ホラーという触れ込みだったので読んでみたけど、うん？？ミステリーとしても、う〜〜ん？？読みやすくていい話なんだけどねぇ。読み始めは読点の多さが気になっちゃったけど読み進めるとそれはなくなった。

年齢や性別の異なる５人の白野真澄がそれぞれ自分の足で生きていくさまを描いた短編集。名前のせいで、と感じることがあっても愛着が湧くのは誰かが自分の名を呼ぶことで意味を持つからかなと思った。

生命であり人生！な一冊。登場人物がみんな少しずつ感じの悪いヤツらだな、と思いながら読んでいたら最終的にみんな普通に愛しいなと感じた。歩の言うように、アレがあるからコレもソレもとくっつけて考えるのではなく、別な物事として同時に存在してもいい感情なんだよね。

タイトル通り、怜也と。主人公の直子は怜也と出会うまでの人生を語らない。折り合いの良くない母や関係の薄い父、ずっと味方でいてくれた兄は存在するものの、それだけ。怜也とその周囲だけが直子を彩り衝き動かす。しかし直子は怜也に影響を与えない。欲されるままの言葉を選び彼を輝かせ立ち直らせるためだけに尽力する。脆く繊細で人好きであどけない怜也の魅力が消費されるだけのやるせない世界。たいせつなものを守れた直子にあっぱれ。

ホラーという触れ込みだったので読んでみたけど、うん？？ミステリーとしても、う〜〜ん？？読みやすくていい話なんだけどねぇ。読み始めは読点の多さが気になっちゃったけど読み進めるとそれはなくなった。

ガラス瓶のリサイクルを推進する非売品の絵本。まさかのビン目線でドラマチック。最近の瓶入り調味料のフタの分解しやすさは目を見張るものがあるが、パッケージシールももう少し剥がれやすくなってほしい。リサイクルビンは馴染み深いが、リターナブル瓶を知らない人も増えているのだとか。そもそも返却しに行ける場所で購入しないと作法として認識できないよね。りさ　と　りた。

仲良しのお友達が言うことは信じたいよ。

母と離れないように少女は大人になるまいとする。大人は分かってしまう。知ってしまう。母がしているあの時間のこと、分かるけど分からないままでいないと、母と一緒にいられない気がしている。しんどいし救いはないし、なのに少女の見る世界はソーダ水越しのようにパチパチしている。グレーな人間の普通の毎日。悲しいとか辛いとかの感情だけ見えない。

ラストへ向かう畳み掛け方の勢いの良さ！挿絵の犬に可愛らしさというものが一切なくて笑う。カッコいい絵である。犬を飼いたい人間と、人間に復讐したい誰か(これは犬だったのか言及されていない)と、飼い犬だった犬と。ジャピロ含む学校へ入れられた犬たちの気持ちが出てこなくて、復讐したかったのか飼い犬として暮らしたかったのか分からないトコが怖い。本人のいないところで話が進んでる感。SFの良さと悪さが一気に味わえる。教訓めいたことがなく、じゃぁどうすればよかったのと投げやりになる。反面、分からないものの怖さの心地良さ。