心を揺さぶられた一冊です。ボブとエレインの夫婦関係がとてもリアルでした。たぶん、僕もボブのように輝かしい希望を求めます。内面的な自己に夢を託して、本物の自分は、実は、なんだかダメでした、と、いうように潰れていく。いったい全体俺は何なのだろう?という閉塞性になる物語でしょう。上手くいかなくなって、嫁さんと揉めるのが痛いです。この小説では、嫁さんと食い違いが発生して口論になりますが、これだけは、絶対に避けないといけないんです(笑)読んでいて身につまされました。
お好きな作品なのですね。平凡な生活がずっと死ぬまでずっと続く、という事に気がついてぞーっとする時があります。華々しく登って行けないのだと思ったりしますが、そもそも「維持」するのだけで大変で、「下降」は易々と始まり、この小説の様にそれを食い止めるのはもはやできない、というのを妻たちは知っている。そして「下降」の果てにはヒトとしてしてはいけない事をしてしまう。巻き込まれる。わかりやすくて一見平凡な話を、ぐわーっと大河ドラマみたいに緻密に書くので引き込まれます。ハイチ人の運命にもみくちゃにされる所も刺さりました
ものすごく気になるレビューですが、まだ私には読む勇気がありません。独りよがりで、落ち込んだり怒ったりするだけになってしまいそうで。でも、気になるんですよね…。
わずか11ページの短いお話です。ボールペンで描いたような挿絵も良いです。短いながら、作者の差し迫った不安がよくわかります。是非お読みになってください!
推しや母など、この人が書くと異世界みたいな魑魅魍魎が跋扈しているかなような話になります。すごい力量だと思います。でも今回の母の話は自分にとって重くて気持ち悪くて読むのが辛かった。次も読むけど。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます