ネタバレマリア＆漣シリーズ5冊目。現金輸送車襲撃事件の犯人たちがフェニックス市に潜伏。密室状態の彼らの隠れ家で起こる連続殺人と、街中を舞台にした連続殺人を並行して描いた作品。息つく暇もないくらいコンスタントに事件が起きるので、真相が気になり一気読み。テーマは狂犬病で、ワクチンを除けば日本では無縁のため興味深かったです。まぁ今作で主に登場したのは変異株ですが。翌朝、殺したはずの人間が当たり前のように生活しているなんて怖すぎる。読了後、本を閉じたときに全ての始まりだった山小屋が表紙だと気づき、寂寥感を覚えました。

ネタバレ芥川龍之介の『桃太郎』になぞらえた見立て殺人の謎に李奈が挑む。今回のテーマは「毒親」。前巻まで度々言及があった李奈の母親がついに襲来。その言動はなかなか鬱陶しく正直辟易しました。と言いつつも母親の気持ちも少し理解できたのは、私も年を取ったということか……。そんな李奈の微妙な親子関係と事件を絡めた構成はお見事。「毒親に当てはめてしまうのも、やはり先入観でしかない」。お互い先入観に囚われて気持ちを押し付けず、フラットな関係を築くことが大切なのでしょう。まぁ、今回の犯人の親はとんでもない毒親だと思いますが。

ネタバレマリア＆漣シリーズ5冊目。現金輸送車襲撃事件の犯人たちがフェニックス市に潜伏。密室状態の彼らの隠れ家で起こる連続殺人と、街中を舞台にした連続殺人を並行して描いた作品。息つく暇もないくらいコンスタントに事件が起きるので、真相が気になり一気読み。テーマは狂犬病で、ワクチンを除けば日本では無縁のため興味深かったです。まぁ今作で主に登場したのは変異株ですが。翌朝、殺したはずの人間が当たり前のように生活しているなんて怖すぎる。読了後、本を閉じたときに全ての始まりだった山小屋が表紙だと気づき、寂寥感を覚えました。

ネタバレまさかの『探偵の探偵』シリーズのスピンオフ。桐嶋颯太を主人公に、大企業の悪徳社長との死闘を描いた作品。序盤に、女子大生においたが過ぎる社長を流石の手際の良さで成敗しますが、敵は想像をはるかに上回るモンスターで……。社長の漆久保宗治はかなりぶっ飛んだ下衆ですが、彼が抱えるコンプレックスとそこから生まれたプライドの高さは妙にリアリティがあり、身近にもこんな人がいるのではと薄ら寒い気持ちになりました。圧倒的な力を持つ敵に桐嶋はやられっぱなしでしたが、運をも味方につけて最後の最後に逆転した姿は爽快感がありました。