人をカテゴライズすることの危うさを、祖母のトセから学ぶ。自分が30歳を迎えようとしているこのタイミングで読めてよかった本だった。

人をカテゴライズすることの危うさを、祖母のトセから学ぶ。自分が30歳を迎えようとしているこのタイミングで読めてよかった本だった。

「海の家でオセロ編」を愛読しており、大切に大切に読むあまりかれこれ２年間くらいちまちまと進めている。そんな中で第一弾と第三弾を書店で見つけたため迷わず購入。収められている作品の質はもちろん、鋭く優しい穂村弘氏の選評も読み応えあり。プロ歌人のよむ短歌も当然味わい深いけれど、本書収録のアマチュア歌人による短歌から感じる共感、驚嘆、狂気には、生々しさがある。すれ違う街の人々がこんな感性をもっているのかと妙な実感があった。