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2023年10月の読書メーターまとめ

浅香山三郎
読んだ本
10
読んだページ
2696ページ
感想・レビュー
9
ナイス
106ナイス

2023年10月に読んだ本
10

2023年10月のお気に入られ登録
2

  • ようはん
  • Kircheis

2023年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

浅香山三郎
書かれた文字から、日本語の音声を復元するといふ日本語学の蓄積をたどる。内容はかなり専門的ではあるが、先学による奈良時代の母音の復元や、藤原定家の仮名遣ひ整理者としての事績、じ・ぢ、ず・づの統合などいずれも興味深い。漢字の呉音と漢音の混用といふ事情も相まつて、なんとも複雑な日本語の、いまにつながる痕跡が明らかになる。その手つきは、精緻な探偵小説を読むやうで、示唆に富む。
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2023年10月にナイスが最も多かったつぶやき

浅香山三郎

2023年9月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2175ページ ナイス数:75ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/619362/summary/monthly/2023/9 ほとんどが職場と自宅との往復に費やされ、家では寝てばかりで、余り本も読めなかつた。

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2023年10月の感想・レビュー一覧
9

浅香山三郎
小佐田定雄先生の編による、上方落語四天王の弟子世代の落語家たちの回顧談をまとめたもの。多くのはなしは、四天王を扱つた書籍や放送作品で読んだ部分も多いが、それぞれの師弟関係の機微をよく伝えていて面白い。とくに、桂福團治師は、余り放送メディアに頻繁に出られる方ではないので、興味深く読む。
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浅香山三郎
書かれた文字から、日本語の音声を復元するといふ日本語学の蓄積をたどる。内容はかなり専門的ではあるが、先学による奈良時代の母音の復元や、藤原定家の仮名遣ひ整理者としての事績、じ・ぢ、ず・づの統合などいずれも興味深い。漢字の呉音と漢音の混用といふ事情も相まつて、なんとも複雑な日本語の、いまにつながる痕跡が明らかになる。その手つきは、精緻な探偵小説を読むやうで、示唆に富む。
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浅香山三郎
「シリーズ 歴史総合を学ぶ」の三冊目。日本史と世界史(西洋史・東洋史)の垣根を近代以降は取り除いて学ばうといふ「歴史総合」といふ科目の設定にさいして、どのような切り口が提示できるかを実践例を交えて論じる。既存の教科書の歴史叙述が、誰の手によるもので、どういふ背景でなされたものかを一旦相対化してみるといふ視点、あるいは、近代化・大衆化・グローバル化といつた事態を、システムのなかで弱者である人々(奴隷・女性・植民地の住民など)からみるとどうなるかといふ視点が提示される。↓
浅香山三郎
2024/04/01 10:28

高校でかういふことをしつかりしやうとすると、先生側の準備も大変といふこともあるが、このやうな視点のもちかたは大事なのでは無いかとおもふ。

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浅香山三郎
一般向けの本も多く書いておられた、東京大学史料編纂所教授の山本博文氏の著書。江戸時代について、現代人がもつイメージと実態との比較といふ切り口から、幕府のシステム・機構のなかでの武士のありやうなどを紹介。末尾にある「徳川将軍家・大名家関係史料の調べ方」、「くずし字史料の読み方」は、調べもののとつかかりとして何をしたら良いか、といふ実践的な内容で、工具書案内にもなつてゐる。
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浅香山三郎
栗原康氏の『死してなお踊れ』(河出文庫)からの流れ。栗原氏の本を読んでいたので、面白くよむ。教科書的には、一遍上人=踊り念仏、とだけ刷り込まれてきたが、その根底には、一遍上人の専修念仏への深い理解が窺へ、信仰をめぐる問答(和歌のやりとりなど)をつうじた教へ諭しのさまが面白い。
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浅香山三郎
単行本が平成4年刊なので、以前のものに手をいれたとはいへ、清張の最晩年の作品といふことにならう。解説にもあるやうに、素材となつてゐる、「もく星号」事件と、乗客であつたダイヤモンド密売に暗躍する謎の女性の死は、『日本の黒い霧』ではノンフィクションとして取り上げられた。ノンフィクションで取り上げた事件を、推理を交えて小説化するといふ手法は、『小説帝銀事件』と同様である。まう一つの『風の息』も読んでみないと、なぜ同じ事件で二つ目の小説化が必要だつたかは分からないが、松本清張の昭和史に対するこだはりがよくわかる。
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浅香山三郎
10月の初め帰省先の古書店にて入手。丁度、手元に読む本をもつていなかつたので、買つたのだらう。柳宗悦は鈴木大拙繋がりで少し関心はあつたが、読むのははじめてであつた。大拙の『日本的霊性』とも相通じる内容で、大拙とはややことなつた視座から、阿弥陀仏への帰依を徹底させた市井の人々(妙好人)の群像を描く。解説によると、妙好人のあり方については、体制順応的な態度ではないか、さういふものを果たして評価すべきだらうか、といふ批判もあつたやうだが、柳の試みは日本的な浄土思想の独特さをよく捉へた著書ではないかと思ふ。
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浅香山三郎
『古代史おさらい帖』(ちくま学芸文庫)に続いて、積ん読になつていた森浩一さんの本を読む。こちらは、自伝的な回想録であるゆへか、ちくま文庫に入つてはゐるが、森さんの歩みは、大阪府下を中心とした戦後の考古学の歩みと連動しているので、それぞれの仕事の考古学的な意味にも言及される。とにかく現場をこまめに歩き、また戦後すぐの古墳が開発で無くなつていく情勢の中で、エネルギッシュに活動する著者の姿が印象的である。末永雅雄氏と京大の梅原教授との不仲など、考古学者の人間関係のややこしさも率直に書かれてゐる。
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浅香山三郎
大江さんが自身の読書体験、とりわけ翻訳文学の影響について詳しく語る。松山で読んだ「ハックルベリー・フィンの冒険」をはじめ、さまざまな文学を読むなかで、原著の言葉遣ひの意味にこだはり、また印象に残る表現を書き留めながら、自らの作品の中に引用といふかたちで埋め込んでいく。大江さんの生真面目なスタイルを窺ひ知ることができる。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/10/15(3280日経過)
記録初日
2009/10/18(5468日経過)
読んだ本
2814冊(1日平均0.51冊)
読んだページ
835981ページ(1日平均152ページ)
感想・レビュー
864件(投稿率30.7%)
本棚
240棚
現住所
大阪府
自己紹介

これから新しく読む本は、できるだけ感想を残します。過去に読んだ本は、読んでたことを思ひ出した時点で、登録しますけれども、感想までは書き切れない感じです。さういふ訳で、投稿率はべらぼうに低いのですが、ご容赦ください。

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