宮島奈緒さんの2024年の作品。 ４０歳を迎えた猪名川健人は学生時代から住むマンションの大家田中宏の紹介で婚活パーティを主催する会社のホームページの改修を依頼される。そこでのパーティの参加を通じて人と触れ合っていく。一種のお仕事小説ともいえるがパーティ参加者やスタッフに暗さはなく、前向きな気分を持って読み終えた。こういった上昇志向の読み物に出会えるのも読書の楽しみの一つだ。

若竹七海さんの2025年の文庫書き下ろし。 あの不運続きで満身創痍の探偵葉村晶が帰ってきた。学園の元理事長から人探しの依頼を受けた晶は調査に乗り出す。 妨害や被害を受けながらとっ散らかった情報をまとめていくのは相変わらず見事です。面白かった、また付録の富山店長のミステリー紹介もニンマリ。

誉田哲也さんの2021年の作品。 五日市署刑事組対課の鵜飼は檜原村で発見された首なし死体の捜査に関わることとなる、また一方元キックボクサーの潤平は今の同僚美祈に思いを寄せカルト教団サダイの家に関連している彼女を救い出そうとする。カルト宗教の持つ怖さを描きつつ誉田さんらしいグロさも含んだドラマを楽しみました。

城山三郎さんの再読。 彼の代表作の落日燃ゆ、雄気堂々と並ぶ傑作。 昭和初期の政治、経済について再認識するとともに、性格的には正反対の浜口雄幸、井上準之助という政治家達の覚悟について学べました。

堂場瞬一さんの記憶力の化物、岩倉剛のラストラインシリーズ7作目。今作は伊東彩香とのコンビにより事件に挑む。加害者と被害者の線引きが難しい事件。岩倉の捜査と最近多くなった他シリーズのメンバーの顔見世を楽しみました。

車浮代さんの2014年作品。2021年文庫化べらぼうの大河ドラマ化で興味をもち読了。 主人公武村55歳は会社生活の危機を迎えたとき江戸時代にタイムスリップ、20代の若者となって蔦重の下で働く。 そこで蔦重に目のうろこの彼流の対処術を学ぶ。 蔦重や歌麿などを中心とした江戸時代の江戸町民の生活が現代の視点で生き生き描かれており楽しめました。

エド・マクベインの1959年作品。アメリカの警察小説の古典の代表作の一つといわれる。 今回堂場さんの新訳が出るという事で久々に再読。 最初訳にぎこちなさを感じたが、それもすぐに慣れて集中して読み終える。 名作といわれているだけあって筋立ても面白く犯人エディの小悪党ぶりや女房キャシーの葛藤などうまく描かれており 楽しめました。

宮島奈緒さんの2024年の作品。 ４０歳を迎えた猪名川健人は学生時代から住むマンションの大家田中宏の紹介で婚活パーティを主催する会社のホームページの改修を依頼される。そこでのパーティの参加を通じて人と触れ合っていく。一種のお仕事小説ともいえるがパーティ参加者やスタッフに暗さはなく、前向きな気分を持って読み終えた。こういった上昇志向の読み物に出会えるのも読書の楽しみの一つだ。

北方版史記は武帝紀､衛青の拉致から始まる。 武帝劉徹、衛青、張騫等、北方流の熱き男たちのロマンの物語が始まる。楽しみです。