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2025年1月の読書メーターまとめ

とみぃ
読んだ本
1
読んだページ
144ページ
感想・レビュー
1
ナイス
32ナイス

2025年1月に読んだ本
1

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

とみぃ
この本の元ネタ『グリーブ家のバアバラの話』が、「麗しい若い容貌」のバアバラと「世にも美しい顔立ち」を持つエドモンドの擦った揉んだの話であったのと異なり、お湯かけ事件のときに春琴37歳、佐助41歳というわけで、ようやく初老にさしかかった二人の恋物語ではある。してみれば、自らの目を突き「永劫不変の観念境」へと飛翔した佐助は、老いの現実とそれにまつわる孤独を観念の愛によって超克するという、ウルトラCの離れわざをしてみせたのにちがいない。
とみぃ
2025/01/31 17:43

なればこそ、「相愛の男女が触覚の世界を楽しむ」ということが、ふと初老の二人であることを忘れてしまうほどのエロティシズムに溢れているのだろう。視覚と言語という「距離の悲哀」(ワイリー・サイファー)を峻拒したところに、ずいぶんエロチックな老いらくの恋があったものである。かつて、春琴にお湯をかけたのは誰かということで、佐助犯人説や春琴自害説なんという、なんとも物騒な議論もあったようだけど、なんか頓珍漢なとこで揉めてんでないかい?、なんてことをちょっとだけ思った。

が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
1

とみぃ
この本の元ネタ『グリーブ家のバアバラの話』が、「麗しい若い容貌」のバアバラと「世にも美しい顔立ち」を持つエドモンドの擦った揉んだの話であったのと異なり、お湯かけ事件のときに春琴37歳、佐助41歳というわけで、ようやく初老にさしかかった二人の恋物語ではある。してみれば、自らの目を突き「永劫不変の観念境」へと飛翔した佐助は、老いの現実とそれにまつわる孤独を観念の愛によって超克するという、ウルトラCの離れわざをしてみせたのにちがいない。
とみぃ
2025/01/31 17:43

なればこそ、「相愛の男女が触覚の世界を楽しむ」ということが、ふと初老の二人であることを忘れてしまうほどのエロティシズムに溢れているのだろう。視覚と言語という「距離の悲哀」(ワイリー・サイファー)を峻拒したところに、ずいぶんエロチックな老いらくの恋があったものである。かつて、春琴にお湯をかけたのは誰かということで、佐助犯人説や春琴自害説なんという、なんとも物騒な議論もあったようだけど、なんか頓珍漢なとこで揉めてんでないかい?、なんてことをちょっとだけ思った。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/01/31(3306日経過)
記録初日
2016/01/31(3306日経過)
読んだ本
185冊(1日平均0.06冊)
読んだページ
55448ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
185件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
血液型
A型
自己紹介

とぼとぼと読む。言葉の彩りに魅せられつつ。言葉の気紛れを追いまわしつつ。

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