』『木曜日の子どもたち』をそういう視点で読み解く様は目を引いた。軽く扱われがちな児童小説の再評価の面もあり文学の幅広さを再確認した
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江戸百夢というタイトルだが、江戸とのつながりが感じられないものもあり、取っ散らかった印象を受けた。しかし紹介される芸術作品はどれも目を引く。個人的に興味深かったのは鈴木其一などの琳派をコンテンポラリーアートと紹介している点。鈴木其一は元々印象的な画家の一人だが、そういう視点で見ると違う面白みが見えてくる。その他、枕絵は笑い絵という話や、誰もいないが人の存在を感じさせる広重の絵の話、江戸のデザインなどが心に残る。絵としては丸山応挙『百蝶図』、曽我蕭白『石橋図』、伊藤若冲『雪中錦鶏図』がすばらしかった
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ネタバレジェインの自立の精神はどんなことがあっても揺るがない。ロチェスターとの結婚が決まっても、自分を保ち、彼の着せ替え人形にならないように心がけている。芯の通った強い女性だ。そして重婚のように自分の考えと異なることが強行されれば、それを徹底的にはねつけようとする。しかし自立が保たれていればそれでいいというわけではない。セント・ジョンではなくロチェスターを最終的に選んだのは、彼女が自立を求めながらも、愛を求める情熱の人だからでもあるのだろう。ともあれ19世紀にこのような人物を書かれたという事実にただただ驚嘆した
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ジェインは愛すべき女性だ。孤児ながら卑屈にふるまうこともなく、不公正な扱いを受ければ明確に反抗する。それは性格のきつさと見ることもできるけど、芯が通っているとも言える。だから他人に対し率直にふるまうこともあり、嫌われもするが、認めてくれる人はちゃんと認めてくれる。たとえばロチェスターのように。また彼女は行動の人でもあり新しい職を得るため、自分で行動するし、困っている友人に対してはその人のために動こうとする。その姿が好ましい。物語はおそらくベタな大団円を迎えそうな予感はするが、下巻を楽しみにしたい
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私には難しかった。『闇の奥』を思わせるストーリー展開だが、観念的な感じで物語が進むため、うまく受け止められない。主人公たちはインドシナの奥地に入り探検を続けていく中、寺院彫刻を接収し、在地民族と結果的に衝突する。そういった旅路の中には死の雰囲気が感じられる。だがそれらがどう意味するかを、うまく掬い取れなかった。機会があれば再読したい
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パズル要素が感じられる推理小説。そのため人物の心理に無理があったり、事件の目くらましに使われる事象がとってつけたような感じは受けるものの、読みやすくちょっとしたユーモアのある雰囲気はなかなかの美点だ。謎解きの展開も含めそれなりに楽しめる作品であった。
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明治政府の人物模様とその概要について述べられており、読みごたえがあった。明治政府が逆賊に寛容だったという視点は思いも及ばなかった分、新鮮な印象を受けた。日本の集団主義傾向の表れとも言え、バランスを取りながら政治を進めるタイプの政治家が多いことともつながるのだろう。他の章も面白い。大久保利通の能力の高さと後進を育てた器量に感心し、伊藤博文の憲法の精神を理解した政治姿勢と陽気な性格を好ましく感じ、明治天皇の自身の憲法内の立ち位置をよく理解しそれでも自分なりの考えで行動していた点は目を引いた。
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ネタバレ天才棋士として注目を浴びている桂介だが、その人生は悲惨だ。育った環境は過酷で、生まれた経緯にも因縁がある。東明との関係は腹立たしいものだろうけど、将棋への感情を呼び起こすという関係はどこか皮肉めいて見える。結果的に彼が犯した罪はそこまで重いものではないと思うけど、自身の呪われた血に対する苦しみを深めるものにはなったのだろう。そういう点、ラストの展開は必然とも言えるのかもしれない。だがやはりその結末と桂介の選択には一抹の寂しさを覚えるのである。
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ネタバレ殺人の疑いのある死体と共に見つかった将棋の駒。その駒の来歴を追うことで事件の解明を目指すという設定がおもしろい。天才将棋棋士の過去と事件とがどう結びつくのだろうと期待しながら読める。特に将棋好きの少年桂介と唐沢の話は、少年の境遇が悲惨なだけに共感を持ちながら読んだ。上巻は将棋の駒と桂介との関係がおぼろげながら見えてきたところ。今のところの印象は『砂の器』なのだが、どう展開する楽しみにしたい
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この本で紹介される若年層は社会民主主義的なリベラルな層として描かれている。弱いアメリカを直視して世界の警察としての行動に疑問を持ち、国民皆保険に肯定的で、行き過ぎた資本主義と経済格差に反発し、中絶の権利を認めている。外野の目から見ると、アメリカを過大視しない客観的な見方をしており好ましい。もちろん先々彼らの思想がどう変化するかわからないし、その世代の中にも物言わぬ層や意見が異なる人たちもいると思うが、トランプ的な価値観がはびこるアメリカで、このような若者が育っている事実も記憶にとどめたいところだ。
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ネタバレ心理をゆったりと精緻に描くような文体で、もったりとした空気感だなと思いながら読んだのだが、それが閉鎖的な社交界の雰囲気とよくマッチしている。そんな社交界の価値観とは合わない行動をしがちなエレンにニューランドは惹かれていく。例えばレジーナに会いに行くところなどはエレンの意志と社交界への反抗を見るようで清々しい。しかし社交界の監視するような空気の中、二人の恋は破綻する。その必然的な流れが忘れがたい。ラストのニューランドの行動は、自分の生きた時代の中に自分の記憶を封じ込めようとしているようでそれも心に残った
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/02/06(5255日経過)
記録初日
2010/11/11(4977日経過)
読んだ本
1880冊(1日平均0.38冊)
読んだページ
563847ページ(1日平均113ページ)
感想・レビュー
1537件(投稿率81.8%)
本棚
32棚
性別
職業
技術系
現住所
宮城県
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.goo.ne.jp/qwer0987
自己紹介

本が好きな中年化学系エンジニア。
読む本は小説が中心。ほか歴史関係のものを読むことが多い。
好きな作家は、村上春樹、芥川龍之介、川上未映子、アゴタ・クリストフなどなど。

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