そうなんである。楓はようやく思い至ったようだが、高校の3年間というのは物凄く短いんである。卒業後の進路なんて真面目に考え始めたら、3年どころか２年、いやもしかして実質１年半くらいではないのか。でもそれって誰に言われてもピンとこないんだよな。自分で気づくしかないんだこれが。だが待てよ、女子高生弓道小説だと勝手に決めつけていた俺だが、もしかして卒業後も続くのか？大学でも弓道、そしてその先も？…そうか。そうだった。そもそも武道とはそういうものであったか。そうなるといいな。勝手に妄想して期待する俺でもあるのだ。

下巻読了。胸に沁み込むような、感動的と言ってもいいようなラストシーンであったが、何ともはや恐ろしい物語だったとしみじみ思う俺であった。特に終盤の騒乱の場面には背筋が寒くなった。水面下で蠢く思惑も恐ろしいが、何の悪意も無い市井の人々であるからこその恐怖感というのか何というのかすまんうまく書けん。いずれにしても、一番怖いのは人間なんだよという、ああ、いつもの宮部氏のメッセージなのか。恐るべし宮部みゆき。でも、あとがきに一番びっくりしてしまった俺でもあるのだ。いやはや。読めよ、友よ。

上巻読了。発行から15年も経ってやっと読んでいる俺だ。何より幸運だったのは、どんな物語か？という予備知識1mmも無しで読み始めたことだ。何しろあらゆるジャンルを書く宮部みゆき氏なので、時代物だということ以外は未だにどういうことなのかさっぱりわからない。そこがまた堪らなく面白い。この先何が出るのか？ホラーなのかSFなのか医療ミステリーなのか他の何かなのか？五里霧中と疑心暗鬼のまま下巻へと読み進む俺であるのだ。

そうなんである。楓はようやく思い至ったようだが、高校の3年間というのは物凄く短いんである。卒業後の進路なんて真面目に考え始めたら、3年どころか２年、いやもしかして実質１年半くらいではないのか。でもそれって誰に言われてもピンとこないんだよな。自分で気づくしかないんだこれが。だが待てよ、女子高生弓道小説だと勝手に決めつけていた俺だが、もしかして卒業後も続くのか？大学でも弓道、そしてその先も？…そうか。そうだった。そもそも武道とはそういうものであったか。そうなるといいな。勝手に妄想して期待する俺でもあるのだ。