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小畑 健(5)椎名 誠(5)浦沢 直樹,勝鹿 北星(4)おづまりこ(2)浦沢 直樹(2)ニコ・ニコルソン,佐藤 眞一,小島 美里(1)松本俊彦,横道誠(1)高良 和秀(1)清水 克行(1)こいし ゆうか(1)21%小畑 健21%椎名 誠17%浦沢 直樹,勝鹿 北…8%おづまりこ8%浦沢 直樹4%ニコ・ニコルソン,佐…4%松本俊彦,横道誠4%高良 和秀4%清水 克行4%こいし ゆうか著者グラフ上位10名
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最近の感想・レビュー

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柴多知彦@cinema365
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エチオピア南部に酒を主食とする民族が実在した! このパンチラインだけで衝撃を受けない人はいないだろう。 とにかく諸々面白く、未読の方の興を削ぐので詳しくは書かないが、中でも一点だけ触れれば、酒を常飲するデラシャの人々は西洋医学的にはまったくの健康体だという。アルコールは体に悪いという西洋医学の常識がひっくり返る展開は、まさにセンス・オブ・ワンダーにほかならない。
柴多知彦@cinema365

高野秀行の旅としては初のテレビ取材なのも特筆すべき点だろう。普通、テレビ取材はロケーションをするが、今回はぶっつけ本番なのでハプニング続出なのも波瀾万丈で楽しい。TBS系『クレイジージャーニー』ですでに放送済みの内容なのだが、オンエアされた内容は本書の半分にすぎず、その理由も明かされる。 また、日本を出発する前から災難に見舞われるなど『怪魚ウモッカ格闘記』を彷彿とさせるのも愛読者には嬉しいところ。

04/05 21:23
柴多知彦@cinema365

『謎の独立国家ソマリランド』→『恋するソマリア』、『謎のアジア納豆』→『幻のアフリカ納豆を追え!』など、ここ数年の高野は追加取材で続編が書かれることが多く、本書のエピローグを読むと「できる長女」ことアルマズのガイドで、さらなるディープな「飲酒」取材を期待したい。

04/05 21:23
0255文字
柴多知彦@cinema365
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「妻が在宅なら料理を作るが、自分ひとりのためには作る気がしない」 「配偶者を亡くしてしまって、料理を作る張り合いがない」 「ストレス発散のジャンクフードや甘いもので満腹になってしまい、罪悪感が募る」 「管理栄養士として働いてるが、自分のために料理を作ることができない」 などなど…「自分のために料理ができない」6名の受講者に対して、自炊料理家の著者がレッスンを施し、その呪縛を解いていく。
柴多知彦@cinema365

著者は言う。「自炊は自尊心を高める行為だ」と。 本書の特異点は単なる料理本ではなく(レシピはあるが6ページしかない!)受講者との対話に多くのページを割いている点だろう。それはあたかもセラピーのよう(精神科医が同席している)。そのため自己啓発本の側面も強く、読み手を選ぶ本であることは書いておいた方がいいだろう。 そもそも、私は一人暮らしで節約のために料理をしているので「自分のために料理ができない」って概念が理解できず、自分とはまったく異質であるがゆえに、より興味深く読めたのかもしれないな。

03/20 19:53
0255文字
柴多知彦@cinema365
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古今東西の映像作品や文学作品、コミックや絵本などで描かれる様々なバディを分類、考察。「バディをフィクションとして消費し、『ああ楽しかった』で終わらせるのではなく、現実に応用可能な概念として深掘り」「現実世界での恋人や夫婦といったふたり組のありようをアップデートできるんじゃないか」というのが執筆の狙いらしい。ライバルバディや兄弟バディなど様々なバディ関係について考察されるが、男性アイドルグループにおける「シンメ」あるいは「ケミ」という概念は、個人的にアイドルにまったく疎いので目からウロコで大いに啓蒙された
柴多知彦@cinema365

ボーナストラックとしてお笑い芸人「米粒写経」のサンキュータツオとの対談を収録。本編では意図的に触れられなかったバディ=BLとの差異、(どちらも大学で教えているので)深い交わりを嫌う最近の若者にとってのバディはもはや幻想ではないかという指摘、また芸人ならではのお笑いコンビは夫婦に近いという実感など、本編の補完として最適。 ただし『進撃の巨人』の壮絶ネタバレを食らうので未読の方は要注意!

03/02 20:50
0255文字
柴多知彦@cinema365
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例えば『ニュー・シネマ・パラダイス』を見た方はフィルムが可燃性なのはご存知だろう。では、なぜ昔のフィルムは危険な可燃性の素材で作られていたのか。言い換えれば、現在のフィルムは不燃性と引き換えに何を失ったのか。 映画館のスクリーンに映写される画面サイズであるスタンダード、シネマスコープ、ビスタの違い。あるいは8mm、16mm、35mm、70mmのフィルムサイズの違い。映画ファンでも知っているようで案外知らない、これらを説明できるだろうか。
柴多知彦@cinema365

本書は、こうした映画の技術的な側面(ほかには音響なども)を漫画を交えて平易に解説。著者の本業は書籍の編集者で映画の専門家ではないらしいが、それがかえって初歩の初歩、基本のキからの丁寧なレクチャーにつながっている。図版も多く、見た目にも分かりやすい。 漫画担当のゆめの氏は実際に映画館に勤めていたらしく、映画館で働き、先輩や常連客から映画の講義を受ける主人公の女性は、おそらく彼女の投影だろう。

02/23 12:19
柴多知彦@cinema365

私は(最下層の人間なのでw)映画館には久しく訪れてないが、そんな人間でも映画館のスクリーン&音響で映画を浴びる快楽を思い出させ、久々に重い腰を上げてシネコンに足を運ぼうか、そんな気にさせる好著だ。

02/23 12:19
0255文字
柴多知彦@cinema365
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「現代人の必読書!」との売り文句が決して大げさではなかった、傑作『マンガ 認知症』の続編。今回は施設介護編。 いわゆる老人ホームには様々な区分があり、認知症患者にはどの施設がいいのか 、施設の職員とはどう付きあえばいいのか、など非常に実用的な内容で今回もすこぶる有益。 解説は前作の佐藤眞一さんのほか、NPO法人「暮らしネット・えん」代表理事の小島美里さんが加わり、歯に衣着せぬ舌鋒で介護保険制度や介護業界の実態を赤裸々に語る。
柴多知彦@cinema365

中でも今、介護をしている現役世代が将来、介護保険の恩恵を受けることができるのかという不安を描いた「第6章 自分の老後が不安です」は必読だろう。 ニコ・ニコルソンは「親しみやすい画風」にだけ注目されがちだが、その実、表現力/訴求力がハンパない。エッセイマンガとして最高峰と言っていい。 前作同様、本書も「現代人の必読書!」 だと言い切りたい。

02/09 20:10
0255文字
柴多知彦@cinema365
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「僕(村上)にとっては文章がすべてなんです。物語の仕掛けとか登場人物とか構造とか、小説にはもちろんいろいろ要素がありますけど、結局のところ最後は文章に帰結します」 流麗な比喩や横溢する暗喩など、今も世界中の読者を魅了する村上春樹の創作の秘密を、春樹チルドレンである川上未映子がつまびらかにするロング・インタビュー。
柴多知彦@cinema365

興を削ぐので詳しくは書かないが、ハルキストのみならず、アンチにとっても驚愕の一冊。なにしろ、聞き手の川上は「年表はもちろん社会的出来事との相関図」など周到に準備したが、「常識的な読みのようなものが、村上さんと小説について話すにあたって本当に使えなかった」「わたしは今、村上さんの自由さに震えています」とぼやく。 ーー「常識的な読み」が通用しない、村上春樹の唯一無二の創作術とは? 四章構造になっており、一章は『職業としての小説家』について、以降は『騎士団長殺し』について触れているので、その二冊の履修は必須。

02/01 19:02
0255文字
柴多知彦@cinema365
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2024年11月に急逝された髙橋秀実さんの(現時点での)遺作。 遺作なのでほめちぎってしまいたいところだが、秀実さんのロジックはかなり我田引水。取材対象の言葉尻を捉えて、古典や有名作を引用するのはいいが、結論がそうとう強引なんだよね。その「ロジックの飛躍」こそ秀実さんの本骨頂なのはわかっちゃいるが、個人的には『不明解日本語辞典』(15年)あたりからついていけず、距離を置いていた。
柴多知彦@cinema365

本書は校正についての書であり、私自身の生業でもあるのでフラットな視点では読めない部分もあるにはある。それでも最終章は、医薬品の成分表や、生成AIによる校正、そしてDNAの二重らせんが片方の復元(校正)を成している生物そのものが校正しているという指摘など、従来の校正本(校正者自身が校正という仕事を美化するナルシスト本(正直、同御者として反吐がでる))とは一線を画する視点で書かれており、その点は評価したい。

01/25 22:47
柴多知彦@cinema365

……いろいろと難癖もつけたが、私は秀実さんの本が好きだった。そこに偽りはない。まだまだ未読の本はあり、本書は追悼として読んだわけではない。私は美味しいものは後に残しておくタイプなので、まだ代表作である『弱くても勝てます』は読んでないのだ。まだまだ追悼には早すぎる。『弱くても勝てます』を読むまでは、私にとって秀実さんは現役の作家のままなのだ(ノД`)・゜・。

01/25 22:47
3件のコメントを全て見る
0255文字
柴多知彦@cinema365
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解説の川本三郎いわく、日常の細かな描写は永井荷風を思わせるらしい。そうした老人文学の狙いは当然あるだろう。 ただし刊行は断筆解除後の98年で、筒井は34年生まれなので執筆時は60代前半のはず。そう考えると主人公、渡辺儀助の75歳という年齢は実年齢より一回り上になる。日常描写はまるで私小説のように思えたが、そこもすでに筒井らしい虚構か。
柴多知彦@cinema365

後半になるにつれ、夢の場面が増え、また日常でもイマジナリーフレンド的に知人を呼び出して会話をしていたことが明かされる。これにより前半部も儀助の妄想だったのではないかという著者の企みが明るみになるが、なにしろ『残像に口紅を』の後なので正直、文章実験としての驚きはかなり弱い。 前半部から擬音が当て字になっており、ラストで型破りなタイポグラフィとして結実するが、それも今さら感が強い(具体的な題名は思い出せないが、この手法は短編でありましたよね)。

01/18 21:17
柴多知彦@cinema365

「敵」の出現は儀助の日常と妄想の境界の決壊として機能しているが、パソコン通信の書き込みから広がり(パソコン通信は『朝のガスパール』)、北からロシア兵が攻め込んでくる(『歌と饒舌の戦記』)設定は80~90年代の筒井をリアルタイムで読んでいた世代にはなんだかデジャヴ。

01/18 21:17
0255文字

読んだ本
638

読みたい本
3

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/02/21(3698日経過)
記録初日
2015/02/21(3698日経過)
読んだ本
638冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
175265ページ(1日平均47ページ)
感想・レビュー
248件(投稿率38.9%)
本棚
15棚
性別
外部サイト
URL/ブログ
https://tomoshibata.blog.fc2.com/
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