ネタバレ『家族に挫折する』とはどういったことだろう。今まで確かにあると信じていた世界が崩れてしまった不安と恐れ。その中に放り出された人を救い、もう一度世界を取り戻したのは特別な魔法ではなく、毎日の暮らしの中で積み重ねた家族の信頼や愛情だった。我が子にたくさんの愛情を注ぎながら『親』の在り方に悩み戸惑い続ける悌子と権蔵の夫婦。『家族』という正解のない問いに一番ぴったりくる解答を息子の清太は見つけるだろう。青い空を真っ直ぐに飛んでいく白球のような家族の物語でした。

ネタバレ『家族に挫折する』とはどういったことだろう。今まで確かにあると信じていた世界が崩れてしまった不安と恐れ。その中に放り出された人を救い、もう一度世界を取り戻したのは特別な魔法ではなく、毎日の暮らしの中で積み重ねた家族の信頼や愛情だった。我が子にたくさんの愛情を注ぎながら『親』の在り方に悩み戸惑い続ける悌子と権蔵の夫婦。『家族』という正解のない問いに一番ぴったりくる解答を息子の清太は見つけるだろう。青い空を真っ直ぐに飛んでいく白球のような家族の物語でした。

ネタバレ今では信じられないことだが昔は犬（というか動物）には感情がないとされていた。感情に見えるものは与えられた刺激に対する反応でしかないと。ではこの物語に出てくるワルテルをどう説明するのだろうか。母との問題を抱えやって来た雨音を最初は邪魔者扱いしながら次第に群れの仲間として受け入れ、叱り励まし辛いときに寄り添う。ワルテルの愛情に後押しされ雨音は母との問題に向き合っていく。信州の自然の中で、雨音を引き受けた伯父の道夫と隣に住む正樹とワルテルとの物語は喜びと波乱を抱いてゆっくりと流れる。犬も良いなぁ…。