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2024年2月の読書メーターまとめ

浅香山三郎
読んだ本
5
読んだページ
1525ページ
感想・レビュー
4
ナイス
123ナイス

2024年2月に読んだ本
5

2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

浅香山三郎
大野晋氏と言へば、私の持つてゐる辞書では、『岩波古語辞典』、それに『角川必携国語辞典』の編者。タミル語と日本語の類似説の論者、日本語論の一般向けの諸書の著者としても著名。本書は、大野氏の自伝的な随筆で、大正生まれで下町育ち、戦前期に学問を志した青年の知的環境のあり方を知るといふ意味でも面白い本である。例へば、橋本進吉・時枝誠記といつた帝大の研究者らの学風とゼミの雰囲気、戦下の逼迫した中で研究を続ける覚悟など。戦後の話題では、『岩波古語辞典』編纂の舞台裏の話(他社の辞書に語釈を流用された疑惑)が生々しい。
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2024年2月にナイスが最も多かったつぶやき

浅香山三郎

2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2681ページ ナイス数:29ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/619362/summary/monthly/2024/1 長距離移動と喫茶店での読書が大半。

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2024年2月の感想・レビュー一覧
4

浅香山三郎
どの作家も小説からではなく、それ以外の随筆・エッセイから読んでみる質で、おそらく水村美苗さんの小説作品はまだ読んでゐない。著者は、小説を書く前には日本近代文学をアメリカの大学で教へてゐた方なので、本書の一部の文章は難解。ただ、Ⅱの夏目漱石の諸作品については、一応漱石を一通り読んでゐたので、面白く読めた。
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浅香山三郎
大野晋氏と言へば、私の持つてゐる辞書では、『岩波古語辞典』、それに『角川必携国語辞典』の編者。タミル語と日本語の類似説の論者、日本語論の一般向けの諸書の著者としても著名。本書は、大野氏の自伝的な随筆で、大正生まれで下町育ち、戦前期に学問を志した青年の知的環境のあり方を知るといふ意味でも面白い本である。例へば、橋本進吉・時枝誠記といつた帝大の研究者らの学風とゼミの雰囲気、戦下の逼迫した中で研究を続ける覚悟など。戦後の話題では、『岩波古語辞典』編纂の舞台裏の話(他社の辞書に語釈を流用された疑惑)が生々しい。
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浅香山三郎
文春文庫の新装版第4刷(2010年10月刊)。奥付以降の文春文庫新刊案内の頁以外、ほぼ全て正字正仮名遣ひといふ特異な本。国語審議会の現代仮名遣ひ採用方針に反対し、その不合理性を述べる部分と、正仮名遣ひ表記法の解説部分からなる。著者は劇作家で保守の論客で、国語学者時枝誠記の門下生でもある。学術書さながらの極めて厳密な、国語史を踏まへた表記法の解説が本書で展開されるのはこの故である。政策として日本語教育の上での表記を正字正仮名遣ひに戻すのは最早不可能だが、そのルールと理屈を知りたい者の虎の巻のやうな本だ。
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浅香山三郎
飯間先生の辞書編纂の仕事をめぐる著作は読んでいで面白い。『三省堂国語辞典』の用例採取の特色(新語を積極的に採用する)や、語釈の許容範囲の広さ(いま使はれてゐる用例を単純に誤用としない)などを詳説する。単純に誤用としない、といふ例では、「的を得る」、「汚名挽回」などの言ひ方が誤りとは言へないとし、「未曾有」も「ミゾウ」のほかに「ミゾーユー」と1960年代にはある程度読まれてゐた可能性にも言及してゐる。「全然」の用ゐられ方の変転が有名だが、言葉は変はりゆくものだといふことがよくわかる。示唆に富む本。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/10/15(3185日経過)
記録初日
2009/10/18(5373日経過)
読んだ本
2792冊(1日平均0.52冊)
読んだページ
829792ページ(1日平均154ページ)
感想・レビュー
842件(投稿率30.2%)
本棚
240棚
現住所
大阪府
自己紹介

これから新しく読む本は、できるだけ感想を残します。過去に読んだ本は、読んでたことを思ひ出した時点で、登録しますけれども、感想までは書き切れない感じです。さういふ訳で、投稿率はべらぼうに低いのですが、ご容赦ください。

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