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2024年10月の読書メーターまとめ

piro
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感想・レビュー
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768ナイス

2024年10月に読んだ本
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2024年10月のお気に入り登録
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2024年10月のお気に入られ登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

piro
年老いた漁夫と巨大カジキとの死闘を描いた名作。大海原で繰り広げられる3日間に渡る闘いは最後の瞬間まで淡々と綴られますが、満身創痍のサンチャゴの強い意志と漁師としての誇りが光を発し続ける様。そして絶望的とも言える鮫との闘いの中でも老人は決して負けない。これ程までに彼を奮い立たせたものは、海と共に生き続けた彼の誇りなのでしょう。孤独な大海原での闘いを見た者は誰もいない。けれども変わり果てたカジキの姿はきっと周りの漁師たちに畏敬の念を抱かせたのでしょう。決してサンチャゴは負けなかったのだと。
が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

piro

白鳥とコウモリ(上) (幻冬舎文庫) >> 上巻ではまだ結末が全く読めない展開。久々の東野作品は期待以上の面白さです。レビューにもちょっと書きましたが、よく知った街が舞台なのでより一層楽しめてます(「犯行現場」も通ったことがあります😄)。清洲橋を眺めながら、結末を想像する事にします。

白鳥とコウモリ(上) (幻冬舎文庫) >> 
上巻ではまだ結末が全く読めない展開。久々の東野作品は期待以上の面白さです。レビューにもちょっと書きましたが、よく知った街が舞台なのでより一層楽しめてます(「犯行現場」も通ったことがあります😄)。清洲橋を眺めながら、結末を想像する事にします。
chantal(シャンタール)
2024/10/23 00:59

おお、すごい、ほんとに現場ですね😁

piro
2024/10/23 05:19

そうなんです😄。見慣れた景色だったので、この本が出た時から表紙を見て気になってました。

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
14

piro
朝井さんの全編ネタ本的なエッセイ第2弾。読んでいるこちらまでが赤面してしまう様なエピソードから、お尻の病との壮絶な(?)闘いを描いた「肛門記」まで、どこまでもふざけた文章が続く一冊。ふと「この人は自分の本性を隠すためにひたすらふざけ続けてるのでは?」と思ってしまいました。前作を読んだ時同様、彼の鋭い感性が光る小説とかけ離れたイメージに、驚きを通り越して呆れます(←褒めてます笑)。学生時代だけかと思ったら、社会人になっても全力でアホな事やってる朝井さんがちょっとだけ羨ましい。
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piro
年老いた漁夫と巨大カジキとの死闘を描いた名作。大海原で繰り広げられる3日間に渡る闘いは最後の瞬間まで淡々と綴られますが、満身創痍のサンチャゴの強い意志と漁師としての誇りが光を発し続ける様。そして絶望的とも言える鮫との闘いの中でも老人は決して負けない。これ程までに彼を奮い立たせたものは、海と共に生き続けた彼の誇りなのでしょう。孤独な大海原での闘いを見た者は誰もいない。けれども変わり果てたカジキの姿はきっと周りの漁師たちに畏敬の念を抱かせたのでしょう。決してサンチャゴは負けなかったのだと。
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piro
タイトルの意味を知った時、33年前の事件の真犯人は何となく予感がした。清洲橋の事件の真犯人は当たらずとも遠からずだった。でも物足りなさは決して無く、答えに辿り着くまでの謎解きを楽しめるミステリーでした。そして損得抜きで真実を追い求めた人達の姿が美しい。和真と美令がそれぞれの父を信じる気持ち、五代と中町の刑事としての情熱。結末に一抹の寂しさはあるものの、彼らが辿り着いた結末には大きな納得感がありました。運命に翻弄された和真と美令にはまだ未来がある。それが大空に羽ばたく様な未来であって欲しい。
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piro
誰もが口を揃えて善良な人物だと評する弁護士の殺害事件。五代と中町、ふたりの刑事らの地道な捜査から浮かび上がった被疑者は、呆気なく犯行を自供、そして30年以上前の迷宮入り事件の犯行も告白すると言う急展開。逮捕・起訴され、起訴事実を全面的に認める被告人の供述に対し、被害者の娘と被告人の息子、それぞれが抱く自分の親の行動への違和感。下巻で明らかになるであろう真実が全く見えぬまま、モヤモヤと期待感が膨らんで終わった上巻でした。馴染み深い街が舞台なだけに、風景がリアルに脳内再生されるのも楽しい。
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piro
前作で結婚する事を公にした沙名子と太陽。結婚に向けての準備を着々と進めつつも、様々な懸案事項が浮かび上がって来ます。色々不安は尽きませんが、結局太陽が沙名子の気持ちを落ち着かせてくれた感。太陽ならきっとこの先も大丈夫。個人的には結婚する姉への弟竜真のちょっと複雑な感情にジワジワ来ました。もはやタイトルと内容が一致しなくなっていたり、社内システムの更改の話が中途半端だったりしましたが、エンディングが良かったので許す!(笑)。そしていつものエピローグの真夕ちゃんも、何だか成長が感じられて良かった。
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piro
一枚の写真とそれにまつわるエッセイが見開きで対になったエッセイ集。旅先での何気ない光景を、旅人・沢木さんが切り取った一瞬。美しい風景の写真もありますが、大抵はそこに人がいる。つくづく沢木さんは人が好きなのだなぁと感じました。旅の窓からふと他者の人生を垣間見る、そして時にはお互いの人生が一期一会の離合を果たす。この様な一瞬が旅に彩りを持たせてくれるのだと感じます。少女の笑顔に幸せな気持ちになる「笑顔ひとつ」、パリの裏道、休憩中のウェイトレスの声が聞こえて来そうな「ちょっと一服」が印象に残りました。
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piro
ひとり孤独に身を隠して暮らす「湿地の少女」カイアの物語。ノースカロライナの湿地の美しさと豊かさ、そこでの生活の苛酷さと孤独、そして生命の強さと獰猛さが幾重にも重ねられた奥深い作品。沼地である青年の遺体が発見された1969年、幼い少女を残して母が家を出て行った1952年。二つの時系列が交互に語られ、やがて一つになる。その構成も秀逸。早く結末に辿り着きたい、でも読み終えてしまいたくない。そんな魅力溢れる一冊でした。カイアが生きる場所は最後まで湿地の自然の中であり、誰にも捕まえる事はできなかったのだと思います。
はるぱ
2024/10/19 11:16

私も本作はこの数年読了で最高傑作と思っています。映画はストーリーを完全にトレースするのに手いっぱいで、余韻もなにもないというかなりの駄作と思いました。カイア役の女優さんが私のイメージとかけ離れていたこともありますが

piro
2024/10/19 12:41

はるぱさん、原作が良すぎるとなかなか良い映画にならないケースが多いですね。特にこういった奥深さを持った繊細な美しさのある作品は、難しいのでしょうね。暫くは原作の余韻に浸りつつ、脳内で勝手に映像化しておくことにします(笑)。

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piro
名作『深い河』に因んだ、遠藤先生と9名の方々の対談をまとめた一冊。中には『深い河』出版前の対談もありますが、既に構想中だった様なので、作品に繋がっています。特に医学研究者との死に関する話題が興味深い。物質主義の医学における臨死体験の研究は、その後進んだのだろうか?「生体に特有の働きに注目するところから出発している」という東洋医学は、死体と生体を区別しない西洋医学と根源的に異なると言う話も面白い。遠藤先生の勉強量には感服。30年程前の一冊、若い頃の本木雅弘さんとの対談は何となく初々しさを感じました。
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piro
人付き合いが苦手な大学生・海松子の、青春小説とも恋愛小説とも言えない風変わりな成長物語。淡々と我が道を行く海松子と、カメレオンの様に誰かを真似る事がアイデンティティの萌音。正直言って海松子のキャラが突飛過ぎてストーリーに入り込めませんでしたが、最後は寒風の中でポッと暖かさを感じた作品でした。解説では「カリカチュアライズ」と表現されている手法で語られる物語は、何かと批判的な世の中にあって、他者への肯定的な眼差しの大切さを浮き彫りにしてくれる。そして、島の祭りの花火を「無邪気」と描写する感性が素晴らしい。
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piro
突然宣告された膵臓癌、余命120日という衝撃。そんな中書き記された山本さんの日記は、過度に煽る様な悲壮感は無く、かと言って達観しているわけでもなく、ありのままの最後の生活が真摯に綴られている様に感じました。「終わりを目前にしても「書きたい」という気持ちが残っていて、それに助けられるとは思ってもいなかった。」プロの作家らしい思いに感動。コロナ禍で、世の中からポツンと切り離された無人島の様な軽井沢のご自宅での闘病の日々、それを支えるご主人の献身的な姿に目頭が熱くなりました。
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piro
登山をめぐる連作短編第二弾。様々な思いを抱えて登る女達にとって、山の厳しさと美しさはまさに人生とオーバーラップする。前作はうろ覚えながら、前よりもだいぶ本格的な登山になった気がします。私は殆ど山には登った事がないので、その苦しさも快感もあまり実感が湧きませんが、きっと彼女達の心には、それまでの険しい人生を肯定してもらえた思いが残ったのではないでしょうか。『立山・剱岳』の母娘の話が特に良かった。展開はある程度想像がつきましたが、最後に心地良い風が吹き抜けた気がします。私も少しだけ山に登ってみたくなりました。
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piro
戦前、昭和初期の墨東地区の空気や匂いまでも感じられる作品。小説家の大江と玉ノ井の娼婦・お雪の出逢い、そして暫くの関わりを軸に描かれます。ふたりの間に見え隠れする、微妙な心の揺れ動きが何ともリアルで引き込まれる。不穏な空気が増す当時の色街の片隅。歳の離れた男女のやり取りは、世相に背を向け、世を捨てている様に感じながらも、時に微笑ましさも感じました。娼婦でありながらさほど不幸な空気を纏わず、強さと可憐さを感じるお雪の姿が魅力的。そして玉ノ井やその周辺、銀座といった街の当時の様子に興味をそそられました。
piro
2024/10/06 20:36

実際に読んだ電子書籍の登録がなかったのでこちらで代用

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piro
角田さんが日常生活を通じた徒然を綴る散歩シリーズ第3弾。タイトルの「散歩」は全くなく、あとがきで「どうでもいいことを、ああでもないこうでもないと考えては書いている」と述べられている様に、これまで以上に話題自体は「どうでもいいこと」が多い(笑)。でもそのちょっとした所に、角田さんの感性や人柄、性格が生き生きと現れていて、一層親近感が強まる一冊でした。個人的に「お友達になりたい作家さんNo.1」の角田さん。これからも小説だけでなく、愉しいエッセイをお願いします。
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piro
当時パリ近郊のフォンテーヌブローに暮らしていた池澤さんのエッセイ。豊富な知識に裏付けられた深い話、フランスという国への鋭い考察など、知的興味を大いにそそられる一冊でした。私の知識ではなかなか付いて行きづらい所もありましたが、共感する所も多く、また私自身が朧げに感じていた事が明晰な文章で語られていたりして、大きな充実感を得られた読書時間でした。自由主義と共和国に関する件は大きく首肯。フランスに行って来たばかりだったので、より一層彼の国への興味が高まりました。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/02/14(3206日経過)
記録初日
2016/02/05(3215日経過)
読んだ本
1195冊(1日平均0.37冊)
読んだページ
393093ページ(1日平均122ページ)
感想・レビュー
1195件(投稿率100.0%)
本棚
29棚
性別
血液型
A型
現住所
東京都
自己紹介

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