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2024年11月の読書メーターまとめ

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感想・レビュー
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2024年11月に読んだ本
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2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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ネタバレドッペルゲンガー、禁足地、鞍馬山の3本。ドッペルゲンガーは、瑠依子先輩の調査が興味深い。禁足地も4年生の卒論テーマ発表の内容がおもしろいうえに、自分の経験と重ねて胃が痛くなった。八幡の藪知らずは三津田先生の本にもよく出るからなじみ深い。高槻先生の過去が少しずつ紐解かれていきそうだが、進展するスピードは加速するのか。深町くんが院進学なら、あと3年くらい引き延ばされるのか。あとほんと、きみたち業務上の守秘義務以外はちゃんと話し合ったほうがいいよ。みんな優しいから傷ついてほしくない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
19

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ネタバレ別の惑星から来た人間だった!炭素型生命体の進化は人間ってのはおもしろいが、共感を持たせるための設定という気がしなくもない。南極は津波の被害につながり、途中で失敗するだろと思ってた核弾頭の爆発。あのクソ役人は最後、宇宙人に連れていかれたってこと?イルカにひどいことしたから相応の罰を受けてほしい。もはやおまえがテロリスト。SFのギミック以上に、こういう危機が起きたらどうするか、といシミュレーションを中心に置いている気がした。イルカが帰ってきたシーンは泣いちゃったよ。
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ネタバレ海洋SF。人物が多すぎて名前を覚えられなくて、役職で判別してた。すぐに話がつながってくるのでどんどんおもしろくなる。海の底に巨大なリングがあってワームホールを作れるのでは?という推測で、アメリカ合衆国上層部に衝撃が走る。その調査をサポートする水族館の研究者サイドの、イルカたちがかわいくて微笑ましくて出てくるたびににやけるんだが、彼らになにかあったら許さないよ。未来人が現れたのでは、と予想してみる。資源採取と警告のため、環境系ターミネーターみたいな。南極はどう関連するかもまだ不明なので楽しみ。
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ネタバレ「ワイオミング生まれの宇宙飛行士」で言及されていた「ウォルドウ」が入っているので読んでみた。病気のため、宇宙空間で暮らす科学者が、地球上で発生した発電装置の不具合と人間の体調不良の謎を解く話。映画「コンタクト」に出てくる科学者(だっけ?暗号のヒントを言った人)を思い出した。放射エネルギィの制御は魔法じみた手段で行われるが、技術や理論の構成はハードSFっぽさ満載で楽しかった。ウォルドウはイヤなやつだけど読んでるうちに好きになる。予想外のハッピーエンドなのもよかった。いぬがかわいい。
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ネタバレドッペルゲンガー、禁足地、鞍馬山の3本。ドッペルゲンガーは、瑠依子先輩の調査が興味深い。禁足地も4年生の卒論テーマ発表の内容がおもしろいうえに、自分の経験と重ねて胃が痛くなった。八幡の藪知らずは三津田先生の本にもよく出るからなじみ深い。高槻先生の過去が少しずつ紐解かれていきそうだが、進展するスピードは加速するのか。深町くんが院進学なら、あと3年くらい引き延ばされるのか。あとほんと、きみたち業務上の守秘義務以外はちゃんと話し合ったほうがいいよ。みんな優しいから傷ついてほしくない。
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ネタバレブルーの表紙のを読了。帆船が航海ちゅう、海からやってきた得体の知れないものたちに襲われる。逃げ場のない海上で、乗組員が少しずつ消えていく恐怖がじわじわと語られる。なにかを目撃しても本気にされないもどかしさも、恐怖に拍車をかける。帆船用語が巻末に載っているのはいいのだが、できれば図解してほしかった。そしてシリーズ他作品の電子化もお願いしたい。
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ネタバレシリーズ3作目で、殺し屋シモーヌの話。好きなキャラだからおもしろかったけど、やはりアクションシーンの迫力がない。動きを丁寧に書きすぎてスピード感に欠けるし、主語や目的語、指示語が不足していてだれがなにがどうなったのかわかりづらい。3行はさんで同じ文章が出てきたときは怖かった。作家、編集、校正だいじょうぶか。シモーヌは、殺し屋にしては情にふりまわされてて無敵感がまったく感じられない。過去の話で理由づけされるけど出てくるの遅すぎて最初の不満は解消されない。不満点が多くて長所と相殺にはならない。悲しい。
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ネタバレ既読のはずなのだが、こんなにおもしろかったっけ?と驚くほどにおもしろかった。ヴィトゲンシュタインとか論理学とかからめてくるのが燃えたぎるし、最後にNASAが出てくるのもよすぎる。霊能力者はファンタジィで超能力者だとSFになるのか、となぜか今さらながら納得した。宗のキャラが超絶好みだったから、途中退場はもったいなさすぎる。続編は読んでない気がするので読んでみる。賛否両論あるから少し不安だが。
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ネタバレひとつ前に読んだ「ゆらぎの森のシエラ」が機械生命体と少女だったので、これを思い出して読んだ。わたしの初・長谷敏司が本作だった。映画「レオン」みたいな印象。人類連合と汎銀河同盟の星間戦争のさなか、戦略拠点32098に不時着したヴァロアが、そこで出会った少女マリアと機械兵士のガダルバとともに、ふしぎにのどかな夏を過ごす。人間とは、人間性とはなにか、を問われているように感じる。極限まできてた涙腺が、あとがきで崩壊した。
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ネタバレSF文庫だしSFな記憶があったのにかなりファンタジックで驚いた。なぜわたしの記憶は改変されているのだろう。あらゆるいきものの記憶を取り込んで進化していく妖精の女王シエラと、弟で獣の王となったパナード、彼に生み出された鎧の騎士・金目。世界を手に入れようとするパナードとの戦いが描かれるのだが、完全にSF脳だったわたしには迫力が欠けていた。自然やシエラの変化の描写はうつくしいんだが、あまりにもファンタジィ寄りだった。電子にも解説を入れてくれてたらもっと咀嚼できただろうに。
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ネタバレ読んだと思ってたら読んでなかった。なぜか菅浩江の「ゆらぎの森のシエラ」と取り違えてた。戦前にアジア系フランス人が発明した言語表記による詩が、日本語に訳されて出版されたことで、原因不明の死者が増加していく。こういう言語SFは好み。読んだら終わり、という怪異を描いたホラーにも通じるし、リングなんかその映像版だし。類話を収集分類分析してみたい。時間を操る言語で、最後も時間操作の解決になっていておもしろかった。本当にそういう詩があったら、わたしならぜったいに読むだろうな。
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ネタバレ近未来フランスのギャングと探偵。前作のペロー・ザ・キャットと同じ舞台だが、前作がかなりサイバーパンクな印象だったのに対し、今回はハードボイルドさが強い。文学的・修飾的な要素が多く、期待していたスピード感がなかった。クトゥルフとか悪魔とか、題材は好きなんだけど。時代から少し離れた場所で生きる、探偵の物悲しさを感じた。
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ネタバレずっと読み返したかったんだけど、邦訳が入ってる短編集は電子になってないので、原書で読んでやったぜ!エイリアンみたいな外見のアレクサンダーが、つねにタブロイドに追われながら、筋萎縮症の天才少年コリンに出会い、火星への宇宙飛行士となる。世界は不況で、過激な迷信がはやり、ポリコレが加速し、科学的に宇宙に興味を持つ大衆などいない。宇宙に行くまでの奮闘がほぼメインで、火星到着後の話は短いながらも壮絶で悲しくて、アホみたいに泣きながら読んでた。アレックスの最後のスピーチは科学の本質を突いた人間讃歌である。
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ネタバレ序盤から意味不明な固有名詞が降ってきて、意味わからないままストーリーの勢いに吹っ飛ばされて、驚きながら読んでると世界が理解できてきて、そういうことか!と納得して最初のほうを読み返してみるときれいに意味がはまって感動に震える。これが読書の醍醐味だと思う。作者がつくった世界の懇切丁寧な設定資料集は読みたくないんだよ。自分の頭をつかって読みたいの!という欲求を見事に叶えてくれた。非常に楽しい読書体験ができた。アナベルというサイキック少女に呪われた世界の話なのだが、世界の変容は怖いし、修復の戦いはスリル満点。
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ネタバレ森林から発生した感染症と製薬会社、研究者、行政の対応、という、いまの地球の状況にも当てはまりそうな設定。おもしろそうだとは思ったんだけど、デビュー作のせいか文章がこなれてない。体言止めと接続詞の多用、その段落で言ったことを次の段落で表現を少し変えて繰り返す、などなど。行政の対応の遅さの描写もリアリティがあるのかもしれないが、読んでるこっちはフラストレーションがたまりまくる。時系列で細かく書いてるから盛り上がりに欠ける。材料がでかすぎてうまく料理できてないという印象。
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ネタバレこれは憂国のモリアーティで見た。インドの財宝とテムズ川での追跡劇。後半のインドの大冒険は、宝島や黄金虫の異国情緒も感じられておもしろかった。まあみんな、宝を盗んだ時点で悪いんだけどね。ワトスンの恋は吊り橋効果だろ。いぬが活躍するのはかわいかった。特に片耳を上げるところ。でも活劇の爽快感だけで、「緋色の研究」ほど心の震えを感じられなかったのは、人生の悲哀がそこまで見られなかったからか。
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ネタバレ期間限定のポイントが少額残ってたのでこの短編を買ったのだが、30ページ弱とは思えない濃密さだった。現実とVR世界に違いはあるのか、現実とはなにか、を考えさせられる。わたしは本を読むと文字が映像になって動く。たとえばその本がのちに実写化やアニメ化された際に、「脳内映像のほうがおもしろかった……」と悲しくなるのと似ているのだろうか。もちろん、同時収録されたVRライヴのように感動する体験も多い。早くもっと発展しろと望むと同時に、この過渡期の悪戦苦闘や葛藤もおもしろい。
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ネタバレ下巻はスレイク・モスとの対決がメイン。街にネットワークをつくるアイザックの手法がすごかったし、ウィーヴァーのネットとの重ね合わせもおもしろかった。リンは死んだと思っていたので再登場には驚いたが、それがヤガレグの罪状につながるとは!本当にカッコよくて好きだったから、アイザックに突きつけられた選択でわたしも苦しくなった。そうするしかないよな、という苦い結末。ヤガレグの死で終わればきれいだったのに、それさえ許さない作者(=この世界の現実)。ヤガレグを嫌いにもなれない、悲しいのに清々しさも感じるラストだった。
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ネタバレスチームパンクファンタジィ。ミエヴィルがつくりこんだ世界の雰囲気に圧倒される。翼をなくした鳥人ヤガレグが、科学者アイザックのもとに、再び飛べるようにしてくれと依頼に来るのだが、このヤガレグがカッコよすぎで、アイザックの恋人リンの危険な仕事とか、労働者のストとかいいからヤガレグを早く飛ばせてあげて!ってやきもきしてたら全部の話題がつながってきてどんどんおもしろくなっていく。科学的に魔法にアプローチするシーンが最高にたぎる(いっぱいある)。はるか昔の戦争による負の遺産も気になる。
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ネタバレ再読。大枠は覚えてたけど、定在波の正体は忘れてて、ランドール博士の仮説でゾクゾクして怖くなった。運命という仮説は、閉じ込められた世界が非常に魅力的で恐ろしい。意志という仮説は、生命体と知性体が必ずしもイコールではない可能性に震える。レムのソラリスを思い出した(こちらもうろ覚えだが)。宇宙の構造としての波ももちろんとてもおもしろく、未来のさまざまな可能性に満ちていてすばらしい、のだが、研究者を殺す必要はないやろ……と悲しくなった。太陽系から離れて進みたい、というマキタの寂しさも感じる文体だった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/05/12(3509日経過)
記録初日
2013/05/24(4227日経過)
読んだ本
2396冊(1日平均0.57冊)
読んだページ
868270ページ(1日平均205ページ)
感想・レビュー
2369件(投稿率98.9%)
本棚
74棚
外部サイト
自己紹介

翻訳ミステリ中心。Kindle派。警察小説・SF・ホラーが好き。

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