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2024年10月の読書メーターまとめ

jabrafcu
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感想・レビュー
7
ナイス
75ナイス

2024年10月に読んだ本
12

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

jabrafcu
あまりに陰惨な暴力が,不義であることが明白なのにもかかわらず止められないのを前にして,せめてこれについて識者が書いたものを買い支え,読んだことを表明したいと思い購入した。しかし問題の大きさ・重さに負けて積読したまま一年が経ってしまったが,状況はまったく解決に向かわず,結果,本書がアクチュアリティを失わなかったのはむしろ残念なことだ。
jabrafcu
2024/11/26 18:00

高校の世界史などで中東の歴史やパレスチナ問題について一応かじってはいるのだが,なにがどう問題なのかは正直ピンときていなかった。ところが,ここ一年イスラエルの人々・政治家の発言や行動を見聞きしたおかげで「ああ,あれはそういうことだったんだ」と実感を持ってわかるようになってしまった――植民地主義と人種主義に基づく政治問題が根源であるのは本邦と同じなのだ――のも,皮肉というか悲しいというか。▽そんな中、逆にこちらをエンカレッジしてくださる言葉を聞くことができたので次のコメントに引用して紹介したい。

jabrafcu
2024/11/26 18:00

京都ウトロ地区での在日コリアンの抵抗についてガザの方いわく「私たちと同じ闘いを闘っている者たちがいるということは,私たちを勇気づけ,励ましてくれます」(p. 188)。▽「私たちができること。そのもう一つは、私たちは私たちで、この日本の、今に続く植民地主義と闘うということです。 /日本にもレイシズム、ヘイトがあります。ハマース=テロリストであると見なすことと、朝鮮学校を敵視するというのはまさに同じ構造です。私たちが私たちの闘いをしっかりと闘うことも、パレスチナと連帯することにつながります」(ibid.)

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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

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本を読む習慣のない人が「人とつながってこそですよ」と言っても響かないんだよなー,読書だって他者とつながる行為なんだから,とたまたま散歩しながら考えついていたところだったのでタイムリーだった。  >依存症と回復、そして資本主義 暴走する社会で〈希望のステップ〉を踏み続ける ネギっ子genさんの感想 - https://bookmeter.com/reviews/123857166

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2024年10月の感想・レビュー一覧
7

jabrafcu
第2巻は(ゲーム世界の,そして本編の?)メインヒロイン登場回。お菓子で餌付けされたからというだけの理由ではあるまいが,カタリナはマリアのことがずいぶんお気に入りな様子である。なのに「お慕いしています」と言われても恋心とは気づかないあたり,鈍感ラノベ主人公している。ゲーム本来のイベントに干渉してしまっているのに,なぜかゲーム通りの展開(マリアと攻略対象の進展,破滅フラグ実現)になると思い込んでいるのは,もともとの性格なのか,それともなにか別な理由があるのだろうか。
jabrafcu
2024/11/29 22:57

▽夢枕に立って攻略情報を教えてくれた前世の親友あっちゃん。「今度は、ソフィアとしてずっと傍にいるから」(p. 218)と言うからには,カタリナが記憶から再現したのではなく,かの世界になんらかの形で存在するってことよね。▽シリウス・ディーク……すまぬ仮面なのか 元剣闘士の傭兵隊長なのか。

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jabrafcu
個人的に何回目かのアニメ原作へ遡上してみる試み。第1巻はカタリナと攻略対象キャラたちの顔見せ回といったところか。内容は概ねアニメでも変わっていなかったようだが,全く同じエピソードをカタリナから相手キャラに視点変更して繰り返す手法が,キャラ全員にそれぞれ取られているのが印象的だった。率直にいえば少し冗長に感じられもするが,個々のキャラが抱くカタリナへの暖かい想いがよくわかるようにもなっていて,作品の狙いに対して適した方法の選択であるといえそう(なお続刊でも同様の手法が維持されている)
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あまりに陰惨な暴力が,不義であることが明白なのにもかかわらず止められないのを前にして,せめてこれについて識者が書いたものを買い支え,読んだことを表明したいと思い購入した。しかし問題の大きさ・重さに負けて積読したまま一年が経ってしまったが,状況はまったく解決に向かわず,結果,本書がアクチュアリティを失わなかったのはむしろ残念なことだ。
jabrafcu
2024/11/26 18:00

高校の世界史などで中東の歴史やパレスチナ問題について一応かじってはいるのだが,なにがどう問題なのかは正直ピンときていなかった。ところが,ここ一年イスラエルの人々・政治家の発言や行動を見聞きしたおかげで「ああ,あれはそういうことだったんだ」と実感を持ってわかるようになってしまった――植民地主義と人種主義に基づく政治問題が根源であるのは本邦と同じなのだ――のも,皮肉というか悲しいというか。▽そんな中、逆にこちらをエンカレッジしてくださる言葉を聞くことができたので次のコメントに引用して紹介したい。

jabrafcu
2024/11/26 18:00

京都ウトロ地区での在日コリアンの抵抗についてガザの方いわく「私たちと同じ闘いを闘っている者たちがいるということは,私たちを勇気づけ,励ましてくれます」(p. 188)。▽「私たちができること。そのもう一つは、私たちは私たちで、この日本の、今に続く植民地主義と闘うということです。 /日本にもレイシズム、ヘイトがあります。ハマース=テロリストであると見なすことと、朝鮮学校を敵視するというのはまさに同じ構造です。私たちが私たちの闘いをしっかりと闘うことも、パレスチナと連帯することにつながります」(ibid.)

が「ナイス!」と言っています。
jabrafcu
ユニークな経歴の英語講師による認知言語学系の解説書。「〇〇脳」といっても脳科学/神経科学的な話ではなく,その言語独特の文法や語法から伺い知れる話者の世界観やものの見方・考え方のことを意味している。認知言語学系の書物は好きでいくらか読んでいるが,本書は個々に面白い現象を紹介するだけにとどまらず,原因と理由・視点の置きどころ・相手の意図への立ち入りといった原理から関連付け/体系化がなされている。おかげで,あのいかにも英語らしい言い回しはそういう仕組みで生まれるのね,と英語の世界観の見通しがよくなった感がある。
jabrafcu
2024/11/14 21:30

例えば:〈「気がつくと~していた」を英語では find myself doing ~ と表現すること〉と〈日英語の過去形の違い〉とを〈一人称/俯瞰〉という視点の違いから説明する。英会話における理由を聞きたがる傾向,無生物主語構文,原因を状況に求めることによる丁寧表現(これは上の視点の話も関係しそう)を英語が他動詞デフォルトであり因果関係を好む言語であることから説明する,など。

jabrafcu
2024/11/14 21:31

「『最初はその言語共同体における、ただのものの見方の傾向』だったものが,長い年月を経て『その言語の話者の間での約束事』にまで成長したものが文法です」(p. 21)と著者は述べていて,だとすると,語用論レベルの習慣と(認知言語学でいう意味を伴った)文法との境目って実はあいまいなのかも,というのが興味深い。また,本書で説明されたような世界観やものの感じ方も英語史の各段階で異なっていたのだろうから,現在のそれらがどう形成されたかを歴史的に解き明かす書物があれば読んでみたいところだ(「文法化」の本にありそう?)。

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jabrafcu
長らく気になっていつつ未読だったクリティカル・シンキングの教科書。原著者が心理学者ということもあり,論理学や統計学でのよくある間違いにとどまらず,判断をするさいに躓きの石となりやすい心理的バイアスを多く紹介している。4章では「自分自身を省察する」際に陥りがちな偏りが扱われており,ウェル・ビーイングやメンタルヘルスに取り組むうえでもクリティカル・シンキングは大事なのだと気付かされた。▽翻訳のスタイルとして,具体例をローカライズしたり原則を明示したりなど,積極的なアレンジを加えているのが興味深い。
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jabrafcu
前半は一般的な音声学,発音とリズムについては後半からの登場となっており。書名の主題と副題が半々という感じである。音調単位にひとつ核強勢語がありその中の音調核を起点にピッチが強く変化する(pp. 128-9),など重要なルールを初めて知ることになった。こうしたファンダメンタルかつベーシックなことを教わらないまま来ているわけだから,それは聞き取りも難しいはずだよなあという感慨を抱いた。▽専門用語の欧語が示されておらず自分で調べるのが少し大変だった。教科書として使われ,教師の補助があるのが前提なのかもしれない。
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jabrafcu
苦くも美しいフィナーレを迎えたアニメ3期に合わせて出版された番外編。黒江真由のバックグラウンドや奏との関係,求の緑輝や奏への内心,先生方の素顔,大学生の夏休みを過ごす南中カルテットなどなど,それが見たかったという補完が山盛りである。テーマ的にもプロになる/ならないと部活で音楽をやるということ,アンサンブルの喜び,コンテスト向けの音楽とただ楽しむための音楽といった問題について,本編をさらに深め/広げており,本巻もまたファンとしては見逃せない1冊であるといえよう。
jabrafcu
2024/10/13 21:58

ソリのオーディションについて,アニメでは原作と全く異なる結果となっていつつも,エピソードの流れからして確かにそうなると納得させられる説得力がそこにあった。翻って原作の方であるが,こちらも本巻の補足により,この理由ならなるほどそうなるという必然性がいっそう感じられた。正反対の事象が両立しているのが興味深く,脚本家と作者の筆力を感じるところである。これらはフィクションとはいえ,たどるルートのちょっとした差で結果・エンディングが大きく異なる姿になりうるという想像力を得ておくのは,人として悪いことではないだろう。

jabrafcu
2024/10/13 21:58

個人的に,希美がオケ部で楽器を続けていると知れて嬉しい。学祭でみぞれをゲストに呼んで共演したりしてほしい。そのときこそ「希美のフルートが好き」って言ってもらえたらいいよね。希美本人はもうそこに囚われてはいないかもしれないけど,あのあすか先輩を説得して復帰するという無理ゲーをクリアした彼女ゆえ,そんなに諦めがよくもないのではないか,という気もしている。▽作品としては完結したが,まだまだ語り残された部分も多いはず。北宇治の響きは次世代に受け継がれたことであるし,「次の曲がはじまる」のを期待して待ちたい。

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/18(3697日経過)
記録初日
2014/09/30(3715日経過)
読んだ本
1166冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
302248ページ(1日平均81ページ)
感想・レビュー
1094件(投稿率93.8%)
本棚
21棚
外部サイト
URL/ブログ
http://ja-bra-af-cu.hatenablog.com/
自己紹介

人文系レフト寄りオタク。人権を尊重できる方歓迎。アフロ・アメリカンな音楽が好き。

読書傾向は人文・社会科学系,音楽学などから漫画やライトノベルまで。詳しくは本棚を参照:https://bookmeter.com/users/515329/bookcases

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